寒風を突いてマイクを握っています

 先週から党大阪府委員会に着任しました。95年に参議院に当選させていただくまで働いていた場所です。勤務員の方々にご挨拶すると「お帰りなさい。待ってましたよ」と暖かく歓迎してくれ感激。皆さんと一緒にまた大阪で元気一杯がんばりたいと思います。

 というわけで、さっそく今週から毎日、知事選挙の「明るい会」の宣伝カーに乗っています。26日は大正区、港区、此花区、27日は羽曳野市、藤井寺市と回りました。選挙戦は最終盤ですが、どこでも足を止め、じーっと聞いてくれる方があります。世論調査では4割前後の有権者が誰に投票するかまだ決めてないとのことですが、街頭での反応からもそれがうかがえます。

 マイクを握って感じるのは、特に大阪の財政破綻の問題での関心の高さです。大阪府の借金総額は4兆7千億円。府民の納める税金の47%が借金の返済で消えてしまうという深刻な状態です。こんな自治体はほかにありません。各新聞の知事選特集でも必ずこの問題を指摘していますから、有権者もよくご存知なのでしょう。この問題の解決なしに、福祉や教育、中小企業を応援する道は開けません。私が、大阪の財政破綻の原因が巨大開発のムダ使いにあること、そこにメスを入れるとはっきり公約しているのは弁護士の梅田章二さんしかいないこと、長野県や鳥取県など巨大開発から脱却する新しい地方政治が各地で生まれていることをお話しすると、交差点やマンションのベランダなどで、真剣に聞いてくれる方がけっこういます。  

 さらに、大阪で時代遅れの開発優先政治がまかり通る背景に、共産党以外の「オール与党」政治がある点も、有権者の反応が強いと感じています。昨年の総選挙であれほど「自民か民主か」などといって「対決」していたはずの自民、民主、公明、社民の各党が、大阪ではみんな一緒に現職知事をかつぐ。関西空港に2本目の滑走路を作る巨大開発に、府民の7割が反対しても、府議会では、「オール与党」勢力が「推進決議」を強行する。そして、関空2期工事を受注した企業から「オール与党」の国会議員、地方議員に多額の献金が渡される。こうした実態が伝わるなら、そんな府民そっちのけの政治はおかしい、変えようというエネルギーが府民のなかに広がる手応えを感じます。

 政党の頭数で知事が決まるのではありません。府民が声を上げれば政治の流れは変わります。そのことを確信し、今日も寒風を突いて大阪を走ります。

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日本共産党参議院議員。香川県善通寺市出身。県立善通寺第一高校、鳥取大学農学部農業工学科卒業。市民生協職員、民主青年同盟北河内地区委員長・大阪府副委員長。95年大阪府選挙区から参議院議員初当選。13年参議院議員選挙で比例区に立候補3期目当選。14年1月より党書記局長。2016年4月より党副委員長に就任。2019年7月参議院議員4期目に。参議院環境委員会に所属。日本共産党副委員長・筆頭(2020年1月から)、党参議院議員団長。