全日本民主医療機関連合会(全日本民医連、藤末衛会長)の第43回定期総会が22日、広島市内ではじまり、全国から約600人の代議員が参加。私は、日本共産党を代表してあいさつしました。以下、その大要です。
日本共産党の山下よしきです。全日本民医連第43回定期総会にお招きいただき、ありがとうございます。
まず何より、民医連のみなさんが、医療・介護・福祉の現場で、人びとの命と健康を守り、一人ひとりが人間らしく生きられるよう、昼夜を分かたず献身的に奮闘されていることに心から敬意を表します。
私が、みなさんの活動をみて感心するのは、患者や利用者、住民の皆さんとしっかり結びつき、地域の中で困ってるひとを放っとかない、お金のことが心配で医療・介護から遠ざかっている人をすくいあげる――まさに“命を守るネットワーク”を築いていることです。8万2千人の職員と370万人の共同組織の力は偉大だと思います。
そして、こうした現場の実態にもとづいて声をあげ、国の政治を動かしている。みなさんがとりくんでいる「手遅れ死亡事例の調査」や「介護困難800事例の調査」は、社会に大きなインパクトを与えています。
私も民医連からいただいた資料をもとに、国会で、保険料をちゃんと払い、保険証を持っているのに、窓口負担が重たくて病院に行けず、亡くなった方々の事例を紹介し、総理に窓口負担をなくすよう迫る質問をしたことがありますが、一人ひとりのリアルな実態とデータにもとづく告発は、有無を言わせぬ説得力をもつと感じました。
命を守る最前線でがんばりながら、国の政治を動かしていく――みなさんのすばらしい活動に国会質問へのご協力のお礼もあわせてあらためて感謝したいと思います。
こうした、みなさんの“命を守る”営み、“人間らしく生きる”ための営みを根底から破壊してしまうのが“戦争”ではないでしょうか。
北朝鮮の核ミサイル開発は断じて許せませんが、この問題を絶対に戦争にしてはなりません。戦争になれば、朝鮮半島はもとより日本でもおびただしい死者が出ることは避けられません。対話を重ねて平和的に解決する以外に道はありません。
憲法9条を変えて、日本の自衛隊がアメリカと一緒に海外で戦争するそんな国にしてはなりません。
いま「自衛隊員も、若者も、戦争に生かせないための署名です」――こう訴えると憲法9条を守り、生かす「全国3000万人署名の反応がぐんとよくなるという報告も寄せられています。力を合わせて、安倍首相が「怖くて9条改憲の発議ができなくなる」ような大きな国民運動をつくりましょう。日本共産党も310万人の日本人、2000万人のアジアの人びとに犠牲をもたらした日本が起こした戦争に命がけで反対した党として全力を尽くします。
最後に総会を力に民医連の運動がますます前進することを期待してあいさつといたします。