前会長の圧減や不祥事など公共放送への信頼が揺らいだとし、NHK13~16年決算に反対討論 
2018年06月07日 参議院総務委員会

 私は、日本共産党を代表して、NHKの2013、14、15、16年度決算に対して、反対の討論を行います。
2014、15、16年度の予算案について、わが党は反対しました。当時の籾井会長の2014年1月就任以降の発言は、放送法への不理解が露呈したものであるとともに、日本軍慰安婦問題で歴史をわい曲するなど、公共放送を担う会長としての資質が根本から問われるものでした。視聴者・国民の批判は強く、NHKにも数多くの批判が寄せられました。

 また、会長のハイヤー問題、職員のタクシー券の私的利用、子会社におけるカラ出張や架空発注による着服などの不祥事が相次ぎ、会計上の信頼も大きく揺らぎました。さらに、14年度の消費税率引上げに伴う受信料値上げや、16年度の海外通信・放送・郵便事業支援機構に対する2円の出資などについても、とても容認できるものではありませんでした。

 決算においても、視聴者・国民から籾井会長の辞任を求める声が最後まで続いていたこと、2014年3月に籾井会長が設置したNHK関連団体ガバナンス調査委員会はその後発覚した不祥事もチェックできなかったこと、2015年ないし16年にあった職員による着服について1年以上内部チェックが働かなかったことなどを踏まえると、反対せざるを得ません。

 こうした問題を含んだ決算が委員会で議論されず、今回4年分の審議を一括して行わなければならなかったことは、国民が負担する受信料を基盤とするNHK決算の審議の在り方としては問題があり、今後改善されるべきである点も指摘して、討論を終わります。

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日本共産党参議院議員。香川県善通寺市出身。県立善通寺第一高校、鳥取大学農学部農業工学科卒業。市民生協職員、民主青年同盟北河内地区委員長・大阪府副委員長。95年大阪府選挙区から参議院議員初当選。13年参議院議員選挙で比例区に立候補3期目当選。14年1月より党書記局長。2016年4月より党副委員長に就任。2019年7月参議院議員4期目に。参議院環境委員会に所属。日本共産党副委員長・筆頭(2020年1月から)、党参議院議員団長。