6日の参院総務委員会で、熊本県・球磨川にある電源開発(株)・Jパワーが所有する発電専用ダムの瀬戸石ダム(芦北町、球磨村)による水害問題を取り上げました。
瀬戸石ダムの下流にある荒瀬ダムは、撤去工事が進み、住民から「洪水の危険が減り、清流がよみがえった」と歓迎されています。国土交通省が、用途がなくなった場合は撤去するのが原則だと答え、住民参加でダムの存廃を決めていくことは、住民自治の面からも積極的な意義があります。
その上で、瀬戸石ダムでは、貯水池で土砂の堆積がすすみ、洪水の危険があるため、国交省のダム定期検査で早急な対応が必要である「A判定」が7回連続となっていると指摘。同省は「7回連続A判定(のダム)はほかにない」と答えました。年々増加する堆砂(たいさ)量が想定の大きく上回り、危険な状態です。すみやかな堆砂除去をJパワーに指導するよう求めました。
国交省は「引き続き電源開発に指導・助言する」と答弁。山下氏は、芦北町での床上浸水や生活道路の冠水、集落の孤立の被害を告発し、「これ以上対策が滞るならJパワーにダム管理運営能力なしと言わざるを得ない。強く指導するべきだ」と強調しました。