○山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
まず、有村大臣に、そもそも国家公務員の給与とは何かについて伺いたいと思います。
給与法は、職務の内容によって給与体系を決める職務給の原則、あるいは給与法定主義、さらには官民均衡の原則などを定めております。同時に、国家公務員法では、俸給表は、生計費、民間における賃金その他人事院の決定する適当な事情を考慮して定められるとしておりまして、要するに、公務員の給与が職員と家族の生計費としての性格を持っているということを位置付けております。
この公務員給与は職員と家族の生計費との性格を持つという点について、大臣の認識を伺いたいと思います。
○有村治子国務大臣 山下委員御指摘のとおり、国家公務員法において、職員の給与はその官職の職務と責任に応じて決定することとされています。それを具体化する俸給表は、生計費、民間における賃金その他人事院の決定する適当な事情を考慮して定められることとされております。
○山下よしき 生計費としてという御認識でした。
そこで、この間、国家公務員の給与がどれほど下がってきたかということについて質問したいんですが、2005年勧告から2009年勧告、いわゆる小泉政権、第一次安倍政権の給与構造改革で、基本給に当たる俸給表の平均4・8%引下げということがやられました。それから、高年齢層の最大7%引下げがされております。その後も、55歳を超える職員の原則昇給停止ということもやられております。さらに、この間、退職手当も平均4000000円引き下げられております。ずっと引下げをやられてきたわけですね。
その結果、国家公務員の給与はどれだけ下がっているか、人事院、報告いただけますか。
○古屋浩明人事院事務総局給与局長 年間給与につきまして平成11年以降減少しているということで、その減少に転じる前との比較ということで申し上げますと、今年の報告で、年間給与が減少に転じる前の平成10年と平成25年の給与を40歳の国家公務員のモデル例で比較しておりますが、本府省勤務の係長で12.2%、地方機関勤務の係長で18.6%、それぞれ減少しているところでございます。
○山下よしき 今ありましたように、生計費としての給与が本府省で15年間に1割強、地方の場合は約2割弱減少しているんですよ。物すごい打撃になっていると言わなければなりません。
生活給でもある給与の引下げというのは、もちろん公務員の家族の生活、人生設計に影響を与えるでしょうし、先ほど来質疑がされております公務員としての士気あるいは人材の確保にも大きな影響があると思います。私は、公務員の給与というのは原資が税金ですから、高ければ高いほどいいと言うつもりは全くありません。しかし、低ければ低いほどいいという考えもやはり間違いです、生計費なんですから。
その点で、今回の勧告で給与制度の総合的見直しとして、来年4月以降俸給表の水準を平均2%引き下げるということが勧告されております。
何でまだこんなことをやる必要があるのか。ちょっと聞きますと、従来の、官民比較に当たってですよ、従来の北海道・東北ブロックとの比較をやめて、全国で給与の低い12県を選んで比較することにしたと言うんですよ。
これ、人事院、何でこんなことするんですか。
○古屋局長 給与構造改革における地域間給与配分の見直しというのは、今御指摘のございましたとおり、地域ブロック別の官民較差に着目しまして、全国共通の俸給表の水準の引下げを行いました。しかしながら、この地域ブロックには民間賃金の高い政令市等が含まれているといったことなどから、地域ブロック別の民間賃金ということでは高くなる傾向があるということで、民間賃金の低い地域を中心に公務員給与がやはり高いのではないかといった指摘が依然として見られたところでございます。
そこで、地域ブロックではなく、賃金構造基本統計調査による都道府県別の所定内給与の平均額が低い方から4分の1となる12県を1つのグループとして、今回、官民比較を改めて行うこととしたところでございます。
この12県ということになりますと、政令市等を含まないこと、データ数についても、官民いずれも前回の見直しで指標とした地域ブロック別の最低数を超える数を確保できることから、地域における官民給与の実情を適切に把握できると考えたところでございます。
○山下よしき 私、余りにも乱暴な、低ければ低いほどいいという哲学なき引下げだと思いましたよ。だって、これまで、元々は全国平均だったんですよ。それをわざわざブロック別にして一番低い北海道・東北ブロックに合わせたんですよ。ところが、北海道・東北ブロックには札幌市とか仙台市、政令市があるから、まだ高いところがあるからといって、あえて政令市のない一番低い12県だけを選んでそれを基準にするというんでしょう。
そこで聞くんですけれども、国家公務員というのはその低い地域でずっと住み続ける人じゃないですよね。全国で働いている人です。転勤もありますよ。なのに、何で全国津々浦々で仕事をしている国家公務員の方々の給与を決める基準を全国で一番賃金が低い12県を基準にして決めようとするんですか。
○古屋局長 先ほども御議論ありましたとおり、国家公務員法におきましては職務給原則ということを定めておりますが、一方で、地域の事情を考慮して支給する給与種目を定めることもまた規定しておりまして、これを受けまして、現行の給与制度におきましては、全国共通の俸給表を適用することとしながら、これを補完するものとして地域手当を支給し、地域の民間賃金水準に応じて調整を行うこととしているところでございます。
そういうことを踏まえまして、地域間の給与配分を適正化するという観点で、全国共通の適用される俸給表水準の引下げを行いながら地域手当の見直しを行うといった今回の措置を講ずる必要があると判断したところでございます。
○山下よしき 言葉で聞いたら、さらっときれいに何か整合性があるように言うんですよ。だけど、今までだってそれでやってきたのを、東北・北海道ブロックで、それをあえて政令市がないもっと低いところに合わせるというのは何の哲学があるんですかと。低けりゃ低いほどいいからやっているとしか思えないじゃないですか、これまでやってきたことを変える意義としては。
そういう人事院自身が14年勧告でこう言っているんですよ。全国各地に官署があり、同一水準の行政サービスを提供することが求められ、転勤等を含む円滑な人事管理が必要な国の組織において、同じ公務に携わる職員間の納得性の観点を踏まえると地域手当による調整には限界がある、こう言っていますよ。低い方に低い方に下げて地域手当で調整するといったらそれは限界がある、そのとおりですよ。自分で言っておいて自分でそれに反することをやっている。本当におかしいと思います。
有村大臣、人事院はああいう考え方なんですけど、そんなものをはいそうですかと言っていたら駄目ですよ。政治の責任を果たさなきゃ。
この間のやり取りでも、この給与の総合的見直しの結果どうなるかということを聞いて、今答弁された古屋さん自身がこう言っていますよ。一般職の給与法が適用される職員について、俸給水準が一律2%下がるものとして試算いたしますと、給与水準が引上げとなる職員は17.7%、逆に引下げとなる職員は56%ですよ。これ6割下がるんですよ。上がるのは2割もいないんですよ。そういうことをやっておいて、しゃらっとよくあんなことを言えるなと私は思うんですが。
それから、麻生財務大臣はやり取りの中でこう言っておりますね。給与制度の総合的見直しが完全実施された段階では60000000000円の人件費削減効果が見込まれると、こう言っているんですね。
有村さん、こういう、引き下げれば引き下げるほどいいんだと、哲学なき引下げ、政治家として待ったを掛けるべきじゃありませんか。
○有村大臣 繰り返しになって恐縮ですが、人事院勧告を踏まえております。平成26年度の給与につきましては7年ぶりに引き上げることとしております。職員の平均年間給与が1.2%増加することになっております。
先ほど財務大臣の御言及、引用がございましたけれども、来年の27年4月以降3年間掛けて地域間、世代間の給与配分の見直しを実施する給与制度の総合的見直しを行うことになっています。引下げに関しては、3年間の現給保障措置を講ずることにしております。ということで、実質的には下がらない方々を多くしたいという思いを私どもも反映しております。今回の給与法改正により、直ちに日本経済に影響を及ぼすものとは考えておりません。
現在、日本の経済で成長戦略の確実な実施ということもしていかなければなりませんし、現在、政労使の会議においても、やはり年功序列の賃金体系を見直して労働生産性に見合った賃金体系に移行していかなきゃいけない、また、子育て世代の処遇を改善していくにはどのようにすればいいかという議論も政労使でお話をしていただいておりますし、デフレ脱却を確実なものとしていくためにも、委員の問題意識ということに耳を傾けてまいりたいというふうな思いは持っております。
○山下よしき 今回の国家公務員の給与を2%引き下げることが地域にどのような影響を与えるのか、国公労連が産業連関表を使って独自に地方経済への影響を試算しております。
引き続き地域手当がない15県、青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄、これはもう地域手当を支給される都市がそもそも全くないので、2%の賃下げだけがかぶることになります。それから、北海道、富山、石川、福井、岡山、山口、長崎の7県については、地域手当が支給されていた都市があるんですが、引き続きこの支給割合が変わらなかったことから、2%の賃下げだけを押し付けられる結果となります。それがどうなるか。
例えば、北海道では、国家公務員の賃下げが2%されることによって、賃下げ総額は261億円です。道内への消費支出の減少が194億円ということになるわけですね。その他の県でも、大体年間数十億円の消費支出の減少が試算されております。国家公務員の賃金の引下げは、今でも厳しい地方、地域経済にマイナスの影響を及ぼすことは明らかであります。
だから、先ほど紹介があった全国知事会、市長会、町村会は、今度の人勧に対して厳しいコメントをしているわけですね。地域経済は予断を許さない状況が続いており、アベノミクスの効果は地方まで十分に及んでいるとは言えない、こうした中、この勧告により、地方と都市部の公務員給与水準の格差拡大が生じるばかりでなく、特に地方においては、公務員給与に準拠した賃金を支給している事業所等が多いことも踏まえると、結果として、官民を通じて地域間格差が拡大することとなりかねない。要するに、この人勧が実施されたら地方はますます大変になるということを、地方の首長さんがそろって叫んでいるということですよ。
有村大臣、どう受け止めますか。
○有村大臣 委員御指摘のように、せんだって行われました全国の知事会におきましても、地域手当について、私の記憶が間違っていなければ、一知事から御言及がありました。やはり地域の責任を負っていらっしゃる知事としての御発言というのは、本当に重いものだというふうに私も拝聴をいたしました。
同時に、やはりその公務員給与だけで地域経済ということが全て決まるわけではございません。大変影響力があるというのは、良くも悪くもいろいろな影響がございます。また、いろいろな影響があるということを鑑みても、民間準拠で全国で津々浦々の事業所等をちゃんと調査するということで説明責任を負っていくという姿勢は堅持していかなければならないと存じます。ただ、地域経済、このままでいいのかどうかということに関しては、やはり景気の回復を全国津々浦々で実感できるようにしていかなきゃいけない、これは現政権での重要な課題でもあります。
政府としては、まち・ひと・しごと創生本部において、石破大臣のリーダーシップの下に具体的な景気回復の取組を年内めどにまとめられるというふうに思っております。連携をしながら地域経済に負の影響が出ないように努めていかなければならないというふうに理解をいたしております。
○山下よしき 世耕さんに来ていただいております。
私は、今度の国家公務員の給与削減は、これは地方だけではなくて、日本経済全体に大変大きな悪影響を及ぼすのじゃないかと心配しております。
そもそも、アベノミクスは好循環だと総理繰り返し言っているんですけれども、好循環どころか、アベノミクスによる円安で物価が上昇した、そこに消費税の増税が押し付けられた。このことが、多少の賃上げがあっても、それを全部吹き飛ばしているわけですね。実質賃金の目減りが15か月連続続いているということになり、それが消費を落ち込ませ、GDPを縮小させていると。これはもう好循環どころか、悪循環の大失政だと言わざるを得ません。
そこに更に国家公務員の給与を引き下げたら、これは民間にも波及しますから、日本経済全体のマイナスを更に加速させることになるんじゃないかと思うんですが、世耕官房副長官、いかがですか。
○世耕弘成内閣官房副長官 まず、今回の法案では、まずこの26年度は1.2%、これを、人件費を増加させるということでありますから、まず景気にはプラスだというふうに思っています。
また、今御指摘の27年度以降の影響ですけれども、これは先ほど山下議員も引かれておりましたけれども、27、28、29と段階的に実施をしていって、30年度から完全実施になります。その際には、国ベースでいくと、やはり60000000000円ほどの人件費が減るという形になります。
こういうことが日本経済に当然悪影響を及ぼしてはいけないというふうに思っておりますので、我々は段階的に給与を改革をしていくときに現給保障措置というのをとっております。完成した暁には、人件費総額としてはマイナス60000000000円になりますけれども、個々人に着目したときは、まず27、28、29の3年度は26年度にもらっている給与が保障されると。そして、3年度たって30年度になると、俸給表自体上がっていっている人がかなり多いと思いますから、実質的には今もらっている給料がこの改革が完成したときに下がることがないように我々としては配慮をしているわけでありまして、今回の改革は、26年度プラス改定をしているということも含めて、直ちに日本経済に悪い影響を及ぼすというふうには考えておりません。
○山下よしき まあ、そういうことなんですけどね、説明は。
ただ、もう来週、7―9のGDPの速報値が発表されることになっておりますね。これは良くないんじゃないかと言われています。安倍総理はそれを見て、消費税、来年10月に再増税することは先送りして、解散・総選挙しようかなと報道されておりますけれども、そうなんですか。
○世耕副長官 申し訳ありませんが、全く分かりません、私は。
○山下よしき まあ、今の表情からうかがい知ろうと思いますが。
そういうことがまことしやかに報道されるほど、今の日本経済の状況というのは深刻なんですよ。好循環どころか悪循環にもう入っちゃっているじゃないかというときに国家公務員の賃金を下げるというメッセージを出したら、これますますプラスどころかマイナスの要因にしかならないわけですから、そんなことやっていいのかということを私は危惧しているわけであります。
世耕さん、どうもありがとうございました。(発言する者あり)いや、もういいです、もうそれは。ああ、じゃ、ついでに聞きましょう。
私、この週末、和歌山に行ってまいりました。大変やはり地域経済、深刻でした。好循環、感じておられる方ありませんかと、1000人ぐらい来てくれた演説会でしたけれども、手を挙げてくださいと言ったら、誰も手が挙がりませんでした。これは何も共産党の演説会に来た人だからではないと私は思います。やはり地方はそういう深刻な状況になっていると。
地方を本当に活性化させるというのだったら、やっぱり公務員の賃金というのは、地方にとっては、一層、民間よりも公務員で働く人がより基幹的な産業としての地域経済を支えている割合が地方は多いと思います。それに準拠する給与をもらっている民間企業も多いと思います。そこで下がったら地方ほど大変な影響を与えることになると、これ真剣にそのことを受け止めて善処する必要があるんじゃないでしょうか。
○世耕副長官 今、山下議員御指摘の論点は、自民党の中でもそういうことをおっしゃる方はいますし、私自身も地方選出の議員として、地方公務員の消費が地域経済に与える影響というのは決して少ないものではないだろうなというふうに思っております。ですからこそ、我々は今年度は賃金プラス改定をさせていただきましたし、まず我々は、公務員だけ給料を上げるというわけにはなかなかいきませんので、しっかり今御指摘の循環を好循環に持っていって、民間企業が給料が上がって、それに準拠して公務員もしっかりと上がっていくという環境をアベノミクスを通じてつくり上げていきたいというふうに思っております。
○山下よしき じゃ、労働者派遣法の改悪なんかやるべきじゃないですよ、賃下げ社会になりますからね。そのことを一つ指摘しておきたいと思います。
次に、労働基本権について質問をしたいと思います。
有村大臣に労働基本権の基本認識について伺いますが、もう釈迦に説法ですけど、憲法25条には生存権、26条教育を受ける権利、併せて28条に労働基本権が明記されております。労働者にとって労働基本権というのは、労働者が人間として人間らしく生きるためには必要不可欠な権利です。
ところが、1948年、マッカーサー書簡、政令201号、それに基づく国公法の改定によって不当にも公務員の労働基本権が剥奪をされております。すなわち、争議権の全面禁止と労働協約締結権が剥奪をされているわけですね。基本的人権である労働基本権の不当な制約がその後60年以上ずっと続いていること自体が、世界で見たら異常なんです。
私は有村大臣に基本的認識を伺いますが、一刻も早くこれは回復されるべき当然の権利だと思いますが、いかがですか。
○有村大臣 国家公務員の労働基本権につきましては、公務員制度改革基本法第12条において、国民の理解の下に、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとされておりまして、この自律的労使関係制度に関する事務は内閣人事局において掌握をしております。自律的な労使関係制度については多岐にわたる課題がございます。引き続き慎重に検討する必要があると認識をしています。
なお、この自律的な労使関係制度については、内閣人事局において、必要に応じて職員団体、労働組合の皆さんとも意見交換を実施しているところでございまして、今後もこうしたコミュニケーションチャンネルを大事にして意思疎通を図っていきたいというふうに考えております。
○山下よしき 全くそういうことが国民に伝わってないんじゃないかと思いますね。
もう一つ、私、危惧するのは、去年の11月15日、閣議決定で「公務員の給与改定に関する取扱いについて」というものがされておりまして、総人件費の抑制などを着実に推進しなければならない、このため各般の措置を講ずるとして、地場の賃金をより公務員給与に反映させるための見直しなどを人事院に対し要請すると、幾つかあるんですね。この閣議決定、人事院に対する要請に基づいて、さっき人事院から報告があった給与の総合的見直しでわざわざ政令市のない12の1番低い県に合わせるべきだなんていうことが勧告されたんですよ。
私は、労働基本権制約の代償措置としての人事院勧告制度といいながら、人事院に政府が不当な圧力を掛けている、代償措置を骨抜きにする、ゆがめるやり方ではないかと思うんですよ。こういうやり方、大臣、やめるべきじゃないですか。
○有村大臣 委員の御質問にお答えいたします。
平成25年11月15日に閣議決定された「公務員の給与改定に関する取扱いについて」において、地場賃金を公務員給与に反映させるための見直し、また、50歳台後半の方々の官民の給与差を念頭に置いて、高齢層の職員の給与構造の見直し、また、職員の能力、実績により的確な処遇に反映していただきたいなどの給与体系の抜本改革に取り組み、平成26年度中から実施に移すこととして、早急に具体的な措置を取りまとめるよう人事院に対して要請されたというふうに理解をしております。
この11月の閣議決定においては、給与体系の抜本改革について早急に具体的な措置を取りまとめるよう要請を人事院に対してされましたけれども、人事院が自主的、主体的に検討を行った結果、地域間、世代間の給与配分の見直しの措置が勧告されたものと我が方は認識をしております。
また、先ほど申し上げた論点については、それに先んじての昨年の8月の人事院報告においても、給与制度の総合的見直しを行うことが既に言及をされています。人事院においても同様の認識を持っていたものと理解をいたしております。
○山下よしき まあ、そういう言い抜けもされるんでしょうけどね。
でも、閣議決定で地場賃金をより公務員給与に反映させるための見直しとか、50歳台後半層の官民の給与差を念頭に置いた高齢層職員の給与構造の見直しとか、これ言っていること全部勧告になっているんですよ、閣議決定どおりに。それで代償措置と言えるのかと。
一方で、人事院を形だけ残して代償機能を骨抜きにする一方で、労働基本権の回復は、いつまでも検討しています、検討しています、声聞いていますと言うだけでは、私は憲法違反の状態が続いていると言わざるを得ません。
もう時間が来ましたので、最後に一問だけ聞きます。
人事院規則で、育児休暇から復職した場合の給与期間の勤務年数の換算について、2分の1から100分の100に引き上げるということが19年8月以降改定されました。実態をつかんで公表していただきたい。いかがですか。
○大島九州男参院内閣委員長 古屋事務総局給与局長、簡潔にお願いします。
○古屋局長 人事院規則に基づいて今御指摘の見直しが行われておりまして、各府省においてそれに従って適切に運用されているというふうに考えております。
○山下よしき 実態を調査して報告せよということです。大臣、どうですか。
○大島委員長 有村国務大臣、簡潔に。
○有村大臣 適切に判断をいたします。
○山下よしき 終わります。