日本年金機構から125万件の個人情報が流出した問題をめぐって11日の参院内閣委員会で、サイバー攻撃に対する防御に関して政府の姿勢を問いただし、マイナンバー(共通番号)制度の実施中止を強く求めました。
このなかで、今回の流出をはじめ、ベネッセなど相次ぐ民間企業の情報漏えい事件も踏まえ、次の四つのリスク(危険性)を指摘し、菅義偉官房長官の認識をただしました。(1)100%情報漏えいを防ぐ完全なシステムの構築は不可能、(2)意図的に情報を盗み売る人間がいる、(3)一度漏れた情報は流通・売買され取り返しが付かない、(4)情報は集積されるほど利用価値が高まり攻撃されやすくなる、です。
菅長官は一つひとつについて「そういうものであるということを基本に防御体制をつくることが大事だ」と答えるなど私とほぼ認識が一致しました。
これを踏まえ、「マイナンバー制度はこの四つのリスクを高める危険性がある。マイナンバー実施そのものの中止を真剣に検討する必要がある」と強く主張。しかし、菅長官は「国民にとって重要な基盤づくりだ。個人情報保護に万全をつくしながら準備していきたい」と答え、実施に固執する姿勢を示しました。