山下よしき参院議員は市民と野党の共闘を前進させることに尽力しています。
2015年9月、安倍自公政権の安保法制=戦争法強行に対し、市民から声がわきあがりました。「安保法制は廃止を」「野党は共闘」
声にこたえたい
どうすればこの声にこたえることができるのか。真剣に考え抜いた結果、日本共産党は「国民連合政府」を提唱します。安保法制を廃止するため国政選挙で野党が協力し、安倍政権を打倒しようという呼びかけです。
「共産党が他党と国政選挙で協力するのは初めてのことでした。なんとしても共闘を成功させるため、私が心がけたのは相手の立場に立って誠実に対応することでした」
当時書記局長だった山下さんは、野党各党の幹事長と会談を重ねながら、16年の参院選で32ある1人区の候補者一本化に奔走しました。
全国各地で安保法制廃止をめざす市民連合が誕生したことも大きな力となり、32選挙区の全てで一本化が実現。11選挙区で野党候補が勝利しました。
「市民の声が政党間の壁を壊してくれました。市民の声がある限り、これからも壁は乗り越えられると確信することができました」
ところが共闘の流れに逆流と分断が起こります。昨年9月、安倍政権が衆院を解散。結党された希望の党に民進党が「合流」したのです。
この事態に山下さんたちは、希望の党が安保法制を容認し、9条などの改憲を主張する自民党の補完勢力であることを明らかにして、広く市民に訴えました。
「共産党も変化」
「逆流と断固たたかう」「共闘を決してあきらめない」。共闘の再構築に全力をあげ、市民の声が高まるなか、野党の中にも共闘の立場に踏みとどまる流れが広がりました。
“積極的な野党共闘の姿勢を共産党はしっかり示してくれた。今のダメ政治をなんとかしたいと本気で考えている″とツイッターで発信した奈良在住の作家・寮美千子さんはいいます。
「共産党には近づきにくい印象もありましたが、確実な変化を感じます。山下さんにも、党への苦言に耳を傾ける度量の広さがあり、これぞ民主主義と実感しています」
市民と懇談を続ける山下さんは語ります。「懇談には『共産党に文句をいうために来ました』という方もいます。いいたいことをいい合えるのは本当の友人だからこそと思います。共闘の中で私たちも鍛えられ変わっていかなければならない」
(つづく)