私は、日本共産党を代表して、NHKの2013、14、15、16年度決算に対して、反対の討論を行います。
2014、15、16年度の予算案について、わが党は反対しました。当時の籾井会長の2014年1月就任以降の発言は、放送法への不理解が露呈したものであるとともに、日本軍慰安婦問題で歴史をわい曲するなど、公共放送を担う会長としての資質が根本から問われるものでした。視聴者・国民の批判は強く、NHKにも数多くの批判が寄せられました。
また、会長のハイヤー問題、職員のタクシー券の私的利用、子会社におけるカラ出張や架空発注による着服などの不祥事が相次ぎ、会計上の信頼も大きく揺らぎました。さらに、14年度の消費税率引上げに伴う受信料値上げや、16年度の海外通信・放送・郵便事業支援機構に対する2円の出資などについても、とても容認できるものではありませんでした。
決算においても、視聴者・国民から籾井会長の辞任を求める声が最後まで続いていたこと、2014年3月に籾井会長が設置したNHK関連団体ガバナンス調査委員会はその後発覚した不祥事もチェックできなかったこと、2015年ないし16年にあった職員による着服について1年以上内部チェックが働かなかったことなどを踏まえると、反対せざるを得ません。
こうした問題を含んだ決算が委員会で議論されず、今回4年分の審議を一括して行わなければならなかったことは、国民が負担する受信料を基盤とするNHK決算の審議の在り方としては問題があり、今後改善されるべきである点も指摘して、討論を終わります。