党大会で新しい綱領が決まりました。私は大阪でがんばります。

 とてもすばらしい党大会でした。日本共産党の第23回党大会が伊豆で開かれました。

 今回の大会のいちばんの目玉は、なんと言っても43年ぶりに党綱領を改定したことです。日本共産党は、いまの日本と世界をどう見ているのか、どう変えようとしているのか、を国民の皆さんにわかりやすく示すものになったと思います。

 多くの国民が「日本はこのままではいけない」と感じています。大事なことは、問題点がどこにあるのかを見定めることではないでしょうか。イラク戦争や自衛隊派兵をめぐって浮き彫りとなったあまりにも異常なアメリカ追従ぶり。同じ資本主義の国でもヨーロッパと比べて、労働者・国民の暮らしや権利を守るルールが極めて弱い大企業の利益第一主義。新しい綱領は、日本社会のこの2つのゆがみをただす民主的改革のプログラムを盛りこみました。ここにメスを入れてこそホンモノの「構造改革」になることを大いに語っていきたいと思います。

 新しい綱領は、世界の現状についてもダイナミックな視点で捉えています。見方によっては、アメリカ一国が軍事力で世界を支配しているかのようにも思えます。小泉首相にはそうしか映らないのでしょう。しかし、歴史を大きな流れの中で見るなら、世界は違って見えます。戦争が始まる前から世界中の市民が「イラク戦争反対」で立ち上がり、各国政府を動かし、国際政治の舞台でアメリカが孤立するまで追い込んだように、21世紀の世界はアメリカの横暴のなすがままになる無力な世界ではありません。変わりつつある世界の姿をリアルに捉えてこそ、草の根でがんばる力も出てくるのではないでしょうか。

 さらに新しい綱領は、日本と世界の未来について、壮大な展望を語っています。どんな搾取も、抑圧も、差別もなしに、人々がたがいに協力しあいながら、人間社会と私たち人間そのものの発展を実現していく社会。これが私たちの目指す未来社会像です。そのカギは、生産手段の社会化にあります。現在の世界の様々な問題、たとえば、貧困の増大と貧富の格差の拡大、くりかえす不況と大量失業、地球的規模での環境破壊などなどは、掘り下げると、どれも、巨大に発達した生産力を制御できないという資本主義の矛盾に突き当たります。人類社会が、資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会へと前進することは、21世紀の課題だといえるでしょう。

 全党の英知で新しい綱領が練りあげられました。私は、今度の大会を機に、大阪を中心に活動することとなりました。新綱領を力に、21世紀における日本共産党の躍進をめざし、とりわけ当面する参議院選挙での前進をかちとることをめざして、知恵と力を尽くしたいと思います。大阪の皆さん、よろしくお願いいたします。

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日本共産党参議院議員。香川県善通寺市出身。県立善通寺第一高校、鳥取大学農学部農業工学科卒業。市民生協職員、民主青年同盟北河内地区委員長・大阪府副委員長。95年大阪府選挙区から参議院議員初当選。13年参議院議員選挙で比例区に立候補3期目当選。14年1月より党書記局長。2016年4月より党副委員長に就任。2019年7月参議院議員4期目に。参議院環境委員会に所属。日本共産党副委員長・筆頭(2020年1月から)、党参議院議員団長。