参院内閣委員会は2日、マイナンバー(共通番号)拡大法案と個人情報保護法改定案の参考人質疑を行いました。
上智大学の田島泰彦教授は、マイナンバー制度について「大量の個人情報の漏えいや不正使用、なりすましの危険が高まる一方で、個人情報が過度に官によって管理され、乱用される危険が大きい」と指摘。憲法が保障するプライバシー権にも抵触しかねないとして、制度自体を再検討するよう主張。
さらに、田島氏は「秘密保護法、共通番号法は、管理する側が情報や言論をコントロールしようとしている点で共通している」と指摘。「自由で民主的な社会では、情報は市民のものだ」として、市民の情報コントロール権を強めることこそ必要だと強調しました(写真、田島泰彦上智大教授)。
私からは、日本年金機構の年金情報流出問題などを取り上げ、「個人情報を一元管理すればするほど、情報流出のリスクが大きくなるのではないか」と質問。
東京大学の山本隆一特任准教授は「人間がかかわっている以上、情報漏えいはありえる。問題は起こったリスクへの対策を立てておくことだ」と指摘。田島氏は「人間の問題ではなく、(情報の過度な集中や統合から起こる)構造の問題だ」と述べ、「情報を分散化して、緩やかな情報管理をしていくべきだ」と求めました(写真、山本隆一東大特任准教授)。
この日、国会は「かりゆしデー」。私も、以前沖縄訪問時にプレゼントしていただいた「かりゆし」を着て委員会に臨みました。