漏えいも警察“業務” 市民監視事件 警備局長答弁を批判 
参院内閣委員会で質問

photo 4日の参院内閣委員会で、「岐阜県警大垣署市民監視事件」を取り上げました。警察庁の高橋清孝警備局長は、警察が“通常業務”として、市民の個人情報を無断で集め、利害が対立する企業などに漏えいしていることを認めました。

 この事件は、中部電力子会社であるシーテックが計画する風力発電所建設に慎重な意見を持つ人や無関係の市民など4人の情報を大垣署が収集。シー社にすすんで伝えていました。

私は「施設建設などで、住民が勉強会や陳情するのはよくあることです。そうした住民の個々の情報を収集し、利害が対立する相手に提供することが、警察の“通常業務”なのか」とただしました。

高橋警備局長は「一般論として、いろんな情報収集をするし、提供もおこなっている」「(第三者への無断提供は)排除されていない」と答弁しました。

photo きわめて重大な事件です。警察が「公共の安全と秩序の維持のため」と言いさえすれば、何だって許されるのか。日本国憲法のもとでそんなことは許されません。

また、大垣署員の発言を記録したシー社作成の「議事録」の内容について事実確認を求めたのに対し高橋警備局長は「警察が作成したものではないので評価できない」と繰り返しました。

重大な人権侵害の疑いがかけられています。警察には当事者として、答えを拒否する立場ではなく責任を持って説明するよう求め、厳しく批判しました。

 

About 山下よしき 364 Articles
日本共産党参議院議員。香川県善通寺市出身。県立善通寺第一高校、鳥取大学農学部農業工学科卒業。市民生協職員、民主青年同盟北河内地区委員長・大阪府副委員長。95年大阪府選挙区から参議院議員初当選。13年参議院議員選挙で比例区に立候補3期目当選。14年1月より党書記局長。2016年4月より党副委員長に就任。2019年7月参議院議員4期目に。参議院環境委員会に所属。日本共産党副委員長・筆頭(2020年1月から)、党参議院議員団長。