子どもの貧困が深刻になるなか、温かい夕食を提供する「子ども食堂」の取り組みが全国に広がっています。20日夜、東京都豊島区にある「要町あさやけ子ども食堂」を訪ねました。
この食堂は毎月第1、第3水曜の午後5時半から開かれ、300円で夕食を食べることができます。地域の子どもの見守り活動に取り組む「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」の一部として2013年春にオープンしました。
「こんばんは」「また来たよ」。開店時間になると自転車に子どもを乗せたお母さんたちが次々と集まってきました。この日のメニューは、冬野菜のシチュー、紫カブのソテー、ホウレンソウのゴマ和えなど野菜がたっぷり。ボランティアの手作りです。
食堂代表の山田和夫さんは「親も子も学生も高齢者も地域の人がごちゃごちゃ集まってみんなで食べるとおいしい。そんな場所です」と紹介。山下さんはエプロンをつけ、盛り付けを手伝ったり、子どもたちに声をかけたり、お母さんの話に耳を傾けたりしました。子どもにおんぶをせがまれる一幕も。
お母さんたちは「子どもと二人だとつい『早く食べなさい』と怒ってしまう。ここに来るとほっとします」、「こういう場があると助かります」と口々に語りました。
私は「子どもとお母さんたちにとってかけがえのない場ですね」と山田さんにお話しすると「みんなこのような地域の子ども食堂の場所の確保に苦労しています。何らかの支援があれば」と語っていました。