主催団体あいさつで、反貧困ネット世話人の雨宮処凛氏は、「1度も家賃を滞納したことがないような人でもコロナでたいへんになっている」と強調。仕事も住居もなく、携帯電話が停止するなど悪循環になると、生活を立て直すのが難しいと指摘し、コロナ災害を教訓に貧困に陥らない社会づくりを呼びかけました。
住居問題について、つくろい東京ファンドの稲葉剛氏は、失業者への住居確保給付金をフリーランスや自営業者でも利用できるよう要件緩和を実現したと報告。ネットカフェ難民支援の延長を周知せずに打ち切った東京都新宿区に抗議したとのべました。
生活保護問題対策全国会議の田川英信氏は「自治体窓口で保護申請を追い返したり、仕事道具を資産として売却させようとする場合がある。コロナ収束後に生業再建ができなくなる」と紹介。「自治体職員が足りず、じっくり相談を受けられないことに根本問題がある」と指摘しました。
奨学金問題対策全国会議の大内裕和中京大学教授は「学生のアルバイトが急減し、困窮学生が激増した。学生による学費減免運動も起こり、野党が学費半額の法案を出した。中退を何としても防ぎたい」と強調しました。
日本共産党副委員長の山下芳生参院議員は、「リーマンショック後の『年越し派遣村』。一瞬のうちに住宅も仕事も失った人たちが、年の暮れに故郷に帰ることもできずに日比谷公園の真っ暗な闇の中で働き盛りの何百人も人たちが集まらざるを得ないという状況を目の当たりにした。いま、非正規労働者100万人雇止め、観光業や飲食業のコロナ倒産が200件以上と、あらたな危機が広がっている。また、自動車・電機の製造業の大手大企業が減産を計画し異常な雇用危機に陥ろうとしている。月曜日に行った参院代表質問でも『住居喪失クライシス』について取り上げたが、私たち政治家は『起こってから支援すること』も大事だが『起こりそうなことを起こらせない』ために頑張る必要がある。皆さんからの様ざまな改善提案に学んで超党派でがんばる」と決意を述べました。
わが党からは、田村智子副委員長・参院議員、宮本徹、本村伸子両衆院議員、武田良介、山添拓、伊藤岳各参院議員も出席・あいさつ。立憲民主党、社民党の国会議員らもあいさつしました。