4日の参院内閣委員会で、「岐阜県警大垣署市民監視事件」を取り上げました。警察庁の高橋清孝警備局長は、警察が“通常業務”として、市民の個人情報を無断で集め、利害が対立する企業などに漏えいしていることを認めました。
この事件は、中部電力子会社であるシーテックが計画する風力発電所建設に慎重な意見を持つ人や無関係の市民など4人の情報を大垣署が収集。シー社にすすんで伝えていました。
私は「施設建設などで、住民が勉強会や陳情するのはよくあることです。そうした住民の個々の情報を収集し、利害が対立する相手に提供することが、警察の“通常業務”なのか」とただしました。
高橋警備局長は「一般論として、いろんな情報収集をするし、提供もおこなっている」「(第三者への無断提供は)排除されていない」と答弁しました。
きわめて重大な事件です。警察が「公共の安全と秩序の維持のため」と言いさえすれば、何だって許されるのか。日本国憲法のもとでそんなことは許されません。
また、大垣署員の発言を記録したシー社作成の「議事録」の内容について事実確認を求めたのに対し高橋警備局長は「警察が作成したものではないので評価できない」と繰り返しました。
重大な人権侵害の疑いがかけられています。警察には当事者として、答えを拒否する立場ではなく責任を持って説明するよう求め、厳しく批判しました。