大阪市廃止・分割の是非を問う11月1日の住民投票まで1週間となった25日、日本共産党の山下芳生副委員長・参院議員は市内各地で開かれた街角トーク集会を駆け巡り、「大阪市廃止に反対し、市民の暮らしを発展させましょう」と訴えました。
山下氏は、大阪市廃止・分割の根拠になる大都市法(2012年成立)の国会審議に自身も関わったと紹介。審議を通じ市の廃止・分割で明らかになった問題は、(1)市が徴収していた法人市民税や固定資産税を府が徴収する(2)市に交付されていた国の地方交付税が府に交付され、分割された特別区に入ってこなくなる(3)府に吸い上げられた税の配分は府知事と府議会が決めることになり、自治が後退する―ものだと述べました。
今回の住民投票で大阪市廃止賛成に転じた公明党議員も法案審議で「(市の廃止・分割で)権限や税財源の面で格下げになり、住民の生活に大きく影響する」と言っていたことを指摘。「権限と財源が今の大阪市より格下げになるのを許すかどうかが問われています。ぜひ賢明な判断をお願いします」と訴えました。
東住吉区の駒川商店街前の集会では、参加者が「市がなくなったら住民サービスがどうなるか」と質問。山下氏は「権限と財源が格下げになったら良くなるはずがありません。子どもの医療費助成も切り捨てられるかもしれない。大阪市を守り豊かな権限と財源を使って暮らしを良くしましょう」と答えました。