NHK問題、経営委員長が東電社外取締役、職員制度(給与)問題 
【議事録】 2013年3月27日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 昨年の5月、數土文夫前NHK経営委員長が、東京電力の社外取締役を経営委員長のまま兼職しようとしたところ、国民視聴者から大きな批判を受けて、結局、経営委員長も経営委員も辞任することとなりました。批判の中心は、NHKの経営トップである経営委員長と原発事故の取材対象である東京電力の社外取締役との兼職は報道の中立性の観点から問題だというものだったと思います。
 そこで、浜田経営委員長に確認いたします。報道の中立性から見て、NHK経営委員長と東電社外取締役との兼職は成り立ち得ないとの認識はありますか。

浜田健一郎NHK経営委員長 非常勤の経営委員会委員は、放送法31条の3に該当するもの以外の兼職は認められております。また、放送法32条では、経営委員は個別の放送番組の編集その他NHKの業務を執行できないと定められております。会長以下の執行部とそれを監督する経営委員会の役割は明快に分かれておりますので、経営委員のNHK以外での役職がNHKの報道や番組に影響することはないと考えております。
 前経営委員長の件に関しましては、様々な御意見がありましたことは承知しておりますけれども、最終的には御本人が熟慮の上判断されたことであるというふうに思っておりますので、私の意見は差し控えさせていただきたいというふうに思います。

山下よしき 私の意見は差し控えるでは済まないんですよ。公共放送の使命、報道の姿勢が問われる問題なんですよ、これは。
 言論・報道機関であるべきNHKの最高議決機関のトップが、未曽有の被害を与え続けている福島第1原発事故の直接の原因者であり、賠償問題、再稼働問題、電力供給や電気料金の値上げ問題など、今国民にとって最も厳しく批判と監視の対象となっている東電の社外取締役を兼職するというのは、これは公共放送の自主自律を危うくする、取材対象からの独立も、それから報道の中立性も保てなくする。私は、NHKにとってまさに自殺行為だと、こう思いますが、そういう認識全くないんですか。何の問題もないというのが浜田委員長のお考えですか。

浜田経営委員長 NHKの職員は、1人1人がジャーナリストとしての自覚を持って、視聴者、国民にとってより良い番組を制作することに取り組んでいると理解をしております。

山下よしき 答えになっていないですよ。
 浜田新経営委員長は、NHKの経営トップが、取材対象あるいは権力の監視、国民からちゃんと監視されなければならない、その代表者として、公共放送機関として、公共放送として東電をしっかり見てほしいと視聴者は思っているんですよ。その経営のトップが東電の社外取締役になったら矛先鈍るじゃないかと思うのが当たり前ですよ。それを1人1人のNHKの職員はちゃんとやっていますと。職員はやっているかもしれないけど、経営トップがそういうことでいいんですかって言っているんですよ。それでいいんですか。

浜田経営委員長 先ほども申し上げましたけれども、私は外から参った者なんですけれども、NHKのガバナンスの組織はきちっと分けられて機能しているというふうに思っております。

山下よしき 大変残念な答弁ですね、これは。
 それで、私も、NHKの番組、ここで何度も評価してまいりましたよ。例えば、ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」、これは、原発事故から放出された放射性物質が、目に見えないけれども、どれぐらい拡散しているのかということを科学の目で、そして丹念に追って検証したものですよ。たくさんの賞を受賞していますね。
 しかし、こういう番組を作るスタッフが、その取材対象たる東電に経営委員長が行ったとしたら、これは幾ら、今、浜田委員長が、いや、自主自律で頑張りますと言ったって、人間ですからそんなことはやっぱり矛先鈍ると。だから視聴者から批判が起こったんですよ。それを木で鼻をくくったように、そんなことはないですと言っていたら、私は浜田さん自身の経営委員長としての資格が問われてくると思いますよ。
 NHKの放送ガイドライン見てください。一ページ目に「NHKは放送の自主・自律を堅持する。」と書いてありますから、改めてこういうものを肝に銘じていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 次に、今や、働く人の所得が減り続けてきたことがデフレ不況の原因であり、非正規雇用を拡大してきたことが所得低下の大きな原因であること、そして所得を増やすことが日本経済の好循環を取り戻す鍵であること、これは立場を超えて共通の認識になってきていると思います。
 2月12日、安倍総理は、私ども日本共産党の国会での提案も踏まえて、経済三団体のトップと会談をし、賃上げの要請をされました。その後、一部の大企業の正社員に限られてはおりますけれども、賃上げの動きが起こったことは、労働者、国民の世論と運動の大きな成果だと思っております。
 ところが、先ほど来議論になっております、2月12日、NHKが労働組合に提案した給与制度の改革についてという文書を見て私は驚きました。賃金カーブを抑制し賃金を圧縮します、基本賃金の10%を目安におおむね5年で引き下げることを見込んでいますと、こうありますね。
 今、みんなでデフレから抜け出すために賃上げをということを総理先頭にやっているときに、10%の基本賃金の引下げ、これはデフレ不況からの脱却に水を掛けることになりませんか。

松本正之NHK会長 お答えします。
 元々、NHKの賃金、これは、例えば採用ということを考えますと、マスコミ業ですから、マスコミとの間の採用競争になるんですね。そういう中で耐えられるかどうかと、こういうのが一つあります。それからもう一つ、NHKは受信料で成り立っております公共企業です。したがって、そういう要素もあります。
 そういう中で、NHKの賃金のレベルをどういうところに位置付けるかと。1番、何というんですか、目先にあるものは、やはり採用のときに、内定しても流れちゃうという、在京の民放に流れちゃうというようなこともありますので、やっぱりNHKの公共性、それからNHKで仕事をしたいというある意味のブランド性と、それからそういう賃金と併せて、民放と、あるいは新聞と対抗できるような人材の確保が必要だと、こういうふうに思っております。
 そういう意味合いでNHKの賃金を見てみると、やっぱり制度として、もう少し公共放送の役割を果たすために、人材育成も含めてきちっと整理した方がいいと、こういう観点で制度の改正もやる必要があると、そういうような必要性から今回の制度改正を行うと、こういうことであります。
 この改正が成り立つと、多分、NHKの中には採用が大変凸凹していますので、そこのところの山というのも崩さないといけないのですけど、そういうものに対する賃金カーブとしての整理とか、あるいはトータルとしての賃金レベルが対抗できる位置に位置付けられるとか、あるいは努力する人は報いられる、それから報いた人を評価する、評価する管理者を管理者としてちゃんと試験をやると、そういうような形の中でNHKの全体を活力化する、活力をもっと上げていくと、そういうことを考えてやっております。

山下よしき 成果主義、活力の問題は後でやりますけど、私が問いたいのは、基本賃金10%引き下げるということになっているんですね、結果として。それで、在京民放各社、大手新聞社と比較して、決してNHKの賃金は高くないということ。それから、私、資料をいただいて、やっぱりこれは特殊な状況にあるなと思ったのは、残業代が非常に多いですね。月平均16万円残業代が支払われていると。やっぱり長時間労働、クリエーティブな仕事ですから、そういう面もあるんでしょう。
 それから私が1番言いたいのは、やはり労働者の賃金が、これ15年前と比べてずうっと下がり続けている。これは先進国の中で日本だけなんですよ。これが1番問題になっているときに、この下がり続けた低い労働者の賃金と比べて、あそこは高い、ここは高い、だからもっと引き下げよという、引下げ競争をあおるような議論というのは私は間違いだと思います。今やるべきは、労働者、国民、みんな団結して、どこの企業、どこの職場、どの労働者であったって、賃金が上がることはお互いに喜ぶ、賃金が下がることはお互いに怒ると。そうやってデフレ不況から抜け出すことが求められているときに、こういう一律に10%を下げますよというようなことをやっていいのかということを問題提起しておきたいと思います。
 それからもう一つ、時間があと残り僅かなんで、賃金10%引下げとともに、成果主義賃金の導入が示されているわけですが、成果主義賃金の害悪というのは既にかなりのところで明らかにされております。
 よく言われていることですけれども、一つは、成果や目標達成度の評価に対して、職員の納得が得られずに不満が高まるということ。二つ目に、評価を上げようとするために、評価されやすい仕事には力が入るが、評価されにくい仕事は軽視されるということ。三つ目に、目標をあらかじめ低く設定するということ。四つ目に、職場で競争相手の成果を低めるような行動を誘発し、組織としての生産性向上に逆効果を与える。
 例えば、やっても評価されない、残業代が多くなるということで、上司や先輩が後輩の指導もしなくなる例もあるなどなどがよく言われることでありますが、こうした成果主義賃金制度が公共放送を担うNHKの職場に持ち込まれたら、私は、放送の質の低下が起きる危険性があるのではないかと思いますが、松本会長、いかがでしょうか。

松本会長 今のような話は、一般的には言われているところがあることは存じております。
 しかし、NHKの給与体系とかそういうものを見ますと、やはり年功序列的な、硬直的な要素が多いと、こういうふうに思います。したがって、それを普通の形にすると、こういうことを考えております。普通の形にするだけでは足りませんので、さらにそこにみんなが意欲を持てるような、質のいい番組を作れば評価されるとか、そういうようなことをきちっとやっていくということが公共放送全体としての信頼のあるサービスを提供することにつながると、こういうふうに考えます。したがって、そういうようなことを踏まえてこの制度改革をやるということであります。
 それから、トータルの賃金レベルは先ほど申し上げたようなことなので、そういうところを踏まえてきちっと位置付けるということが大事だと思います。その後、経済がいろいろ動くということになれば、それはそのときにまたいろんな状況を見て考えていくと、こういうことになりますけれども、取りあえず、昨年のこの国会での附帯決議、あるいは大臣からの御意見等もあって、説明責任というものをきちっと果たすということをやる必要があるというふうに考えております。

山下よしき もう一つ、地域職員制度の新設というものがありますが、これは地域職員制度の項目を見ますと、地域水準を意識した給与としますとあるんですが、これは端的に聞きますけれども、これは賃下げするということですか。

松本会長 先ほどの話にありましたように、NHKの職員は、昨年もそうですけど、ほとんど大卒で、しかも大卒の東京採用という感じの採用の仕方をしております。しかし、やはり地域の放送のサービスとかあるいは地域に根差した職員とか、そういうものを、全国でネットを張るわけですので、そういうことが必要なのではないか。そうすると、その結果として地場賃金というものの反映もできると、こういうこともありますので、この制度を取り入れて、そしてそれを運用してみようと、こういうことであります。

山下よしき 結局、採用の段階で全国職員と地域職員に分けて、これは給与などの処遇に格差を設けるということになりかねないと。同じNHKの放送業務を担っているにもかかわらず、意識の差が生まれる、地域性の高い放送番組や業務を軽んじる、そういう意識が生まれてしまうんじゃないかという心配を持っております。
 もう時間参りましたので、そういうマイナスの面がある、そして、自由かつチームが力を合わせる職場の気風を損なうことになりかねない成果主義賃金あるいは地域職員制度の導入は、私は許されるべきではないと、そういうことを申し上げて、終わります。

地方税法改正案及び地方交付税法等改正案に対する反対討論 
2013年3月26日 参議院総務委員会

 私は、日本共産党を代表して、地方税法改正案及び地方交付税法等改正案に対する反対討論を行います。
 まず、地方税法改正案についてです。
 東日本大震災からの復興支援として、津波被災区域における固定資産税や都市計画税の課税免除等の一年間延長や延滞金の引下げなどは当然の措置であります。
 金融税制の一体化として、現行の上場株式等の配当・譲渡所得に対する損益通算特例を債権、公社債等の利子益、譲渡所得にも拡大することは、多くの金融資産を保有する資産家ほど税制面の恩恵を受けることになるものです。これらは資産家、富裕層への優遇策を拡大するものであり、反対です。
 法案は、国際バルク戦略港湾の荷さばき施設等に対する固定資産税等の軽減措置を行うこととしています。その対象となるのは大手の荷主や商社などであり、十分な担税力を持っています。こうした大企業に税制優遇策を拡大する必要は全くありません。
 次に、地方交付税法等改正案についてです。
 東日本大震災の被災地の復旧復興、被災者の生活となりわいの再建のために震災復興特別交付税の増額とその有効な活用は当然です。
 来年度の地方財政計画の最大の問題は、社会保障費の自然増分の支出として約五千五百億円を見込むとしながら、地方への一般財源総額を前年度並みに抑え込んだことであります。
 政府は、生活保護、地方公務員人件費などの適正化、見直しを重点化に挙げ、地方公務員給与や生活保護費などの社会保障関係費の大幅な削減を狙っています。国家公務員給与七・八%削減と同様の地方公務員給与削減を前提に地方交付税を削減し、職員給与の削減を地方自治体に押し付けていることは重大であります。
 地方交付税は地方の固有の財源であり、国が責任を持って確保すべきものであります。地方公務員給与の削減を前提にあらかじめ一律の削減を掛けて引き下げるなどということは、前代未聞の乱暴なやり方であり、断じて認められません。地方の固有の財源を国の勝手な基準で削減し、地方公務員給与の削減を強要することは許されるものではありません。きっぱりとやめるべきであります。医療、介護、保育、教育など、あらゆる分野で住民生活を支え、被災自治体でも懸命に奮闘する地方公務員の生計費を乱暴なやり方で削るのは間違いであり、デフレ不況脱却にも逆行するものです。
 以上の点を指摘し、反対討論を終わります。

自治体臨時・非常勤職員問題 新制度で処遇の改善、身分の安定を 
2013年3月26日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 今日は、地方自治体の臨時・非常勤職員の問題について質問します。
 3月6日、参議院本会議で私は総理に、今や全労働者に占める非正規雇用の割合は3割を超え、日本社会にとって放置できない深刻な事態をもたらしています、こうした働かせ方が日本の将来を危うくさせているとの認識はありますかと伺いました。安倍総理は、非正規雇用は、雇用が不安定であり、賃金が低いなどの問題が指摘されており、また、厚生年金の適用対象とならない人も多く、被用者としての十分な保障を受けられないおそれがあることや、未婚率の増加の要因にもなっていますと答弁されました。
 要するに、今現在不安定、低賃金なだけではなくて、老後も低年金あるいは無年金となるおそれがあり、若者にとっては結婚したくてもできない要因の一つになっているという、これは総理の認識であります。これは正しいと思います。
 続けて総理は、このため、正規雇用を希望する非正規雇用労働者の正規雇用化を進めるなど、非正規雇用対策に全力で取り組んでまいりますと、こう答弁されました。
 そこで、地方自治体の非正規雇用が今どうなっているか。まず総務省に伺いますけれども、臨時、非常勤の職員数の変化について数をお答えください。

三輪和夫(総務省自治行政局公務員部長) 臨時、非常勤の職員数の推移でございますが、総務省の調査によりますと、それぞれ4月1日現在でありますが、平成17年で約45万6千人、平成20年で約49万8千人という状況でございます。

山下よしき そもそも、これ、総務省が統計をほとんど取っていないというのが問題なんですが、しかし、それでも、地方自治体で働く非正規雇用の職員は、2005年から2008年、3年間で4万人余り増えて約50万人に上っているということであります。
 しかし、これは実際はもっと多いと思いますね。自治労の皆さんが2012年6月現在で行った調査では、推定で70万人となっております。2005年からの7年間でおよそ24万人増えているという計算になります。
 それでは、もう一つ総務省に伺いますが、同じ年の正規職員数はどうなっているでしょうか。

三輪部長 正規職員数でございますけれども、平成17年の4月1日で約304万2千人、平成20年の4月1日では約289万9千人という状況でございます。

山下よしき 2012年は何人でしょうか。

三輪部長 平成24年の4月1日現在で約276万8千人という状況でございます。

山下よしき ですから、正規の職員数は、2005年、304万人から、2012年、276万人、7年間で約27万人も減っているわけですね。要するに、正規職員が27万人減って非正規職員が24万人増えているというのがこの間の実態です。
 総務大臣に伺いますけれども、この状況というのは、総理が全力で取り組むと述べられた非正規から正規への流れに逆行していると残念ながら言わざるを得ないと思います。なりたての総務大臣ですから、その責任が大臣にあるという、全部あるとは言いませんけれども、こういう状況に地方自治体で働く方々がなっているということについて、この事実をどう受け止め、どう対応するおつもりでしょうか。

新藤義孝総務大臣 まず、この総理への質問に対する総理答弁でありますが、これは、非正規雇用の問題は極めて重要な問題であります。
 これは公務員にとどまらず、一般の民間の労働形態についてもそういった問題が指摘されておりまして、これは、キャリアパスをするとか、いろんな流れをつくろうじゃないかというのは国において検討しているわけでありまして、そういう努力の一環としての御説明も含まれているということは御理解いただきたいと思います。
 その上で、この地方公共団体においての問題につきましては、これは、事務の種類や性質に応じて、各種の任期付職員、それから臨時・非常勤職員、そういった多様な任用・勤務形態が活用されているということはあると思います。そして、そのような、どのような業務をどのような形態で職員を充てるかについては、これは地方公共団体において判断をされていると承知しておりますし、組織において最適と考える人員構成、これを実現することによって最も効果的な行政サービスが行われているのではないかと、このように、またそのように行うことが重要だというふうに考えております。

山下よしき 何かもう組織において実態に見合った対応がされているという御答弁ですけれども、私、それは余りにも実態を見なさ過ぎだと思いますよ。
 正規が減って非正規が増えてきたという中で何が起こっているかというと、これまで正規がやっていた仕事が非正規の方々によって担われていると、常勤的非常勤ということが増えているんですよね。
 その一番の私、典型例は保育の職場だと思っております。今や保育士の半数以上が非正規という自治体も珍しくありません。そこでは、非正規の保育士もクラスの担任を持って、保育日誌を作成して、保護者からの相談に応じるなど、正規と区別のない仕事をしております。しかし、賃金は正規職員の3分の1以下の水準で、年収200万円を切っているんですね。正規職員と同じ保育士の資格を持ち、同じ職場で同じ仕事をしている人たちが差別されているんです、これは。
 私、何人もの方に聞きましたけど、非正規の保育士の方がどんな思いで保育をしているか聞きますと、子供がけがをしたら、先生はアルバイトやから知らぬとは言えない。当たり前ですね。賃金が低いならそれだけの働きをではなくて、将来を担うかわいい子供たちのために私たちができることは何でもしようと、みんなで非正規の方々が話し合って頑張っている。子供たちのことを一番に考える気持ち、保育に懸ける熱意、私は、雇用の形態は非常勤だけれども志はプロフェッショナルだと話を伺って思いました。
 ところが、その志ある人が低賃金で、独り暮らしができません、貯金ができません、毎日の生活で精いっぱいで今後のことを考えられません、先生同士の親睦会にも行けません、コンビニでダブルワークしていますと、こういう状況があるんですね。これはやっぱり、自治体の職場でこういうことが広がっているというのは、これは適切に対応されているというふうには絶対に言えない、放置できない、そういう事態だと思いますが、大臣、いかがですか。

新藤総務相 そういう、例えば教育だけでなくて福祉の現場でもそういった大変低賃金による過酷な労働があると、こういうことが問題になっているのは私も承知をしております。
 ですから、これでいいというふうには思っておりませんが、しかし、どういう雇用形態でどういう人を勤務させるか、それは各自治体においてそういった中で適切な判断をされている結果だと、このように思います。いい悪いではなくて、そういう判断の下でそういった今の状況があるんではないかと、このように考えております。

山下よしき これ、自治体が判断したんじゃないんですよ、自治体が勝手にやったんじゃないんですよ。政府が交付税を削減して自治体リストラを押し付ける集中改革プラン、定数を削減することを押し付けてきた中でこういうことが起こっているんですからね。これは自治体が勝手にやったんじゃないですよ。
 それで、私は、本来こういう方々はすぐにでも正規化すべきだと、安倍総理が言っているように。しかし、それはやっぱりいろいろ一足飛びにいかない問題はあるでしょう。そこで今日は、待遇改善ですぐできることが幾つかあるので、その問題について具体的に提案したいと思います。
 自治体は、定数削減が進む中で、経験を持った臨時・非常勤職員を確保するために、1年ごとに再任用という行為をされております。しかし、そのときに空白期間なるものを設けている自治体があるんですね。つまり、任期切れになった後、その翌日から、じゃ再任用ということで続けてもらうというんではなくて、任期切れになった後1週間、あるいは1か月、長い場合は3か月、空白期間を置いてそれから再任用する。3月31日に任期が切れた場合、4月1日からじゃなくて5月1日からとか6月1日から、こういうことになっておるんですね。
 しかし、これは毎月10数万円しか収入がない、場合によっては手取りが10万円切る月もある非正規の自治体の職員の方にとって、1か月も2か月も仕事がなくなるというのは本当に大変なんです。私も聞きました。この期間、何とかしてくれと。人間らしい働き方、生活をする上で、この空白期間というのは大問題だと思いますが。
 そこで伺いますが、再任用を行うに当たって、法制度上、空白期間を置く必要はあるのか、法的に空白を置く必要はないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

三輪部長 臨時・非常勤職員の再度の任用につきまして、御指摘のような空白期間を設けなければならないという、そのような法的根拠はないというふうに考えております。

山下よしき ないということなんですよね。
 ところが、実態は大体3割ぐらいの方がそういう空白期間を置かれているという答えをされていますから、そういうことは法律上必要ないんだということを、これ大臣、是非自治体に周知徹底していただきたい。いかがですか。

新藤総務相 これは、今のように根拠がないものについて、なぜそのようなことが起きているのか、これをまず実態把握をしなきゃいけないというふうに思いますし、必要なことは御連絡をさせていただきたいと、このように思います。

山下よしき 把握できていないんですか。

三輪部長 それぞれの自治体でどういった今御指摘のような空白期間が設けられているか、あるいはそれをどういう考え方で設けているかという御指摘についての大臣の答弁というふうに理解しておりますが、そういったことについては私どもでは把握はいたしておりません。

山下よしき こんなことを把握も今していないというのはもう大問題ですよ。これ、勝手に自治体がやっているんじゃないんだから。国のそういう定数削減の下でやむを得ずそういう実態がつくられているんですよ。にもかかわらず、さらにまた空白期間ということで臨時、非常勤の方が大変苦しい目をされている。実態もつかまないでしらっとしているなんて、これはもう任務放棄だと私は言わざるを得ない。直ちに、大臣、つかんで改善すべきじゃないですか。

新藤総務相 この実態のまず把握がどうなっているのか、そういったことを把握しなくてはならないと、このように思いますね。
 その上で、やはり適切と、必要と思われる措置については、これは私はやっていかなくちゃならないと、このように思います。

山下よしき 引き続きこれはウオッチしていきたいと思いますが、いつまでもこんなこと時間を掛けている場合じゃないです。私がこの質問をしたの5年前ですよ。もう全然変わっていない。
 次に、専門性のある臨時非常勤職員の処遇について伺います。
 昨年7月に消費者委員会が地方消費者行政の持続的な展開とさらなる充実・強化に向けた支援策についての建議を行っております。資料にお配りしております。消費生活相談員というのは、御存じのとおり、全国の市町村にある消費生活相談センター相談窓口で消費者被害などの具体的な相談に応じる方々であります。事業者とのやり取りもあって、これは法律を始めとした専門知識あるいは経験の蓄積が求められる業務であります。
 現在、全国で3,391人の方がおられます。そのうち定数内の方は126人、3・7%です。定数外非常勤が2,557人、75・4%。その他は法人や個人の委託であります。圧倒的に非常勤の方がこの任務を担っておられます。その任期の更新は平均が5・2回、やはり経験の蓄積が必要だからそうなっているんですね。
 今回の建議の中で総務省に当てた部分がございますが、こう書いてあります。三行目からですけれども、「相談員の専門性が高まったところで雇止めとなれば、相談員や地方自治体、地域住民のそれぞれにとって大きな損失となる。雇止めの抑止に向けて、」ということで三点、この消費者委員会は提案しておりますが、もう時間がないので、この三点についてどう対応しているか、総務省、お答えください。

三輪部長 御指摘の消費者委員会からの建議に対する総務省の対応ということでございますが、三点ございます。
 一点目の、消費生活相談員に一律の任用回数の制限を設けることは適切でないということについて自治体に対する周知を徹底すること、まずこの点でございますけれども、これにつきましては、実態として非常勤職員の行う業務の中にも恒常的な業務があるということ、また任期ごとに客観的な実証を行った結果として同じ者を再度任用するということは排除されないということ、こういったことにつきまして消費者庁と認識を共有して、総務省が開催をする会議におきまして臨時・非常勤職員に関する対応を説明する際に、消費者行政担当大臣名のメッセージに留意するように呼びかけをしているところでございます。
 二点目、消費生活相談員が任期付短時間勤務職員制度の対象となり得ることを明確化することという点でございます。これにつきましては、総務省におきまして毎年任期付きの短時間勤務職員の採用事例を調査、公表をいたしておりますけれども、その中で消費生活相談員につきましても任期付きの短時間勤務職員としての採用事例を紹介をさせていただいているところでございます。
 三点目が、より柔軟な専門職任用制度の在り方について検討を深めることという点でございますが、これにつきましては、地方公共団体の臨時・非常勤職員の実態調査の結果などを踏まえまして議論をしていくことといたしております。

山下よしき 大臣に聞きたいんですけど、この三点目なんですよ。「専門性を要する消費生活相談員の雇止めを抑止し、適切に処遇するためのより柔軟な専門職任用制度の在り方について、」と。具体的にこの下の方に例示されています。「例えば、「任期の定めのない短時間勤務職員制度」の導入等。」と、こうあるんですね。
 要するに、任期付短時間勤務職員制度だと3年ないし5年たったらもう雇い止めになる可能性があるわけですね。ですから、それではもうせっかくの専門性や経験が生かされない。確かに臨時、非常勤と比べれば時給ではなくて月給などの待遇の改善の面はあるでしょうけれども、任期付きという点では、これはやっぱりそれでよしとはなかなかできない問題があります。そこで、これは消費者委員会が一つの提案として、任期の定めのない短時間勤務職員制度というものを提起されているわけです。
 私たちは、恒常的な仕事は正規職員が担うべきだと、これが原則だと思いますけれども、いきなりそこに行けない中で、現状を改善する重要な提案だなというふうに私も受け止めました。これは今までも検討はされているんですが、もうこういう専門職の方がいっぱいいます。消費生活相談員だけではありません。たくさんたくさん臨時、非常勤でおりますので、ここはひとつ、せっかく公的な組織である消費者委員会から具体的に提案があるので、これは大臣、より踏み込んで、急いで検討すべきだと思いますが、いかがですか。

新藤総務相 今御紹介をいただきましたこの三点目の指摘でありますが、それにおきましても、より柔軟な専門職任用制度の在り方について検討を深めると、こういう御意見いただいているわけであります。また、委員からの御指摘もありました。この検討を深めていくということは重要だと、このように思います。
 そして、もう既に御認識でありますが、任期の定めのない短時間勤務職員、こういった制度につきましては、やはり長期的な人事管理、それから、例えば短時間勤務を定年まで続けると、こういう前提がなるとすれば、それは公務の中立性を含む公務員の本分、こういったものは全うできるのかと、こういう問題も出てくるわけでありまして、そういう検討が一方であると。
 しかし一方で、様々な働き方があって、これを検討しなきゃならないと、こういう社会の要請があるということでありますから、もろもろのことを踏まえて、様々な観点から幅広く議論、検討を深めていきたいと、このように考えます。

山下よしき もう時間が参りましたので質問はしませんが、もう1枚資料として配付しているのは、別の、全国家庭相談員連絡協議会、これも、臨時、非常勤として今担われている家庭児童相談員の方々の処遇が、やっぱり経験が蓄積されるのが必要なんだけれども、雇い止めになっていると、処遇改善してほしいというこれは要望なんですね、これは厚生労働省あてに出ておりますけれども。
 やっぱり、こういう方々の一つの答えにも先ほどの三番目の提起というのはなるんですね。たくさんこういう方はありますので、余りこれはもう時間掛けておられないと思います。正規に変えていくということが当面なかなかいろいろ条件あるんだったら、せめてこういう新しい制度をつくって処遇の改善、身分の安定というものを図っていくようにするのが総務省の役割だということを申し上げて、終わります。

非婚の母と子の救済 寡婦控除のみなし適用を 
2013年3月25日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 今日は、非婚の母に寡婦控除をみなし適用する問題について質問します。
 資料1枚目を御覧ください。
 今年の1月11日に、日弁連から新藤総務大臣に対してこの問題で要望書が提出をされました。申立人申立てに係る人権救済申立て事件につき調査した結果、下記のとおり要望するとありまして、申立人らはいずれも非婚の母として子どもを扶養している者であるところ、非婚の母に対しては所得税法の定める寡婦控除は適用されないと。寡婦とは、法律婚を経由したことのある者と定義されているからである。この寡婦控除規定により算出された所得が、地方税、国民健康保険料、公営住宅入居資格及びその賃料、保育料等算定のための基準とされている結果、非婚の母である申立人らは、寡婦控除規定が適用されないことにより、寡婦と比較すると上記各種金額算定に当たり著しい不利益を受けている。これは、非婚の母を合理的な理由もなく差別するものであり、憲法14条等に違反する。よって、当連合会は、非婚の母に対し寡婦控除をみなし適用することにより、国民健康保険料、公営住宅入居資格及びその賃料等の算定に当たって非婚の母子世帯の経済的苦境を救済するよう適切な措置をとることを要望するというものであります。
 新藤総務大臣、これ、どう受け止め、どう対応されたんでしょうか。

新藤義孝総務大臣 今御説明がありましたように、今年の1月の11日、日弁連から私の方に、総務大臣あてにこのような要望書が提出されたわけであります。今のこの非婚の母が、寡婦控除が規定されないことによって生活上の非常に厳しい状況下に置かれていると、こういうこと、これについての要望があったこと、これは承知をしております。
 現状において、今これについては、まだ私どもの方で具体的な何か作業をしているわけではございません。これは御要望をいただきましたが、それについては、今総務省で直接これに対して何か具体的な検討ですとか、そういったものにまだ至ってはおりません。これは前々からも言われてきたことだと思っておりますし、やはり国民の中にこういう厳しい状況にある人たちがいるということだと思いますから、それは私も承知をしているという状態でございます。

山下よしき まだ検討されていないということなんですけれども、是非これはしっかりと受け止めていただきたいんですね。
 そこで、資料2枚目を御覧ください。
 実態はどうなっているかということを見てみたいと思うんですが、ここに母子世帯の寡婦控除の有無による負担の比較を二つの具体例で示しております。
 上は、大阪市在住Aさん、非婚の母、子ども4歳の方です。Aさんの2011年度の給与収入は272万2868円です。このAさんの現在、住民税、所得税、保育料の支払総額は年間42万3300円となっております。この方は非婚の母ですから、寡婦控除が適用されないんですね。仮に婚姻歴があって寡婦控除があったとしますと、この支払総額は32万7700円となりまして、9万5600円、大きな格差が生まれているということであります。
 それから下の段、那覇市在住Bさん、非婚の母、子ども四歳。Bさんの2011年度給与収入は201万4770円です。現在は寡婦控除対象にならないので、非婚の母ですから、住民税、所得税、保育料合わせますと支払総額は年間32万4200円です。仮に婚姻歴があって寡婦控除があったとすると、この支払総額は何と1万800円、がっと減るんですね、格差は31万3400円です。これは何でこうなるかといいますと、かなり低い給与年収ですので、住民税が非課税になり、もし控除がみなされればですね、保育料は、これは免除になるんです。ところが、そうならないために、年間31万3400円もの格差が生まれてしまっているわけなんですね。これが実態であります。
 総務大臣、同じ母子世帯でも、婚姻歴があるか否かで寡婦控除の適用から外されて、非婚の母が差別され、経済的に一層の困窮に追い込まれている、これは不合理だと思われませんか。

新藤総務相 この今の御指摘のように、各種制度において個人住民税の課税所得、税額が負担金の算定の基準として用いられていると、こういう場合があって、非婚の母が寡婦控除の適用を受けられないことにより経済的負担が重くなる、こういう場合もあると思います。また、そういうふうに御苦労いただいている方々がいらっしゃるということであります。
 しかし、この個人住民税は、市町村の条例の定めるところで、貧困により生活のための公私の扶助を受ける者その他特別な事情がある者に対しては市町村長の判断で減免を行うことができると、こういう制度もあります。
 それから、その制度の負担自体は、それぞれの制度の趣旨や目的、それから運用実態を踏まえて、所管の各府省と運用自治体において適切に応対をしていかなければならない、こういう側面もあるというふうに私は考えております。

山下よしき もう少し現実を直視していただきたいんですね。こういう実態があると。
 不合理だと思いませんかというふうに私は聞いたんですよ。同じ母子世帯なのに婚姻歴があるかないかでこんなに格差が生まれているということ自体が不合理と思われませんかという、これ質問なんですよ。

新藤総務相 その件については、ですから、非婚の母と寡婦ですね、ここの定義をどうするかというのは、法律上の議論があってこのような制度になっているわけであります。
 ですから、不合理とかという以前に、そういうルールで法律があって、それに適用されるか否かという問題であると思いますから、私はこの心情において、いずれの方々も大変な生活していくのには苦労が伴います。また、誰も望んでそういう苦労をしているわけではないですから、そういうお気持ちは、これは目の前で、そういう実情を知れば気の毒だという思いはございます。
 しかし、そのことと法律の制度をどういうふうにしていくかは、これは各省においてそれぞれまた法律論というものはしっかりと議論をしていただきたいと、このように思っています。

山下よしき じゃ、もうちょっと聞きましょう。
 日弁連の調査報告書というのが付いているんですね。大臣のところにも行っております。それは、子どもへの影響についても考察をされておりまして、こうあります。
 人間形成の重要な時期である子ども時代を貧困のうちに過ごすことは、成長、発達に大きな影響を及ぼし、進学や就職における選択肢を狭め、自ら望む人生を選び取ることができなくなる。子どもの貧困は、そのような不利が世代を超えて固定化されるという容認できない不平等であり、これを放置することは、社会の分断と不安定をもたらす。したがって、もし、現実の制度や政策がその不利をより固定したり拡大する方向に機能しているとすれば、早急に是正されなければならない。その観点からすると、最も低収入である非婚母子世帯に対する寡婦控除の不適用は、間違いなくそこで生活する子どもの不利を、固定若しくは拡大させていると、こうあるわけですね。
 自分の母が婚姻歴がある母か非婚の母かは子ども自身ではどうすることもできません。ですから、日弁連は、憲法14条、法の下の平等に違反するし、子どもの権利条約にも違反すると、こう判断して要望されているわけですね。
 大臣、やっぱりこれは、心情さっきおっしゃいましたけど、その心情当たっているんですよ、これ放置できないと、そう思われませんか。

新藤総務相 これは、ですから、各省の制度、そして自治体も含めていろいろなそういう適切な措置を期待をしているというところであります。
 それから、私も子どもが育つ上で親の環境というのは大きな影響を与えることになるというふうに思います。ですから、そういう境遇の中で負けずに頑張って努力したい、そういう人たちを応援する世の中にしなければいけないと、このようには思います。
 それから、今厳しい状態にあるこの非婚の母の方々も、やはりそういう人たちが更にいい職業に就けるように、またそういうところで収入を得られるように、そういう努力は世の中として支援をしていくべきだと、このようには思います。

山下よしき その支援の中身がみなし適用だということになっているんですよ、日弁連の主張は。
 私は、既に政令市ではこれやっているんですね。岡山市、千葉市、札幌市では、非婚の母に寡婦控除のみなし適用を実施し、それに見合った保育料の減免やっております。最近、琉球新報を見ますと、宜野湾市、那覇市、沖縄市、北谷町、うるま市、糸満市でも保育料の減免、みなし適用でやっております。それから、四国の松山市、高知市、高松市などでも実施していると伺いました。いろいろ自治体独自にやっているんですね。ただ、やっぱりやっているところの方が圧倒的に少ないです。
 そこで、これ本来だったら根本的には大臣おっしゃるように所得税法を改正しなければならないものなんです。しかし、それには時間が掛かるんです、いろいろ影響も多いですから。したがって、今困窮している目の前の母と子を救済するためには、この自治体でやっているようなみなし適用を拡大することが適切だとして、日弁連もまずは総務大臣とそれから関係の自治体の首長さん、知事や市長さんにこのみなし適用で救済することをやってほしいと、そのために自治体にいろいろ助言ができる総務大臣に対して適切な措置を要望しているんですよ。財務大臣には要望していないんですよ、時間が掛かるから、所得税法は。総務大臣にこれ要望しているんですね。これ重く受け止める必要が私はあると思いますよ。
 検討していないということですが、こういう流れの中で、私、事実の具体例も出しました。何とかしなあかんという総務大臣の心情も伺いました。だったら、これしっかり検討して、何らかの措置を、みなし適用を更に自治体に要請するとか財政措置を総務省としても検討するとか、目の前の子どもたちを救うためにはこのみなし適用が一番確実なんですよ。それを是非検討すべきではないですか。

新藤総務相 まず、財務省に言わずに総務省だけと言われても、それは国の全体の制度でございますし法律でありますから、そこは政府全体としての整合性が必要だと、このように思います。
 それから、私が検討していないというのは、これは誤解のないように申し上げますが、こういったことは今までもあり、また実態として大変な困窮な状態にある人たちがいることも承知しているわけでありますから、そういう意味での実態把握や、またこのように日弁連からの御要望だとか、そういったものをいただいて、それをどうしたらいいのかというようなことは不断に続けております。
 ただ、具体的に個別にこのような作業を、こういう事務をこのようにしようとか、そういう作業の検討に入っていないということで御理解いただきたいと思います。知らぬ顔しているわけではないということであります。
 その上で、まず自治体や各省がいろんな支援制度を設けたり、こういった状態に対するそれぞれの所管がございます。だから、そういうところについて適切な対応ができるようにしていただけるように私も期待をしているということでございます。

山下よしき そういう状況を私はもう一歩進める必要があると思っているんですね。
 こういう、日弁連が初めてこれはもう人権侵害だとまで認定しているわけですよね。その際に、僕は財務省が何もしなくていいとは言っていませんよ。根本的には、財務省が所得税法の改正で根本的な解決すべきだと日弁連も言っているんです。しかし、それは時間掛かるから、このみなし適用でまずは救済する必要が、自治体ごとにはもうやっているんだから、しかしやっていない自治体の方が多いんだから、それは各自治体とともに総務省としてもよくやっている自治体の状況を調べて、そして総務省としてそれを何らかの形で促すようなことができれば、私はこれは不合理だと思いますけれども、婚姻歴があるかないかで同じ母子世帯がこれだけ格差が付けられて、子どものやっぱり健全な成長が残念ながらこの問題で阻害されている、これ救済するのは大人の責任、政治の責任ですよ。
 だから、今まではこうでしたと言うだけじゃなくて、大臣、やっぱり大臣が、今こうやって私、この委員会で問題提起しているわけですから、しっかり関心持って、何らかの形で一層踏み出して、一層真剣な検討していただきたい、いかがですか。

新藤総務相 こういう状況があるということは、私のときにも日弁連からも御要望いただいているわけでありますから、それに基づいて実態把握、それからそういった問題意識、これは持ち続けていきたいと、このように思います。

山下よしき 終わります。