22日の参院総務委員会で、安倍政権が公共施設運営権の民間企業への付与(コンセッション方式)で水道事業の民営化を推進している問題をとりあげ、中止を求めるとともに、民営化を進めてきた世界各国で“再公営化”の流れになっていると述べました。
私は「水道事業は国民の命にかかわる。『水』は『基本的人権』であり、『公共財』だ」と強調。馬場成志厚労政務官は、民営化推進の方針を表明しつつ、「安全で衛生的な水を低廉に供給し続けることは非常に重要だ」と述べました。
1990年以降に世界各国で水道事業の民営化が進んだものの、再び公営化した事例が2000~15年で235件(表)にのぼるとの独自調査を紹介。「民営化のお手本」といわれた仏パリ市でも水道料金の高騰などに市民の批判が高まり再び公営化したとして、「利潤追求を目的とする民間企業に公共財である水を扱わせるのはなじまない」と強調しました。
コンセッション方式で水道事業の民営化を検討している大阪市について、同市の水道料金が府内最安で20年間値上げもなく、「低額な水道料金と高い水質を誇り、市民に喜ばれている」と紹介。民間企業になれば法人税の納付など、かえって負担増になることを大阪市自身も認めていると指摘すると、馬場氏は「問題点を腹に置いて進めたい」と述べました。