非婚・未婚ひとり親家庭に所得税寡婦控除を 
2019年03月19日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下です。
 まず、所得税、住民税の寡婦控除を非婚、未婚のひとり親にも適用すべきという問題について質問したいと思います。
 もう前提といいますか、もう御存じのことだと思いますが、寡婦とは何ぞやということなんですが、国税庁のホームページを見ますとこうあります。夫と死別又は離別した後婚姻していない女性で、扶養親族又は生計を一にする子どものいる人、これを寡婦と定義されております。したがいまして、夫と死別又は離別でありますので、婚姻歴のない非婚、未婚のひとり親は寡婦控除の対象とはなりません。これは、元々未亡人の方に対する支援制度が始まりだったという歴史的背景があるとはいえ、私はこれは余りにも不合理ではないかとずっと思ってまいりました。
 まず、厚労省に基本的な全体像の把握をするために聞きますが、全国のひとり親世帯の数は幾らか、そのうち非婚、未婚のひとり親世帯の数は幾らか、お答えいただけますか。

藤原朋子(厚生労働省子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長) お答え申し上げます。
 我が国のひとり親世帯の数でございますけれども、厚生労働省の平成28年度全国ひとり親世帯等調査による推計の結果に基づきますと141.9万世帯となってございます。そのうち未婚の世帯につきましては、同調査結果に基づく推計の結果、約10.8万世帯であると推計をしてございます。

山下よしき 約142万世帯のうち約11万世帯が非婚、未婚のひとり親世帯だということであります。
 資料一に、これも厚労省の平成28年度全国ひとり親世帯等調査、今御紹介いただいたものかもしれません。そこに母子世帯の母の年間就労収入の数字が載っておりましたので掲載いたしました。
 これ見ますと、母子世帯の母の年間就労収入、平均は200万円、これ総数というところの平均ですよね、200万円。ですから、年収200万円ですから、これはもちろん全世帯の平均からすると恐らく半分以下ということになっていると思います。その中でも、この左側の欄見ていただくと、未婚の母子世帯で見ますと、平均年間就労収入は177万円と。母子世帯は全体として極めて低い、その中でも未婚のひとり親の収入は極めて更に低いということがあります。
 そこで総務省に伺いますけれども、今回の地方税法改正、改定案では、これまで寡婦に適用されてきた個人住民税の非課税を非婚、未婚のシングルマザー、シングルファーザーにも適用するというふうにしております。これが適用されますとどれだけの方が新たな対象となると見込んでいるか、併せて影響額についてどう見込んでいるか、お答えいただけますか。

内藤尚志(総務省自治税務局長) お答え申し上げます。
 今回のひとり親に対します非課税措置の創設による影響につきまして、厚生労働省が公表しております平成28年度全国ひとり親世帯等調査等に基づきまして試算をいたしましたところ、新たに非課税の対象となる者は約1万5000人、減収額は平年度で約4億円と見込んでいるところでございます。

山下よしき 厚生労働省にまた伺いますけれども、厚労省はこれまでも非婚、未婚のひとり親世帯に対する税制上の要望を上げてこられました。具体的にどのような内容か、またそれは理由はどのように付けていたのか、まずそこをお答えいただけますか。

藤原室長 お答え申し上げます。
 平成30年度の与党税制改正大綱を受けまして、昨年、厚生労働省において行った平成31年度の税制改正要望におきましては、寡婦控除が適用される寡婦や市町村民税が非課税となる寡婦に未婚の母を加えるなど、ひとり親に対する税制上の支援措置の拡充を要望したということでございます。
 この要望につきましては、子どもの貧困対策の観点から、経済的に様々な困難を抱えるひとり親家庭において、子どもの未来が経済状況によって左右されることのないようにすべきというふうな考え方から要望を行ったものでございます。

山下よしき 子どもの貧困対策という観点から、やはりこれは適用拡大する必要があるという要望をされているんです。
 重ねて厚労省に伺いますが、厚労省独自に寡婦控除のみなし適用という形で様々な制度について非婚、未婚のひとり親についての支援をできるようにしていると思いますが、それを幾つか説明いただけますか。

藤原室長 お答え申し上げます。
 議員御指摘ございました寡婦控除のみなし適用でございますけれども、平成30年度から厚生労働省の関係事業におきまして順次実施をしているところでございます。
 具体的には、ひとり親に対する資格取得支援を行う高等職業訓練促進給付金ですとか、障害福祉サービスの利用者負担、あるいは小児慢性特定疾病医療費助成の自己負担など、合計27の事業で実施をしているところでございます。

山下よしき 今、厚労省さんから説明がありました。たくさんみなし適用されているんですけれども、これも御存じのとおりですけれども、寡婦控除によって算出された所得が基準となって、例えば国保料ですとか保育料ですとか、公営住宅の入居要件ですとか家賃などが決められていきます。
 ですから、同じ収入であっても、税や保育料などの支払が、いわゆる既婚のひとり親なのか、あるいは未婚、非婚のひとり親なのかによって10万円から多い場合は数10万円年間差が開く、不利益を被るということがこれまでもずっとありました。そのことによって、ただでさえ経済的に大変厳しい母子家庭の母と子が一層厳しい状況に置かれたということもあるわけですね。
 そこで、今回、法改正で非婚、未婚のひとり親に対する住民税の非課税措置が適用拡大されることになったんですが、これによって、単に住民税が軽減されるというだけではなくて、他のサービスに対しても負担軽減がされるものがいろいろあると思うんですが、いろいろあると思うんですが、厚労省さん来ていただいていますから、厚労省関係で今回の住民税非課税措置の適用によってどういうものが負担軽減されるというふうに考えておられますか。

藤原室長 お答え申し上げます。
 厚生労働省の各種制度、事業におきましては、健康保険の高額療養費ですとか介護保険制度の高額介護サービス費など、住民税非課税者に対して費用負担の軽減などの仕組みを設けているところでございます。
 今回の税制改正によるひとり親家庭への住民税非課税措置の適用拡大を受けまして、新たに住民税非課税者となった未婚のひとり親の方々につきましては、今申し上げたような事業につきまして、他の非課税者と同様に軽減等の措置を受けることができることとなると考えております。

山下よしき ですから、私、総務省が今回一歩を踏み出したことは大変評価しているんですね。
 大臣に伺いたいと思います。今回の非婚、未婚のひとり親世帯に対するこの住民税非課税措置の適用、どのような趣旨でされたのか、またどういう効果を期待されているのか、大臣の言葉でお答えいただければと思います。

石田真敏総務大臣 今回のひとり親に対する……(発言する者あり)済みません。担税力がない又は著しく薄弱である者に税負担を求めることは適当ではないとの趣旨から、所得が一定以下の寡婦に対し個人住民税を非課税とする措置が講じられているところでありまして、今回の税制改正で、児童扶養手当の支給を受けており、所得が一定以下のひとり親に対して個人住民税を非課税とする同様の措置を講ずることとしています。
 これは、ひとり親は一般子育て世帯と比べて平均所得が大きく下回っている等、経済的に厳しい状況にあり、所得を稼得する能力や担税力が小さいと考えられることから講ずるものであり、子どもの貧困への対応として意義があるものと考えております。

山下よしき やはり石田総務大臣からも子どもの貧困として意義があると、本当それは大事なことだと思うんですね。今、児童虐待等いろいろ社会問題になっておりますけれども、これをどうやってカバーできるのかという点からいうと、今回の住民税における措置は大いに波及効果もあるのではないかというふうに考えております。
 ただ、1点、もう一歩前進していただければと私思っているのは、ここまで前進したんですから、冒頭説明があったと思いますが、所得135万円未満の世帯に対して、今回、未婚、非婚のひとり親世帯に対しても住民税非課税措置を適用することになったんですが、寡婦控除の場合は、所得500万円未満のひとり親世帯に対して、寡婦世帯に対して控除がされるわけですね。
 せっかく住民税について一歩踏み込んだんですから、寡婦控除と同じように、所得500万円未満の非婚、未婚のひとり親世帯に対しても同程度の措置を適用するように、もう一歩前進する必要が私はあるんじゃないかなと思うんですが、その点、大臣、いかがでしょうか。

石田総務相 寡婦控除については、先ほど議員からも御指摘がございました。成り立ちについての経緯もございます。
 そして、平成31年度の与党税制改正大綱では、子どもの貧困に対応するため、婚姻によらないで生まれた子を持つひとり親に対する更なる税制上の対応の要否等について、平成32年度の税制改正において検討し結論を得るとされているところでございまして、個人住民税の諸控除の見直しにつきましては、税制抜本改革法第7条において、地域社会の会費的性格をより明確化する観点から、個人住民税における所得控除の種類及び金額が所得税における所得控除の種類及び金額の範囲内であることを踏まえることとされているわけであります。
 総務省としては、今後の与党における議論や所得税の動向を踏まえ、適切に対応してまいりたいと思っております。

山下よしき もう少し母子世帯の実態を紹介して、ちょっと財務省さんに意見伺いたいんですけれども。
 厚労省の調査によりますと、母子世帯の母の八割は就労しております。その半数は派遣やパート、アルバイトなどの非正規雇用でありまして、これが母子世帯の収入が非常に低い要因になっております。非正規雇用の女性の収入は、正規雇用の男性の収入の4分の1という数字もあります。ですから、母子世帯の貧困というのは、すなわちこれ、女性の貧困と同じ原因になっているんではないかということも言えると思うんですね。
 ところが、同じ母子世帯なのに婚姻歴のあるなしで、その中で大きな差が付いているということでありまして、これはもう御存じのとおり、日弁連も、婚姻歴の有無で寡婦控除の適用が差別されてその子に不利益を及ぼすことは許されない、憲法14条の平等原則に反し違憲であることは明らかだということを述べられて、繰り返し是正を求めておられます。
 財務政務官、来ていただいていますけれども、根本には、所得税でこの寡婦控除を非婚、未婚のひとり親に適用することがないと、いま総務大臣のお答えもそれに並んでいるという趣旨のお答えでしたけれども、やはり、所得税に対する非婚、未婚のひとり親世帯への寡婦控除と同じ適用を、これはもうここまで来ているんですから、私は、今回、先ほど総務大臣が御紹介された与党税制改正大綱の中身を見ますと、これまでは、寡婦控除については家族の在り方にも関わる事柄であるのでという概念がありました。それが昨年度からなくなりました。代わって、子どもの貧困対策というのが出てきた。これは、やはり実際に未婚、非婚のひとり親世帯の運動、支援者の声、そして最高裁が、非嫡出子も差別してはならないという最高裁の判決が出たなどなど、社会的な世論の熟成というものがあってこうなったんだと思うんですよ。
 だったら、もうあとは、所得税においても決断すべき時期だと思いますが、いかがですか。

伊佐進一財務大臣政務官 山下先生から、子どもの貧困に対応するためというところを強調して質問いただきました。
 先ほど大臣の方からもお答えさせていただいたとおり、個人住民税を非課税とするという措置は、今回、まずこの子どもの貧困に対応するという点でやらさせていただくと、やらさせていただきたいということでございますが、あわせて、予算面においても、この児童扶養手当の受給者のうち、未婚のひとり親に対して1人1万7500円、これを臨時特別の給付金として支給するということにさせていただいております。
 委員の方からも、先生の方からも、この成り立ちという御指摘ございました。確かにこの寡婦控除というのは元々、戦争未亡人の負担を軽減するというところで昭和26年に創設されました。その後も数度にわたって改正されるわけですが、亡くなった夫の家族との関係というものに配慮するという仕組みでこれまで成り立ってきた制度だというふうに思っております。
 この制度に未婚のひとり親を寡婦控除の対象とすべきという議論だというふうに伺っておりますが、この点については、先ほど申し上げたとおり、この成り立ちというものも踏まえた検討が必要だというふうに思っております。
 いずれにしましても、この更なる税制上の対応をどうするかという点については、この要否等も含めて32年度の税制改正において検討して結論を得るということにされておりますので、政府としても、与党における議論を踏まえて適切に対応してまいりたいというふうに思っております。

山下よしき まあそういうことかなと思いましたけどね、頑張ってくださいよ、ここまで来たんでね、ここまで来たんで。
 やっぱり世論はもう間違いなくこれは求めていると思いますし、何の合理性もないですよ、結婚歴があるかないかで差別されているというのは。差別ですから、これは、日弁連も差別という言葉を使っていますから、これはやっぱり政治がもう決断するしかないと私は思います。不合理な差別は直ちになくすことを強く求めておきたいと思います。
 また、厚労省さん、総務省さんに伺いますが、今回、せっかく非婚、未婚のひとり親世帯に対する住民税の非課税措置に踏み切ったわけなんで、私は周知徹底が大事だと思うんですね。各省またがって既に厚労省さんから説明があったような寡婦控除みなしのみなし適用というのはやられておりますけれども、なかなか知らない方たくさんいらっしゃるんですよ、私も直接その非婚のひとり親世帯の方の声何回も聞いていますけど。
 今回、非課税対象の要件に児童扶養手当を受けていることにしていますが、その児童扶養手当、児扶手自体が申請主義なんですよね。だから、これ本人が申請しなければ、受給していない方たくさんいらっしゃいます。それから、この非婚のひとり親に対してもこういうみなし適用しますよという制度があったとしても、その周知がもう非常に小さい小さい字で書いてあって分からないという声も聞きます。それから、そもそも寡婦って何なのと。寡婦という言葉はもう今普通には使わないと思いますから、やはりひとり親、シングルマザー、シングルファーザーの方が分かりやすいんではないか。
 そういう点で、私ちょっと一つ提案なんですけれども、やはり分かりやすいポスターやリーフレットを作る、この際ですね。それから、出産や入園、入所、あるいは入学の際に、全てのお母様に対して、非婚であってもひとり親の方の場合はこういう制度が適用できますよということを、やっぱり子どもさんができたとき、あるいは入園、進学等のときに1番そういう制度が必要になると思いますので、そういう際に、誰でも分かるような周知の、そういうものを作る必要があるんじゃないか。言葉も分かるようにした方がいいんじゃないか。それからあわせて、自治体が恐らくそれ窓口になると思うので、窓口の自治体のそういう努力に対して財政措置も検討すべきではないか。
 厚労省さんと総務省さん、それぞれお答えいただければと思います。

藤原室長 お答え申し上げます。
 委員から御指摘いただきましたように、子育て支援に関わる様々な施策ございます。市町村におきましては、包括的な支援センターで相談を受け付けたり、あるいは、そもそも最初に妊娠の手帳を交付をするときに様々な情報を提供したり、そういった機会を捉まえて、各自治体において周知徹底をお願いしているところでございます。
 また、今回のようなこういった制度改正があるときには、私どもから、主管課長会議など全国会議の場を用いまして、自治体の皆様方に丁寧に周知をいただくようにお願いをする機会もございますので、そういった機会も使いながら、しっかり周知についても努めてまいりたいと思っております。

内藤局長 お答え申し上げます。
 今回のひとり親に対します個人住民税の非課税措置でございますけれども、平成33年度から適用することとしておりまして、総務省としては、改正案の趣旨や内容につきまして、既に各地方団体に対する説明会等を実施いたしますとともに、ホームページなどを活用し、広く周知を行っているところでございます。
 法案成立後、今回の改正が円滑に施行されるよう、総務省といたしましても、地方団体の御意見をよくお伺いしながら、周知広報に努めてまいりたいと考えております。

山下よしき 財政措置も、多分声出ると思いますので、検討いただければと思います。
 次に、残りの時間で災害時における通信の役割について質問したいと思います。
 まず、総務省に、災害時における通信の重要性について簡潔に説明いただけますか。

谷脇康彦(総務省総合通信基盤局長) お答え申し上げます。
 災害時における通信サービスの確保は、家族同士の安否確認、119番通報等による救助要請、自治体から住民への防災メール等による情報伝達、救援関係機関等の間での連絡手段などの観点から極めて重要だと考えております。
 また、特に、近年においてはスマートフォンが被災者の情報入手や情報発信の手段として災害時に欠かせないツールとなってきているものと認識をしております。

山下よしき ですから、災害対策基本法でも、通信について指定公共機関とされているところであります。
 そこで、昨年の一連の災害で通信にどんな問題が起こったのかについて質問したいと思いますが、まず、北海道胆振東部地震について、私がその被害状況のペーパーを読ませていただいたら、地震とともに大停電、ブラックアウトが起こりましたので、その影響も受けております。固定電話では、1時、約20万回線途絶えたと。それから、北海道の市町村、全部で179あるそうですが、携帯電話が支障を来したエリアが、NTTドコモで179分の113市町村、KDDIで164市町村、ソフトバンクで149市町村。大半が今重要だと言われた携帯電話に支障が生じたということになっております。
 厚真町の一部エリアを残して復旧するまでの間に一週間近く掛かっております。私は、平常だったら一週間ぐらいというふうになるかもしれませんが、災害時に一週間通信が途絶えるとこれは人命にも関わるということだと思うんですが、東日本大震災でも通信はいろいろな問題が起こって教訓が生かされようとしていたと思いますが、今回新たな課題として何が浮かび上がったのか、御報告いただけますか。

谷脇局長 委員御指摘の平成23年の東日本大震災を受けまして、総務省におきましては、通信設備の停電対策や重要な伝送路の冗長化など、関係する省令を平成24年に改正をいたしまして、これに基づき通信事業者において所要の対策が講じられてきたところでございます。
 こうした取組の結果、昨年の北海道胆振東部地震においても一定程度は通信サービス支障を抑制することができたというふうに認識はしておりますけれども、想定を超える広域、長時間の停電によりまして多くの携帯電話基地局は停波をしたところでございます。これを受けまして、緊急点検を総務省において行いました結果、被災直後の役場付近における通信サービスの被害を正確に把握できていなかったことによりまして、移動型の携帯電話基地局の展開などの応急復旧に遅れが生じていたということが判明をしたところでございます。
 これを受けまして、総務省におきましては、平素からの通信事業者との連携体制を昨年10月に構築をいたしまして、大規模な災害時は被害が著しいと見込まれる地域の役場への迅速な訪問を行うこととしたところでございます。
 また、応急復旧手段として機動性に優れた移動型設備の活用が有効であることから、現在、移動電話、携帯電話事業者に対しまして、車載型の携帯電話基地局や移動電源車等の増設を働きかけているところでございます。

山下よしき 現場の状況が把握なかなかし切れなかったということなんですよね。
 これ、やっぱり総務省だけではないと思いますが、これ、通信事業者についても、私は、この間のリストラ、人減らしというものがこういうときに大変大きな残念ながらマイナスの影響を与えているんじゃないかなというふうに危惧するものですが、早く行くようにしようというだけで行けるのかなと、そこの問題ですね。それ、どうでしょうか。

谷脇局長 委員御指摘のとおり、災害時の通信手段の確保ということは、これライフラインの維持ということで極めて重要でございますので、10分な人員の配置、また技術開発なども含めた所要の努力を通信事業者に促していくということも大変重要だというふうに考えております。

山下よしき いつもこんなときに人減らしがたたるんですよ、特に保守部門がですね。今日はそのぐらいにしておきますけど。
 もう一つ、台風21号でも大きな被害が起こりました。21号では、9月4日、昨年、発災したんですが、10月2日、約一か月後の被害状況情報では、大阪府、和歌山県、京都府、滋賀県等の一部地域において、問合せに応じ、加入者宅への引込線等復旧対応中と。もう一か月たっても、まだ加入者宅への引込線等復旧対応中になっているんですね。これはちょっと遅過ぎるんじゃないかと思いますが、これ、何でこんなことになったんでしょうか。

谷脇局長 お答え申し上げます。
 固定電話の被害につきましては、ケーブルの断線を巡回により目視確認をした上で、被害が広範囲にわたっているエリアでの優先復旧を目指しながら、通行止めなどの道路状況、それから復旧工事に携わる人的リソースなどを総合的に勘案しながら進めることとしているものと承知しております。
 委員御指摘の昨年の台風21号の際には、強風によるケーブルの断線が数多く発生しておりまして、特に電柱から加入者宅への引込みケーブルの断線の修理について、一軒一軒の加入者宅への戸別訪問が必要なことから、NTTにおきまして人員を増員して対応したものの、全ての回復には、今委員御指摘のように、時間を要してしまったというふうに認識をしております。

山下よしき 私は、現場で復旧作業に当たった職員、労働者の皆さんの奮闘には心から敬意を表しております。倒木した中にかいくぐっていって線を引っ張っているような作業をされていたんですね。だけど一か月掛かっちゃったと。これは人員の問題、さっき言った保守の部門の問題はあると思いますが。
 もう一つ、私ちょっと現場に行って感じたんですけれども、問い合わせるといっても、独り暮らしのお年寄り、障害をお持ちのお年寄りは問合せできないんですね。寝たきりでベッドの上にいる方なんかは、なかなか自分からは電話切れているよということは言えない。また、携帯電話持っていなかったら、そもそも電話つながらないわけですから問合せができないという事態にあると思いますから、そういうときは、恐らく周辺全部途絶えているでしょうから、何といいますか、1軒1軒訪ねてどうですかという声掛けは要るのではないかと思います。
 もう時間もありませんので後で一緒にそれも答えていただきたいんですが、もう一つ、大阪の泉南市というところで、電柱が9本一気に強風で倒れたんですね。その御自宅にも行きましたけれども、倒れているときに行ったんですけれども、電柱から垂れ下がった電線が玄関の前にずっとありまして、残念ながら、NTTさんの電柱だったんですけれども、説明がないというわけですね、その電線に触ると危ないのか、大丈夫なのか。ですから、腰をかがめて、くぐって出入りされていましたけど、せめてそういう周知を工事する前にでも来てほしかった。
 それから、もう直ったんです、9本。しかし、何のまたこれも説明がなくて、倒れたのが元どおりになったんだろうか、元々強度に不安があったのではないかとか、ちゃんと住民の方々に説明する責任が私は通信事業者にはあると思うんですが、今何点か言いましたけど、まとめてお答えいただければ有り難いです。

谷脇局長 お答え申し上げます。
 2点御指摘をいただいたかと存じます。
 まず、1点目でございますけれども、固定電話しかお持ちでない住民の方への通信手段の確保という点でございますけれども、近隣の公共機関等の固定電話等から故障受付用の番号に御連絡をしていただくだとか、あるいは避難所等において事前に設置をしている事前設置型の特設公衆電話を準備するなどにより対応していたというふうに承知しておりますけれども、なお、更なる改善策があるのかどうかについて関係者間で考えを更に深めていきたいというふうに思っております。
 また、もう1点の大阪府泉南市でのNTT柱が倒れた件でございますけれども、電柱に関しましては基本的に風の影響では倒れない設計となっておりますけれども、倒木や、あるいは風で飛来してきた飛来物が電線等に引っかかり電柱倒壊等につながる場合があるというふうに伺っております。このため、復旧後の電柱も基本的には安全面での問題は小さいと考えられますけれども、当然不安に感じる地元住民の方もおられるものと認識しております。
 今般、NTT西日本におきまして、自治体あるいは警察への説明を随時行い情報提供に努めていたとは承知しておりますけれども、地域に根差した通信事業者として、なお地元の住民の方々の不安を取り除くよう、丁寧な説明あるいは情報提供というものをしていただくことが必要だと考えております。

山下よしき 終わります。

消費税増税 地方財政を悪化 代表質問 
2019年3月13日 参議院本会議

山下よしき 日本共産党を代表して、安倍総理並びに関係大臣に質問します。
 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から8年がたちました。改めて、犠牲となられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、今も避難生活を強いられている方を始め、被災された方々にお見舞いを申し上げます。政府が被災者支援に最後まで全力を尽くすこととともに、東電が最後のお1人まで誠実に誠意ある賠償を行うことを求めます。
 震災の教訓を生かすために、野党は、津波で根こそぎ住まいを失うなど、被災された方々への支援金の上限をせめて500万円に引き上げる被災者生活再建支援法改正案、いまだ4万人を超える方がふるさとに戻れない福島の現実を踏まえた原発ゼロ基本法案を提出しています。
 総理、二法案を真剣に検討すること、与党が審議に応じるようイニシアチブを発揮することを強く求めます。

 地方自治に関わって2点聞きます。
 沖縄で辺野古埋立ての是非を問う県民投票が行われました。全市町村で反対が賛成を上回り、全県で反対が七割を超えました。昨年の県知事選挙で玉城デニー知事が得た過去最高の得票をも上回っています。
 総理、投票結果を真摯に受け止めるというのなら、直ちに土砂投入を中止して、沖縄と誠実に対話すべきではありませんか。
 ところが、総理は、3月5日の予算委員会で、わが党の小池議員に、県民投票の結果が示す沖縄の民意は辺野古基地建設反対だということを認めるかと何度問われても、結果について評価は差し控えたいとしか答えず、辺野古基地反対が沖縄の民意であることを最後まで認めませんでした。
 総理、なぜ認めないのですか。自分の気に入らない民意は認めないということですか。
 岩屋防衛大臣の、県民投票の結果に関わりなく、あらかじめ埋立事業を続けることは決めていたとの答弁にも驚きました。菅官房長官も同様の考えだと語っています。総理、安倍政権には民主主義も地方自治も関係ないということですか、お答えください。
 総理は国会答弁で、6割以上の自治体から自衛隊員募集の協力が得られていない、誠に残念だ、このような状況に終止符を打つためにも自衛隊の存在を憲法上明確に位置付けることが必要と述べました。しかし、自衛隊施行令には、防衛大臣は、自衛官募集に関し、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な資料の提出を求めることができるとあるだけで、自治体に応じる義務はありません。だから、多くの自治体は、募集対象者情報の提出、すなわち若者の氏名、生年月日、男女の別及び住所を名簿にして提出することを求められても、個人情報保護、プライバシー保護などの観点から提出していないのです。これは、地方自治の原則からも当然のことであります。
 歴代の防衛庁長官、防衛大臣も、私どもが依頼しても自治体は応える義務というのは必ずしもございません、石破防衛庁長官、地方公共団体が実施し得る可能な範囲での協力をお願いいたしております、中谷防衛大臣、と繰り返し答弁しています。防衛大臣、政府はこうした立場を変えたのですか。
 このような自治体の対応に終止符を打つとして、憲法に自衛隊を書き込むと言い出した総理の狙いは何か。若者の名簿の提出をお願いすることしかできない現状に終止符を打ち、自治体に強制的に名簿を提出させるようにすること以外ないのではありませんか、答弁を求めます。

 厚生労働省の統計不正を調査する特別監察委員会の樋口委員長が、2001年以降、同省の審議会や研究会など32の会議で、会長、座長、委員などの役職を務めていたことが明らかになりました。これでは、特別監察委員会の第3者性は到底確保できません。現に、同委員会の追加報告書に対し、国の統計を所管する総務省の統計委員会から、分析も評価もなく、再発防止を考える際に必要な情報が著しく不足していると厳しい意見が出ています。
 総理、統計に対する国民の信頼を取り戻すためには、真に第三者性が確立された体制で調査をやり直すことが必要だと考えますが、いかがですか。

 地方財政について質問します。
 国と地方を合わせた支出のうち、地方の支出の割合は六割を占めるのに、税収全体に占める地方税の割合は四割しかなく、10年前より後退しています。全国知事会など地方六団体は、巨額の財源不足が解消されていない、地方交付税の法定率の引上げなど特例措置に依存しない持続可能な制度の確立をと求めています。
 総理、毎年出されるこの要請に、政府として、いつ、どのように応えるつもりですか。
 来年度の地方財政計画は、10月からの消費税増税を前提に、地方税収が大幅に増えると見込んでいます。しかし、消費税を3%から5%に引き上げた際、上向いていた景気が急速に悪化し、地方の税収総額は減りました。家計消費も実質賃金も落ち込んでいる今、消費税10%への増税が地方財政を悪化させないという保証はどこにあるのですか。総理、お答えください。

 安倍政権は、自治体の様々な業務にトップランナー方式を導入し、基準財政需要額の単位費用を、民間委託などを前提に削減してきました。導入された18業務での削減額は1632億円にも上ります。
 政府はさらに、自治体の窓口業務にまで導入しようとしていますが、窓口業務は、住民のニーズを直接つかみ、新たな政策につなぐ最前線です。総務委員会で意見陳述された富山市の森市長は、職員がフェース・ツー・フェースで様々な相談に対応でき、市民に安心感が生まれると、窓口業務の民間委託に反対されました。
 石田総務大臣、この声をどう受け止めますか。窓口業務の民間委託を進めるための財政誘導は断念すべきではありませんか。

 次に、女性と子どもの貧困の問題です。
 現在、税制上の寡婦控除は、婚姻歴のない非婚、未婚のひとり親には適用されません。そのために、税や保育料などの支払が年間10万円ないし数10万円も高くなるなど、非婚のシングルマザーは大きな不利益を受けてきました。同じシングルマザーでも婚姻歴があるかないかで差別される、これは憲法14条の平等原則にも子どもの権利条約にも反する事態だと言わなければなりません。
 総理、余りに理不尽であり、不合理だと思いませんか。

 世論と運動によって、公営住宅の入居資格や賃料、保育料などについては、非婚のひとり親世帯に対しても寡婦控除のみなし適用がされるようになりました。地方税においても本法案で2021年から住民税への非課税措置が適用されます。しかし、所得税については、与党内で検討するとしながら数年にわたってストップが掛かったままです。
 総理並びに麻生財務大臣、所得税における非婚のひとり親世帯に対する寡婦控除の適用を直ちに決断すべきではありませんか。
 虐待によって子どもの命が脅かされることがあってはなりません。児童相談所に付設される一時保護所は、心も体も傷つけられた幼い子どもに24時間体制で丁寧に対応する大事な役割を果たしています。ところが、全国に137か所しかない一時保護所では、定員を超えて子どもを保護する事態や受入れを断らねばならない事態が広がっています。背景には、施設整備の補助単価が低く、自治体負担が重いことがあります。
 子どもの命を守り抜くために、児童相談所とともに一時保護所の整備と職員配置への十分な財政措置を急ぐべきです。
 総理の見解を求めて、質問を終わります。

安倍晋三内閣総理大臣 山下芳生議員にお答えをいたします。

 野党提出法案の審議についてお尋ねがありました。
 被災者生活再建支援制度は、自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた方に対し、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により最大300万円の支援金を支給するものです。支援額の引上げについては、国や都道府県の財政負担等の課題があり、慎重に検討すべきものと考えます。
 また、いわゆる原発ゼロ基本法案に関しては、現在、多くの原発が停止する中で、震災前と比較して一般家庭で平均約16%電気代が上昇し、国民の皆さんに経済的に大きな御負担をいただいている現実があります。
 資源に乏しい我が国にとって、こうした経済的なコストに加え、気候変動問題への対応、エネルギーの海外依存度を考えれば、原発ゼロということは責任あるエネルギー政策とは言えないと考えます。
 いずれにせよ、御指摘の両法案については、議員立法によるものであり、その取扱いについては国会において御判断いただくものと考えています。

 沖縄の県民投票、その結果の評価、辺野古移設についてお尋ねがありました。
 沖縄に米軍基地が集中する現状は、到底是認できません。沖縄の負担軽減は、政府の大きな責任です。今回の県民投票の結果を真摯に受け止め、これからも政府として基地負担の軽減に全力で取り組んでまいります。
 住宅や学校で囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場が、固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければなりません。これは地元の皆様の共通認識であると思います。普天間の全面返還を日米で合意してから20年を超えた今もなお返還が実現しておらず、もはや先送りは許されないと思います。
 先日、沖縄県玉城知事にお目にかかり、知事とは今後とも様々な形で意見交換を行っていくことで一致したところです。長年にわたる地元の皆様との対話の積み重ねの上に、これからも御理解を得る努力を続け、普天間飛行場の1日も早い全面返還の実現に向けて全力で取り組んでいく考えです。
 県民投票は地方自治体における独自の条例に関わる事柄であり、その結果について政府として評価を加えるようなことは差し控えたいと思います。
 安倍政権においては、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現するという基本方針で取り組んでおり、この方針の下、移設工事については防衛大臣が適時適切に判断しているところです。いずれにせよ、民主主義も地方自治も関係ないとの御指摘は当たりません。
 政府としては、今後とも沖縄の基地負担軽減に全力を尽くし、一つ一つ着実に結果を出してまいります。

 憲法に自衛隊を書き込む狙いについてお尋ねがありました。
 憲法改正の内容について、内閣総理大臣としてこの場でお答えすることは差し控えるべきものと思いますが、お尋ねであるため、あえて申し上げれば、近年の調査でも自衛隊は合憲と言い切る憲法学者は二割にとどまります。かねてから申し上げているとおり、君たちは憲法違反かもしれないが、何かあれば命を張ってくれというのは余りにも無責任ではないでしょうか。
 私は、国民のため命を賭して任務を遂行する自衛隊員の諸君の正統性を憲法上明文化し、明確化することは、国防の根幹に関わることだと考えています。このような状況に終止符を打つためにも、自衛隊の存在を憲法上明確に位置付けることが必要ではないか、このような私の考えを申し上げているものであります。
 なお、自衛官募集については、自衛隊法第97条において、都道府県知事及び市町村長は、政令で定めるところにより、自衛官の募集に関する事務の一部を行うと規定されており、法律上、自衛官募集は自治体が行う事務とされています。一般論として申し上げれば、行政機関に対して法律に基づいて与えられた事務について、行政機関はこれを適切に遂行すべきものと考えられます。
 いずれにせよ、法令に基づき自治体の事務とされている事項について、六割以上の自治体が求めに応じていないことは事実であり、残念であると申し上げているものであります。

 統計問題についてお尋ねがありました。
 特別監察委員会の樋口委員長は統計や労働経済研究の専門家であること等から、その個人の資質に着目して委員長をお務めいただいているものと承知しています。また、委員会の下に元最高検検事の方を事務局長に迎え、独立性を強めた上で、先般、追加報告書が取りまとめられたところであり、その内容については、中立性、客観的な立場から検証作業を行っていただいた結果であると考えています。

 特例措置に依存しない地方財政制度の確立についてお尋ねがありました。
 アベノミクスの政策により来年度の地方税収や地方交付税の法定率分が増加となったことに伴い、平成31年度の地方財政対策では、財源不足が大幅に縮小し、臨時財政対策債の発行額を7000億円減と大幅に抑制しました。その上で、地方交付税を始めとした一般財源総額を前年度から6000億円増となる62.7兆円確保しております。これらの内容については、地方六団体からも高い評価をいただいているところであります。
 今後とも、法定率の見直しなど制度的な対応の議論も行いつつ、歳入面では、地域経済の好循環を全国津々浦々で一層拡大することなどにより地方税等の更なる増収を図るとともに、歳出面では、めり張りを付けて歳出構造を見直すことで、臨時財政対策債のような特例債に頼らないよう、財務体質の強化を図ってまいります。

 消費税の増税に伴う地方財政への影響についてお尋ねがありました。
 家計消費について、世帯当たりの消費を捉える家計調査の家計消費支出は、世帯人員の減少などから長期的に減少傾向となっています。一方で、一国全体の消費を捉えるGDPベースで見ると、2016年後半以降、増加傾向で推移しており、持ち直しています。
 消費を取り巻く環境を見ると、生産人口が減少する中でも雇用が大幅に増加し、国民みんなの稼ぎである総雇用者所得は名目でも実質でも増加が続くなど、雇用・所得環境は着実に改善しており、消費は持ち直しが続くことが期待されます。
 その上で、今回の消費税率の引上げに当たっては、前回の8%への引上げの際に耐久財を中心に駆け込み需要と反動減といった大きな需要変動が生じた経験を踏まえ、いただいた消費税を全て還元する規模の12分な対策を講ずることとしています。これにより消費を下支えし、景気の回復軌道を確かなものとして、地方税収の確保も図ってまいります。
 なお、御指摘の実質賃金については、毎勤統計では、アベノミクスによる雇用拡大で女性や高齢者などが新たに雇用された場合は平均賃金の伸びも抑制され、さらに、デフレではない状況もつくり出す中で物価が上昇すれば一層抑えられるという特徴があることに留意が必要だと考えています。

 未婚のひとり親に対する税制上の対応についてお尋ねがありました。
 ひとり親家庭の自立を支援し、子どもたちの未来が家庭の経済状況によって左右されることのないよう、これまでも児童扶養手当の増額など積極的な支援を実施してきました。さらに、子どもの貧困に対応するため、平成31年度与党税制改正大綱を踏まえ、児童扶養手当の支給を受けており、所得が一定以下のひとり親に対し、個人住民税を非課税とする措置を今回の法案に盛り込んだところです。
 未婚のひとり親に対する更なる税制上の対応の要否等については、与党において、平成32年度税制改正において検討し、結論を得ることとされており、政府としては、こうした議論も踏まえつつ適切に対応してまいります。

 一時保護所への財政措置についてお尋ねがありました。
 一時保護は、子どもの安全確保のため、個々の子どもの状況に応じ適切に行われることが重要です。このため、適切な環境で一時保護を行うことができるよう、来年度予算においては、施設整備に関する補助単価を加算するほか、一時保護を実施するための専用施設に対する補助などを行うこととしています。
 御指摘の一時保護所の整備と職員配置への財政措置の拡充については、実情を踏まえた適切な対応を検討してまいります。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。

石田真敏総務大臣 山下議員にお答えをいたします。

 まず、窓口業務の役割についてお尋ねがございました。
 住民の多様な相談を受け住民のニーズを把握することは、地方公共団体の重要な役割の一つであります。他方、質の高い公共サービスを効率的、効果的に提供する観点から、外部資源を活用しながら業務改革を進め、そこで捻出された人的資源を職員が自ら対応すべき分野に集中することも重要であると認識いたしております。
 このため、例えば窓口業務のうち定型的な申請、届出等は民間委託の対象としつつ、住民からの相談については職員が担当することにより、職員が住民ニーズを直接把握しながら業務改革を行うことが可能であると考えています。
 いずれにいたしましても、窓口業務の民間委託を含め、どのように業務改革を進めるかについては、各地方公共団体において地域の実情に応じて適切に判断されるべきものと考えております。

 次に、窓口業務へのトップランナー方式の導入についてお尋ねがございました。
 トップランナー方式は、多くの団体が民間委託等の業務改革に取り組んでいる業務について、その経費水準を単位費用の積算基礎とするものであります。窓口業務へのトップランナー方式の導入につきましては、現時点におきまして多くの団体が民間委託を導入している状況にないため、平成31年度においては導入を見送ることとしております。
 今後、窓口業務の委託につきまして、委託が進んでいない理由を踏まえた上で、地方独立行政法人の活用や標準委託仕様書の拡充、全国展開などの取組を強化し、その状況を踏まえ、トップランナー方式の導入を検討することとしています。
 なお、地方交付税は使途が制限されない一般財源であり、トップランナー方式の対象業務をどのような手法で実施するかは各地方団体において自主的に判断されるものであります。(拍手)

岩屋毅防衛大臣 山下芳生議員にお答えいたします。

 自衛隊員の募集に対する自治体の協力についてお尋ねがありました。
 自衛隊法第97条において、都道府県知事及び市町村長は、政令で定めるところにより、自衛官等の募集に関する事務の一部を行うと規定されております。また、自衛隊法施行令第120条により、防衛大臣は、自衛官の募集に関し必要があると認めるときは、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができると定められており、これらの法令上、自衛官等の募集は、法定受託事務として自治体の行う事務であります。
 防衛省としては、自治体から募集に必要な資料を当然に提供いただけるという前提で、丁寧に依頼を行っているところであります。
 御指摘の答弁におきまして、当時の防衛大臣が、私どもが依頼しても応える義務というのは必ずしもございません、あるいは、地方公共団体が実施し得る可能な範囲での協力をお願いいたしておりますと答弁したのは、自治体に対し、法令に基づく事務として資料の提出を求める一方、これを強制することはできないことを述べたものであります。この意味において、御指摘の答弁の趣旨は現在も変わるものではありません。
 今後とも、より多くの自治体から資料の提出をいただくべく、丁寧に働きかけてまいります。

麻生太郎財務大臣 山下議員から、未婚のひとり親に対する税制上の対応について、一問お尋ねがあっております。
 未婚のひとり親に対する税制上の対応につきましては、先ほど総理から既に答弁がありましたとおり、今回の地方税法の改正法案におきまして、子どもの貧困に対応するため、一定のひとり親に対し個人住民税を非課税とする措置を講ずることとしているところであります。
 平成31年度与党税制改正大綱では、更なる税制上の対応の要否等につきましては、平成32年度税制改正において検討し、結論を得ることとされております。
 政府といたしましては、与党における議論を踏まえ、適切に対応してまいります。