先週から、大阪5区内の料飲組合の役員の方々を訪ね、消費税問題でご意見を聞かせていただいています。
総選挙後、日本経団連は、消費税増税を2007年には実施するという日程表をつくりました。政府税制調査会も、基礎年金の国庫負担率を2分の1に引き上げる財源として、消費税を上げたいと考えていることを隠さなくなってきました。自民党も同じです。いよいよ消費税の増税問題が政治の熱い焦点になってきます。
ある老舗の料亭のマネージャーはいいます。「この不況で料理屋がどんどんなくなっています。残っている店もこれで消費税が10%になったらやめるしかない。消費税が上がっても料理の値段は上げられません。必ず『サービス料下げよ』となる。そしたら従業員を抱えてとてもやっていけません」。まさに死活問題です。私が「消費税増税反対」の署名用紙を差し出すと、それをじっと見つめて「うーん」と考え込んでいる様子。しばらくして「署名してどうなるかわからんけど、まずは声を上げるしかないか」とつぶやきながら署名用紙を受け取ってくれました。
レストラン業や旅行業などを展開しているある社長は、「実はいま消費税にどう対応したらいいか研究中なんです」と困惑顔。そして、「私は仕事の関係で、保守の政治家とお付き合いが多いんですが、今回の総選挙は、本当に『自民党』と書いていいのか真剣に悩みました」と打ち明けてくれました。「業界の仲間に聞いたらみんな同じ気持ちでした。我々の商売は、客の懐具合と直結しています。そのことを誰が考えてくれているのかということです」と教えてくれました。初めて会う日本共産党の私に話すのですから「悩み」は相当深刻なものだと思います。
消費税増税など「痛み」の押し付けは、国民多数との矛盾を拡げざるをえません。幅広い方々と力を合わせ、「消費税増税は許さない」という公約の実践に全力を尽くしたいと思います。そして、今回の総選挙結果を固定的に見る必要もないということです。来夏の参院選勝利へ、元気よくがんばりたいと思います。