被災者一人一人の生活再建を基本に据えて 
【議事録】 2013年5月31日 参議院災害対策特別委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 私たちは、復興対策の在り方として、阪神・淡路でも中越でも、また東日本でも、またその他の災害においても、被災者一人一人の生活の再建、地域コミュニティーの再建が基本に据えられなければならない、こう述べてまいりました。そして、生活の再建とは住まいとなりわいの再建であり、このことが地域社会と地域経済の復興を可能にするものだと、これも繰り返し述べてまいりました。
 そこで、古屋防災大臣に伺いますが、被災者一人一人の生活再建が基本に据えられなければならない、この点が今度の二法案の中で規定されている基本理念ではどうなっているでしょうか。

古屋圭司内閣府特命大臣(防災) 災対法におきましては、今回明確に規定をいたしました基本理念規定の一つとして、被災者一人一人の生活再建を図ることを含めて、被災者の援護を図り、災害からの復興を図るという規定をさせていただきました。
 また、大規模災害からの復興に関する法律案においても、基本理念にある被災地域における生活の再建とは、大規模災害から地域の生活を立て直し安定させることであり、被災者一人一人の生活再建を図ることを意味をしております。

山下よしき 大事な理念だと思います。
 もう一つ基本理念として伺いたいんですが、私は、地域の被災地の復興計画の策定に当たっては、上からの押し付けであってはならない、国やあるいは県が上から計画はこうあるべきだと押し付けてはならないと思っているんですが、これも阪神・淡路等の経験を踏まえてですね。この二法案では、その点どうなっているでしょうか。

古屋大臣 災害からの復興は、被災地域の住民の意向を尊重して行われるべきものであります。地域住民の主体的な取組というものが欠かせないものというふうに認識をいたしております。
 このため、今度の法律案においては、復興に当たっての基本理念として、地域住民の意向を尊重するような規定をしておりまして、復興計画の策定に際しても、公聴会の開催や住民の意見を反映させるために必要な措置、これを義務付けをいたしているところであります。また、復興計画やその実施について協議を行う復興協議会について、地域の実情において住民の参加が可能になるということも規定しているところであります。

山下よしき これまた非常に重要な理念だと思うんですが、その重要性を反面教師的に確認するために、私は阪神・淡路大震災後の神戸市長田区の再開発の事例を一つ紹介したいと思います。これは、上からの復興ではまずいという残念な事例なんですが。
 私、何回も長田区の再開発地区歩いているんですけれども、もうこれは五、6年前ですけれども、長田では、御承知のとおり最激震区なんですね、長田区というのは。再開発地区にされました。震災で焼けた長田の町にまだ煙がくすぶっているころに行政は上空からヘリコプターで視察をして、20ヘクタール余りの大規模な再開発計画を決定したんですね。住民が救援あるいは避難している間に行政がヘリコプターでそういうことを決めちゃったわけです。
 そこが今どうなっているかということなんですが、これ、5、6年前に私が実際に聞いた声をブログからもう一遍紹介しようと思っているんですけれども、再開発ビルに入居した商店主の皆さんの怒りと不満はもう強烈でした。例えば、食料品販売店経営者。再開発が完了するまで9年掛かった、地域密着型の商売にとって9年間は長過ぎる、荒れ果てた畑で商売するようなもんですわ、こんなでっかいビル建てて、火も使わぬのにスプリンクラーが六つも付いている、高度化資金3500万円借りたが2年後からの返済のめどはない、角地の店も出ていった、みんな困っているという声。それから、料飲店経営者の方。2500万円高度化資金を借りたが、返済が始まったらみんなばたばた潰れるんやないかな、ビルは立派やけれども中身を見てほしい、再開発に反対していた人の言うとおりになったと、こういう声でありました。これ、もう5、6年前の話ですが、もう入居して2年ぐらいでこんな声が出ていたわけですね。
 それで、今はどうなっているかということなんですけど、これ去年の5月の岩手日報ですけれども、この長田の再開発地区のことをこう評しております。商業床7万6300平方メートルの51%に当たる約3万9千平方メートルが売れ残り、市が所有している、倉庫に使われるなどシャッターを閉めた区画が目立つ、衣料品店を営む阿多澄夫さん、63歳は、売ることも貸すこともできないとため息をつく、復興を信じ頑張ってきたが町に震災前の活気は戻らず、採算割れが続き廃業を決めた、だが、開店前の借金約1500万円の返済が済んでいない、売却を考えたが、不動産業者に再開発ビルの店舗は値が付かないほど価値が下がり売れないと説明されたという。賃貸でも借り手が付かない、商店街には145平米、月10,000円ほどで貸し出されている区画がある、阿多さんは、市や市出資の管理会社が破格の賃料で出店させていることが原因とし、ただ同然の賃料が資産価値を下げている、これは人災、復興災害だと憤ると、こういう声であります。
 この記事では、続けて、どうしてこのような状況に陥ったのかと。日本茶販売店を営む伊東正和さん、63歳。これ、さっき紹介した6年前に意見を聞いた方なんですけれども。規模が大き過ぎたと、商売は震災前までいかなくともとんとんでやっていければいいと話す。兵庫県震災復興研究センターの出口俊一事務局長は、長田の再開発は行政が住民の声を聞かず強行した、まず震災前に戻し、それから落ち着いて10年20年先を考えてほしいと長田の教訓を踏まえて助言すると、こういう声であります。
 これ、でっかい再開発ビルが幾つも建っているんですけど、その地下一階部分と一階、二階部分が商業ゾーンになっていますけど、一階はともかく、二階部分と地下部分はもうこの再開発ビルが開店されたときからこういう状況がずっと続いていて、今やめるにもやめられないという状況があるわけですね。
 大臣、この復興災害という言葉が今言われているんですが、これしっかりと教訓にしなければならないと思いますが、いかがお感じでしょうか。

古屋大臣 御指摘をいただいた新長田駅前地区の再開発事業、これは阪神・淡路大震災において甚大な被害を受けた市街地の復興と防災公園等の整備、良質な住宅などを実施をするために、発災後2か月で都市計画決定を行い、それ以後、神戸市が施行する全面買取り型の第二種市街地再開発事業を実施しているところであります。
 神戸市においては、都市計画決定後の地元との調整のために、七地区のまちづくり協議会を設置をして神戸市と地元住民との調整を行い、必要な都市計画の変更を行った上で、既に地区内の当初計画の四十棟のうち32棟が完成し、地元調整も約1600の地権者との調整をほぼ終えているというふうに承っております。
 国としては、第二種市街地再開発事業は、防災性の高い市街地の形成のためには有効な手段だというふうに考えております。神戸市の地元調整と事業完成に向けた私は努力を見守っていきたいと思います。
 なお、既に建築をした再開発ビルにおける空き家問題についても、神戸市の独自施策で家賃の引下げなど努力を進めており、地域経済の再生のためにも神戸市が主体的に様々な努力を行っているというふうに考えております。

山下よしき 1回、大臣、ここ行かれたことありますか、古屋大臣。

古屋大臣 私は、当時、党の災害関係の部会の役員をいたしておりまして、度々足を運んでおります。最近はちょっと訪問しておりませんが、ずっとその過程は私は見てきております。

山下よしき 見てこられたということを踏まえての御発言としては、ペーパーを読まれたという感じがしたんですがね。
 行くたびに、私は、こういうやり方は、商店主の方、特にもうシャッター通りになっているし、やめられないという方がたくさんいらっしゃるし、こんなでっかいビルが要ったのかと。何年も何年も、9年掛かっているわけですよね。戻れないわけですよ、その間にもうよそに行った方が。そこで商売を始めた方がこういう苦境に立っているということでね。
 だから、僕は、復興というのは、やはり被災者、地元の方の声を聞いてしっかり進めないとこういうことになっちゃうと。これは神戸市を見守るというだけでは足らないんではないかなと私は思いますので、引き続きまた大臣にもしっかりと今の現状を見ていただきたいなということを申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、現在解決すべき問題が阪神・淡路であるので、提起したいと思います。災害援護資金制度の問題です。
 阪神・淡路大震災からもう18年たっておりますけれども、今でも生活に困窮し、災害援護資金の返済に苦しむ被災者の方がおられます。災害により住居、家財に大きな被害を受けた場合又は世帯主が重傷となった場合に、市町村が最大350万円を貸し付け、生活の再建を支援する制度でありまして、償還期限10年間、年利3%、阪神大震災の場合は融資から5年間は無利子に据え置かれましたけれども、この阪神・淡路大震災の災害援護資金の貸付けと償還状況はどうなっているでしょうか。

西藤公司厚労大臣官房審議官 お答えいたします。
 阪神・淡路大震災における災害援護資金につきましては、件数57,448件、金額で約1326億円の貸付けを行っております。このうち平成24年3月末時点の償還状況は、償還済件数が42,812件、償還免除件数が2,284件、そして未償還の件数は12,352件で、金額で約185億円となっております。

山下よしき 兵庫県の未償還の率でいいますと、件数で20.2%ですね。神戸市だと22.8%という数字をいただいております。5人に1人は、もう18年たっていますけれども、まだ返し切れていないわけですね。しかし、返さなければならない状況にこの方々はあるんですよ。
 どういう方がそうなっちゃっているかと。少し具体的な例を紹介します。
 Aさん、現在69歳、女性、独り暮らしの年金生活者です。年金額は年41万円、月34,000円です。震災当時は会社員として働いて、その後退職されました。災害援護資金の返済は月20,000円です。生活費と毎月の返済をするためにパン屋さんやケアハウスのヘルパーなどアルバイトを掛け持ちして頑張ってこられましたが、しかし、もう高齢で体も限界。生活費に加えて月20,000円の負担は本当に重いということで、病気になられたことがきっかけになって返済は滞納となってしまいました。2年前、ひょうご福祉ネットワークという市民団体に相談に行かれて、生活保護を申請しなさいということで、現在、生活保護を申請しておりますけれども、災害援護資金の返済も小口返済にはなっておりますけれども、それでも返し続けなければならないわけです。
 Bさん、72歳、男性、タクシー運転手。震災後、当面の生活費のために300万円借りました。仕事もぼちぼちしかできないし、体もきついので、できれば引退したいんだけれども、保証人というのがやはりあって、迷惑を掛けるのでやめられないと。既に滞納がちになって保証人のところに請求が行って、申し訳ない思いでタクシーに乗り続けてきたけれども、結局、消化器系の病気を患って、保証人に迷惑を掛けまいと、昨年11月、タクシー会社を退職した退職金で援護資金の残りを返済し、今では生活保護で生活をされていると。退職金もそっちに費やされたということであります。
 Cさん、これはもう既に亡くなっている方ですが、女性の高齢者の方ですが、震災当時、夫婦で仮設住宅に入居して、県営住宅にその後移られました。仮設入居の際、当面の生活に困って、友人に保証人をお願いして援護資金を借りたと。その後、借受人の夫が他界して生活保護を受けるようになったと。それでも、私が死んでも返済は免除にならない、あの大変だったときに保証人を引き受けてくれた友人に迷惑を掛けるわけにはいかないと、返済を少額返済にしてもらって、少しでも保証人に借金が回らないようにと、70,000円弱の生活保護費の中から3,000円返し続けながら亡くなられました。もう18年たっている方が、生活に困窮した、生活保護に頼らざるを得ないような方が、保証人に迷惑を掛けたらあかんということで、ずっとこのおもしをしょい続けているわけであります。これが今の阪神・淡路大震災の援護資金借りた方の実例なんですね。
 そこで、もう一つ、東日本大震災の場合は、こういうことを踏まえまして特例が設けられました。どういう特例でしょうか。その内容と理由、教えてください。

西藤審議官 お答えいたします。
 東日本大震災では、災害援護資金につきまして、東日本大震災に対処するための特別財政援助及び助成に関する法律に基づきまして、償還期間について10年を13年に延長する、利息については3%を原則無利子、保証人がいない場合は1.5%にする。災害免除につきましては、貸付けを受けた者が死亡したとき又は重度の障害を受けた場合のほかに、支払期日到来から10年経過後において、なお無資力又はこれに近い状態にあり、かつ償還金を支払うことができる見込みがない場合を加えるなどの特例措置を講じております。
 こうした災害援護資金の特例措置は、甚大かつ深刻な被害に緊急に対処することにより、被災者、被災地の一日も早い平穏な生活を取り戻すため、被災者に対する特別の支援措置の一つとして講じられたものでございます。
 済みません、失礼いたしました。特例措置の内容の三番目ですが、償還免除についてということでございます。失礼しました。

山下よしき こういうふうに、無利子あるいは保証人なし、それからもう資力がない方、あるいはそれに近い方は償還免除なんですよ。これは、大事な特例だと思いますが。しかし、阪神の方は18年たっていても、もうほとんどの方は資力がないに等しい、にもかかわらず死ぬまで払い続けなければならない。もしこの東日本と同等の特例があれば、このおもしが取れて助かる、みんな高齢で義理堅い方々ですけどね。
 大臣、私は、これは少し、もうここまで来てなおこういうことでつらい目をしながら亡くなっていっているんですね。何とかならないか、何とかすべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

古屋大臣 阪神・淡路大震災で被災された方が償還に大変苦労されている、よく承知はいたしております。ただ、法律上免除ができるのは亡くなったときか、あるいは体に著しい障害を受けたために償還ができなくなったと認められるときのみが免除になっていますので、法律を実施する市町村としてはこの規定に基づいて取り組んでいるというのが実情ですね。
 実際に、この厳しい状況の中で実際に返済を努力してこられた方もたくさんいらっしゃるわけでありまして、こういった方々との公平性ということを考えると、そう簡単に結論は出せる話ではないというふうに思います。

山下よしき 私も、そう簡単に結論が出せる話でないとは思うんです。思うんですけれども、18年たってこういう状況があるというのは、この制度が持っている、私は、東日本ではもうこれ特例で救われるわけですけれども、そうなっていないわけですね。
 市町村に返還しますけれども、その3分の2は国が出している、貸し付けているわけですから、国が決断すればかなりのことはできると思います。私は、少なくとも、生活保護あるいは準じる世帯は、高齢の方は、もうこれは償還免除してしかるべきじゃないかと。それから、もうこれは保証人は外したらどうだと。保証人に迷惑掛けたらあかんということで、もう亡くなるまで返し続けているわけですね。こういうことはちょっと検討すべきじゃないかと思うんですね。
 阪神・淡路の方が、これにしか頼るものがなかったんです。今、東日本の方は被災者生活再建支援法ができていますから、住宅再建、生活再建に個人補償的な支援があります。しかし、ないから、これしかなかったんですよ。もう返せるかどうか分からないけれども、これしかないからみんな借りたんです。そうしたら、返せない方がこんなにたくさん残っちゃって、今5人に1人がもうこんな高齢になっても残っていると。
 こういうことを、よく特殊な事情を考察していただいて、ちょっと大臣、これはもう一遍踏み込んで検討していただけないかと。

古屋大臣 今申し上げましたように、やはりこういった厳しい状況の中で実際に返済に努力してきた被災者の方も大勢いらっしゃるんですね。そういった方々との公平性というものを考えると、先ほども申し上げましたように、安易にそういった結論はなかなか出せないというのが現実だというふうに思います。

山下よしき 公平性というんだったら、阪神・淡路大震災の被災者には個人補償、生活再建支援金もなかった、これこそ不公平だということを申し上げて、終わります。

災害対策基本法改正で阪神淡路の教訓を踏まえた見直しを 
2013年5月31日 参議院災害対策特別委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 私たちは、復興対策の在り方として、阪神・淡路でも中越でも、また東日本でも、またその他の災害においても、被災者一人一人の生活の再建、地域コミュニティーの再建が基本に据えられなければならない、こう述べてまいりました。そして、生活の再建とは住まいとなりわいの再建であり、このことが地域社会と地域経済の復興を可能にするものだと、これも繰り返し述べてまいりました。
 そこで、古屋防災大臣に伺いますが、被災者一人一人の生活再建が基本に据えられなければならない、この点が今度の二法案の中で規定されている基本理念ではどうなっているでしょうか。

古屋圭司防災担当大臣 災対法におきましては、今回明確に規定をいたしました基本理念規定の一つとして、被災者一人一人の生活再建を図ることを含めて、被災者の援護を図り、災害からの復興を図るという規定をさせていただきました。
 また、大規模災害からの復興に関する法律案においても、基本理念にある被災地域における生活の再建とは、大規模災害から地域の生活を立て直し安定させることであり、被災者一人一人の生活再建を図ることを意味をしております。

山下よしき 大事な理念だと思います。
 もう一つ基本理念として伺いたいんですが、私は、地域の被災地の復興計画の策定に当たっては、上からの押し付けであってはならない、国やあるいは県が上から計画はこうあるべきだと押し付けてはならないと思っているんですが、これも阪神・淡路等の経験を踏まえてですね。この二法案では、その点どうなっているでしょうか。

古屋防災相 災害からの復興は、被災地域の住民の意向を尊重して行われるべきものであります。地域住民の主体的な取組というものが欠かせないものというふうに認識をいたしております。
 このため、今度の法律案においては、復興に当たっての基本理念として、地域住民の意向を尊重するような規定をしておりまして、復興計画の策定に際しても、公聴会の開催や住民の意見を反映させるために必要な措置、これを義務付けをいたしているところであります。また、復興計画やその実施について協議を行う復興協議会について、地域の実情において住民の参加が可能になるということも規定しているところであります。

山下よしき これまた非常に重要な理念だと思うんですが、その重要性を反面教師的に確認するために、私は阪神・淡路大震災後の神戸市長田区の再開発の事例を一つ紹介したいと思います。これは、上からの復興ではまずいという残念な事例なんですが。
 私、何回も長田区の再開発地区歩いているんですけれども、もうこれは五、6年前ですけれども、長田では、御承知のとおり最激震区なんですね、長田区というのは。再開発地区にされました。震災で焼けた長田の町にまだ煙がくすぶっているころに行政は上空からヘリコプターで視察をして、20ヘクタール余りの大規模な再開発計画を決定したんですね。住民が救援あるいは避難している間に行政がヘリコプターでそういうことを決めちゃったわけです。
 そこが今どうなっているかということなんですが、これ、5、6年前に私が実際に聞いた声をブログからもう一遍紹介しようと思っているんですけれども、再開発ビルに入居した商店主の皆さんの怒りと不満はもう強烈でした。例えば、食料品販売店経営者。再開発が完了するまで9年掛かった、地域密着型の商売にとって9年間は長過ぎる、荒れ果てた畑で商売するようなもんですわ、こんなでっかいビル建てて、火も使わぬのにスプリンクラーが六つも付いている、高度化資金3500万円借りたが2年後からの返済のめどはない、角地の店も出ていった、みんな困っているという声。それから、料飲店経営者の方。2500万円高度化資金を借りたが、返済が始まったらみんなばたばた潰れるんやないかな、ビルは立派やけれども中身を見てほしい、再開発に反対していた人の言うとおりになったと、こういう声でありました。これ、もう5、6年前の話ですが、もう入居して2年ぐらいでこんな声が出ていたわけですね。
 それで、今はどうなっているかということなんですけど、これ去年の5月の岩手日報ですけれども、この長田の再開発地区のことをこう評しております。商業床76,300平方メートルの51%に当たる約3万9000平方メートルが売れ残り、市が所有している、倉庫に使われるなどシャッターを閉めた区画が目立つ、衣料品店を営む阿多澄夫さん、63歳は、売ることも貸すこともできないとため息をつく、復興を信じ頑張ってきたが町に震災前の活気は戻らず、採算割れが続き廃業を決めた、だが、開店前の借金約1500万円の返済が済んでいない、売却を考えたが、不動産業者に再開発ビルの店舗は値が付かないほど価値が下がり売れないと説明されたという。賃貸でも借り手が付かない、商店街には145平米、月10,000円ほどで貸し出されている区画がある、阿多さんは、市や市出資の管理会社が破格の賃料で出店させていることが原因とし、ただ同然の賃料が資産価値を下げている、これは人災、復興災害だと憤ると、こういう声であります。
 この記事では、続けて、どうしてこのような状況に陥ったのかと。日本茶販売店を営む伊東正和さん、63歳。これ、さっき紹介した6年前に意見を聞いた方なんですけれども。規模が大き過ぎたと、商売は震災前までいかなくともとんとんでやっていければいいと話す。兵庫県震災復興研究センターの出口俊一事務局長は、長田の再開発は行政が住民の声を聞かず強行した、まず震災前に戻し、それから落ち着いて10年20年先を考えてほしいと長田の教訓を踏まえて助言すると、こういう声であります。
 これ、でっかい再開発ビルが幾つも建っているんですけど、その地下1階部分と1階、2階部分が商業ゾーンになっていますけど、1階はともかく、2階部分と地下部分はもうこの再開発ビルが開店されたときからこういう状況がずっと続いていて、今やめるにもやめられないという状況があるわけですね。
 大臣、この復興災害という言葉が今言われているんですが、これしっかりと教訓にしなければならないと思いますが、いかがお感じでしょうか。

古屋防災相 御指摘をいただいた新長田駅前地区の再開発事業、これは阪神・淡路大震災において甚大な被害を受けた市街地の復興と防災公園等の整備、良質な住宅などを実施をするために、発災後2か月で都市計画決定を行い、それ以後、神戸市が施行する全面買取り型の第二種市街地再開発事業を実施しているところであります。
 神戸市においては、都市計画決定後の地元との調整のために、7地区のまちづくり協議会を設置をして神戸市と地元住民との調整を行い、必要な都市計画の変更を行った上で、既に地区内の当初計画の40棟のうち32棟が完成し、地元調整も約1,600の地権者との調整をほぼ終えているというふうに承っております。
 国としては、第二種市街地再開発事業は、防災性の高い市街地の形成のためには有効な手段だというふうに考えております。神戸市の地元調整と事業完成に向けた私は努力を見守っていきたいと思います。
 なお、既に建築をした再開発ビルにおける空き家問題についても、神戸市の独自施策で家賃の引下げなど努力を進めており、地域経済の再生のためにも神戸市が主体的に様々な努力を行っているというふうに考えております。

山下よしき 1回、大臣、ここ行かれたことありますか、古屋大臣。

古屋防災相 私は、当時、党の災害関係の部会の役員をいたしておりまして、度々足を運んでおります。最近はちょっと訪問しておりませんが、ずっとその過程は私は見てきております。

山下よしき 見てこられたということを踏まえての御発言としては、ペーパーを読まれたという感じがしたんですがね。
 行くたびに、私は、こういうやり方は、商店主の方、特にもうシャッター通りになっているし、やめられないという方がたくさんいらっしゃるし、こんなでっかいビルが要ったのかと。何年も何年も、9年掛かっているわけですよね。戻れないわけですよ、その間にもうよそに行った方が。そこで商売を始めた方がこういう苦境に立っているということでね。
 だから、僕は、復興というのは、やはり被災者、地元の方の声を聞いてしっかり進めないとこういうことになっちゃうと。これは神戸市を見守るというだけでは足らないんではないかなと私は思いますので、引き続きまた大臣にもしっかりと今の現状を見ていただきたいなということを申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、現在解決すべき問題が阪神・淡路であるので、提起したいと思います。災害援護資金制度の問題です。
 阪神・淡路大震災からもう18年たっておりますけれども、今でも生活に困窮し、災害援護資金の返済に苦しむ被災者の方がおられます。災害により住居、家財に大きな被害を受けた場合又は世帯主が重傷となった場合に、市町村が最大350万円を貸し付け、生活の再建を支援する制度でありまして、償還期限10年間、年利3%、阪神大震災の場合は融資から5年間は無利子に据え置かれましたけれども、この阪神・淡路大震災の災害援護資金の貸付けと償還状況はどうなっているでしょうか。

西藤公司(厚生労働大臣官房審議官) お答えいたします。
 阪神・淡路大震災における災害援護資金につきましては、件数57,448件、金額で約1326億円の貸付けを行っております。このうち平成24年3月末時点の償還状況は、償還済件数が42,812件、償還免除件数が2,284件、そして未償還の件数は12,352件で、金額で約185億円となっております。

山下よしき 兵庫県の未償還の率でいいますと、件数で20・2%ですね。神戸市だと22・8%という数字をいただいております。5人に1人は、もう18年たっていますけれども、まだ返し切れていないわけですね。しかし、返さなければならない状況にこの方々はあるんですよ。
 どういう方がそうなっちゃっているかと。少し具体的な例を紹介します。
 Aさん、現在69歳、女性、独り暮らしの年金生活者です。年金額は年41万円、月34,000円です。震災当時は会社員として働いて、その後退職されました。災害援護資金の返済は月20,000円です。生活費と毎月の返済をするためにパン屋さんやケアハウスのヘルパーなどアルバイトを掛け持ちして頑張ってこられましたが、しかし、もう高齢で体も限界。生活費に加えて月20,000円の負担は本当に重いということで、病気になられたことがきっかけになって返済は滞納となってしまいました。2年前、ひょうご福祉ネットワークという市民団体に相談に行かれて、生活保護を申請しなさいということで、現在、生活保護を申請しておりますけれども、災害援護資金の返済も小口返済にはなっておりますけれども、それでも返し続けなければならないわけです。
 Bさん、72歳、男性、タクシー運転手。震災後、当面の生活費のために300万円借りました。仕事もぼちぼちしかできないし、体もきついので、できれば引退したいんだけれども、保証人というのがやはりあって、迷惑を掛けるのでやめられないと。既に滞納がちになって保証人のところに請求が行って、申し訳ない思いでタクシーに乗り続けてきたけれども、結局、消化器系の病気を患って、保証人に迷惑を掛けまいと、昨年11月、タクシー会社を退職した退職金で援護資金の残りを返済し、今では生活保護で生活をされていると。退職金もそっちに費やされたということであります。
 Cさん、これはもう既に亡くなっている方ですが、女性の高齢者の方ですが、震災当時、夫婦で仮設住宅に入居して、県営住宅にその後移られました。仮設入居の際、当面の生活に困って、友人に保証人をお願いして援護資金を借りたと。その後、借受人の夫が他界して生活保護を受けるようになったと。それでも、私が死んでも返済は免除にならない、あの大変だったときに保証人を引き受けてくれた友人に迷惑を掛けるわけにはいかないと、返済を少額返済にしてもらって、少しでも保証人に借金が回らないようにと、70,000円弱の生活保護費の中から3,000円返し続けながら亡くなられました。もう18年たっている方が、生活に困窮した、生活保護に頼らざるを得ないような方が、保証人に迷惑を掛けたらあかんということで、ずっとこのおもしをしょい続けているわけであります。これが今の阪神・淡路大震災の援護資金借りた方の実例なんですね。
 そこで、もう一つ、東日本大震災の場合は、こういうことを踏まえまして特例が設けられました。どういう特例でしょうか。その内容と理由、教えてください。

西藤審議官 お答えいたします。
 東日本大震災では、災害援護資金につきまして、東日本大震災に対処するための特別財政援助及び助成に関する法律に基づきまして、償還期間について10年を13年に延長する、利息については3%を原則無利子、保証人がいない場合は1・5%にする。災害免除につきましては、貸付けを受けた者が死亡したとき又は重度の障害を受けた場合のほかに、支払期日到来から10年経過後において、なお無資力又はこれに近い状態にあり、かつ償還金を支払うことができる見込みがない場合を加えるなどの特例措置を講じております。
 こうした災害援護資金の特例措置は、甚大かつ深刻な被害に緊急に対処することにより、被災者、被災地の1日も早い平穏な生活を取り戻すため、被災者に対する特別の支援措置の一つとして講じられたものでございます。
 済みません、失礼いたしました。特例措置の内容の三番目ですが、償還免除についてということでございます。失礼しました。

山下よしき こういうふうに、無利子あるいは保証人なし、それからもう資力がない方、あるいはそれに近い方は償還免除なんですよ。これは、大事な特例だと思いますが。しかし、阪神の方は18年たっていても、もうほとんどの方は資力がないに等しい、にもかかわらず死ぬまで払い続けなければならない。もしこの東日本と同等の特例があれば、このおもしが取れて助かる、みんな高齢で義理堅い方々ですけどね。
 大臣、私は、これは少し、もうここまで来てなおこういうことでつらい目をしながら亡くなっていっているんですね。何とかならないか、何とかすべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

古屋防災相 阪神・淡路大震災で被災された方が償還に大変苦労されている、よく承知はいたしております。ただ、法律上免除ができるのは亡くなったときか、あるいは体に著しい障害を受けたために償還ができなくなったと認められるときのみが免除になっていますので、法律を実施する市町村としてはこの規定に基づいて取り組んでいるというのが実情ですね。
 実際に、この厳しい状況の中で実際に返済を努力してこられた方もたくさんいらっしゃるわけでありまして、こういった方々との公平性ということを考えると、そう簡単に結論は出せる話ではないというふうに思います。

山下よしき 私も、そう簡単に結論が出せる話でないとは思うんです。思うんですけれども、18年たってこういう状況があるというのは、この制度が持っている、私は、東日本ではもうこれ特例で救われるわけですけれども、そうなっていないわけですね。
 市町村に返還しますけれども、その3分の2は国が出している、貸し付けているわけですから、国が決断すればかなりのことはできると思います。私は、少なくとも、生活保護あるいは準じる世帯は、高齢の方は、もうこれは償還免除してしかるべきじゃないかと。それから、もうこれは保証人は外したらどうだと。保証人に迷惑掛けたらあかんということで、もう亡くなるまで返し続けているわけですね。こういうことはちょっと検討すべきじゃないかと思うんですね。
 阪神・淡路の方が、これにしか頼るものがなかったんです。今、東日本の方は被災者生活再建支援法ができていますから、住宅再建、生活再建に個人補償的な支援があります。しかし、ないから、これしかなかったんですよ。もう返せるかどうか分からないけれども、これしかないからみんな借りたんです。そうしたら、返せない方がこんなにたくさん残っちゃって、今5人に1人がもうこんな高齢になっても残っていると。
 こういうことを、よく特殊な事情を考察していただいて、ちょっと大臣、これはもう一遍踏み込んで検討していただけないかと。

古屋防災相 今申し上げましたように、やはりこういった厳しい状況の中で実際に返済に努力してきた被災者の方も大勢いらっしゃるんですね。そういった方々との公平性というものを考えると、先ほども申し上げましたように、安易にそういった結論はなかなか出せないというのが現実だというふうに思います。

山下よしき 公平性というんだったら、阪神・淡路大震災の被災者には個人補償、生活再建支援金もなかった、これこそ不公平だということを申し上げて、終わります。

消防無線のデジタル化問題、消防組織の広域化は自主的判断で 
【議事録】 2013年5月30日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 私からも消防救急無線のデジタル化について質問します。
 これまで10年以上デジタル化を呼びかけてきたにもかかわらず、全国770消防本部中、整備済みあるいは着手済みは半分にも届いておりません。期限まであと3年。デジタル化整備には一から始めると3年掛かるところもあると聞きましたが、残り457の消防本部には大変な課題になっていると思います。デジタル化が進まない最大の理由は、やはり整備費用が高額であること、財政難の市町村や小さい消防本部ほど頭を抱えております。
 そこで、確認ですが、総務大臣の権限で決めた期限が来たらアナログの消防救急無線の免許を市町村消防から取り上げる、そういうことになるんでしょうか。

新藤義孝総務大臣 このアナログ方式の消防救急無線の使用期限、これは平成28年5月31日までを有効期間とする無線局の免許を付与しております。したがって、平成28年6月1日において同免許は失効することになるわけであります。取り上げるわけではありません。
 なお、消防救急無線のデジタル化は、これは移行期限までに実現をしたいということでこれまでも進めてまいりました。消防本部を対象に実施している消防救急無線のデジタル方式への整備計画、これによれば、移行期限である平成28年5月31日までに全ての団体で整備が終了する予定と、このように我々は把握をしておるわけであります。
 それから、消防救急無線のデジタル化整備を進める上で全国の消防本部が抱える課題につきましては、消防本部からの御要望を踏まえまして、技術的、財政的な面から個別相談を行うアドバイザーの派遣など、きめ細かな対応を実施しておりますし、これからも努めてまいりたいというふうに思います。
 滞りなくデジタル方式への完全移行が各消防本部において行われるように、我々も最大限取り組んでまいりたいと存じます。

山下よしき 取り上げるんじゃなくて失効ということなんですけれども、まあ、なくなっちゃうわけですよね。
 消防救急無線の高度化というのは、必ずしも現場から急いでやってほしいと出されたものではありません。電波の周波数を節約するために国の施策で進められているものですから、これはアナログ無線の更新時期あるいは市町村の実情を踏まえて期限を延長するなど、無理なくデジタル化していけるように私はするべきだと思います。それでも期限までにというのであれば、やはりこれは国や周波数を引っ越した跡地を利用する事業者の負担によって思い切った財政支援を取るなど、市町村が無理なくやっていけるようにしていくべきだと、このことを強く求めておきたいと思います。
 次に、消防の広域化について質問します。
 まず、確認したいんですが、これまでも繰り返し答弁されてきたことですが、消防の広域化、すなわち消防本部を統廃合するかしないかは市町村の自主的な判断で行われるものであって、国の基本指針や都道府県の推進計画に拘束されるものではないと考えますが、いかがでしょうか。

新藤大臣 市町村の消防の広域化につきましては、住民サービスの向上、これらを目的といたしまして、消防組織法及び市町村の消防の広域化に関する基本方針等に基づいて推進しているところでございます。消防組織法及び市町村の消防の広域化に関する基本方針にもあるように、もとより消防の広域化は市町村の自主的判断で行われるものであります。
 今後とも自主的な市町村の消防の広域化、これを推進してまいりたいと、このように思っておりますし、期待しております。

山下よしき 自主的判断で市町村が行うべきものだということですが、もう一遍、念のために確認しますが、市町村が広域化を行わなかったとしても、そのことにより不利益な扱いを受けることとなるものではないと、こういう理解でよろしいですね。

新藤大臣 これは、消防組織法に基づいて市町村の責任の下に行われるのが消防活動であります。ですから、広域化を行うか否かにかかわらず、これは地方交付税等による財政支援措置など、市町村が適切に消防事務を担うことができるように、これは私どもも適切に対処してまいりたいと考えております。

山下よしき 戦後、日本国憲法の下で我が国の消防は、戦前の国家消防から市町村による自治体消防を原則とすることと変わりました。地域住民に最も身近な市町村が市民の生命、財産、安心と安全を守る、国と都道府県の役割は、そうした自治体消防の活動と消防力の強化を支援していくことにあると考えます。
 そこで、消防の広域化と消防救急デジタル無線の共同整備との関係について質問します。
 御存じのとおり、消防救急無線のデジタル化整備は、一つの団体で単独で整備していくよりも複数の消防本部で共同整備していく方が費用面で効率的だとして、共同整備が推奨されております。ところが、現在、あたかもデジタル化の共同整備をしたいなら県の決めた消防広域化計画に合意しないと駄目かのような動き、期限があるデジタル化をてこにして消防の広域化を進めようとする動きがあります。
 具体的な例として、奈良県の話を紹介したいと思います。
 奈良県では、県下39市町村、13団体ある消防組織を一つの消防本部に統合しようとする広域化計画を決めておりました。ところが、県の広域化計画ではコストの削減にはなるけれども消防力が低下する、市民の安全、安心にかかわるなどとして、奈良市と生駒市は消防の広域化に参加しないことを決めて、協議会からも脱退をいたしました。奈良県は、奈良市と生駒市を除く残り11消防組織を一つにする広域化計画を引き続き提案しておりますが、その中身を見ますと、11の消防本部を一本化することで、本部の要員が156人、通信員が54人、合計210人浮かせることができると。この浮かせた210人をより現場に近いところに全員増強するのかと思ったら、増強に回すのは147人で、残り63人は人員削減して約4億円の費用削減を図るという計画でありました。
 そこで、一つ確認なんですけれども、私、不思議なんですけれども、現在よりも消防職員の総数は減るんです。しかし、減るんだけれども、充足率は現在の奈良県全体の63%からアップするというんですね。なぜ充足率が総数が減ってもアップするのか、どんなマジックがあるのか、御説明いただけますでしょうか。

市橋保彦消防庁次長 消防の広域化によりまして、消防力の整備指針上の職員の充足率、これは一般的に上がる場合もあれば変わらない場合もあるというふうに認識しております。消防の広域化によりまして、それによる総務部門等の職員を現場に配置するというようなところで、今まで不足していた部分が充足されていくというようなことで上がっていくということもあり得るというふうに考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、私ども、消防の広域化というのは現場対応力の強化というふうなものを一つの目的として行っているものでございまして、国民の安全、安心を守るという観点から消防の広域化、推進することによりまして消防力の充実というふうなものに努めてまいりたいと考えております。

山下よしき 今、御説明ありましたかね。私は、消防力の整備指針を見ますと、例えば5万人規模の自治体の場合、4台の消防ポンプ自動車の保有が必要になる、30万人以上では14台必要になると。ですから、5万人規模の自治体が六つで30万人規模の地域では6掛ける4台で24台の消防自動車が必要なんですが、これが広域化で30万人規模の新たな消防本部を結成した途端、14台で基準を満たせることになると、こういうことにもなるわけですね。これだけを一律に言うわけではありません。こういうことがあると。
 それから、本部から現場に移行できるということも次長おっしゃいましたけれども、実際は今でも充足率、職員数足らないので、消防本部の職員もいつでも出動できるように消防服を着て本部の仕事をしているところもありますから、だから、本部から現場へといっても、元々現場の仕事もしているということもありますので、これだけで強化ということにもならない。
 それから、広域化せずとも、消防署所間の連携というのは協定などを結んでやられている場合が多いですから。そういうことなんですね。それなのに、広域化すれば災害への対応能力が強化されるとして、今でも足りない消防職員を実数で減らされるということが、この基準からいうと起こってきているんですね。
 私はそのことについて今議論するつもりはありません。問題は、ですから、消防の広域化で逆に消防力が低下するんじゃないかという懸念も当然出されてしかるべきであって、市町村が、消防救急体制はどうあるべきか、どうやって協力して市民の安全、安心を守るのかよく議論をして、消防の広域化の是非をあらゆる分野から検討して、市町村が自主的に判断して決めていくことが大事だと思っております。
 私たちも一律に広域化反対という立場じゃありません。よくメリット、デメリットを検討して慎重に判断して決めるべきだと思うんですが、にもかかわらず、お金が掛かって市町村の悩みの種になっているデジタル化問題を持ち込んで消防の広域化のてこにする、市町村の冷静な判断を阻害する状況になっているのではないかと心配する声が奈良の市町村の一部の首長さんから上がっているんですね。
 そこで、大臣に確認しますが、消防救急無線のデジタル化整備のために財政支援を受けるには消防の広域化が条件になるんでしょうか。

新藤大臣 消防救急無線のデジタル化に対する財政支援としては、これまでも、緊急消防援助隊設備整備費補助金、それから地方財政措置として緊急防災・減災事業、防災対策事業という対象として整備を推進してきたところでございます。消防の広域化を行ったかどうかにかかわらず、これらの財政支援は受けることが可能だったわけであります。しかしながら、緊急消防援助隊設備整備費補助金については、今回、消防の広域化を行う消防本部に対して限られた予算の中での優先的な措置をしていると、こういうことがございます。
 また、今回の電波法の改正による財政支援においても、消防の広域化は要件とはしない考えでございます。

山下よしき 基本的に広域化を要件としないということであります。
 ところが、奈良県では、議長会の研修会などにおいて、消防広域化協議会の事務局から消防救急無線のデジタル化と消防の広域化は同一次元と考えているとの説明がされて、混乱が生じております。ある市の消防指令課長さんは、これらの通信ニーズに的確に対応するためにはデジタル方式の活用が不可欠だが、デジタル化は電波の有効利用と高度化のため国の施策で更新するもので、消防の広域化とは別の問題だと述べておられますし、ある町長さんは、広域化とデジタル化は別物であって、デジタル化を広域協議会にお願いしたからといって必ず広域化に賛同しなければならないという性格のものではない、どうも今回のデジタル化で広域化を誘導しようとしているのではないかと心配しているという声も出ております。
 そこで、私は、消防の広域化と消防無線のデジタル化は別物という、この市の消防指令課長さんや町長さんの認識は極めて正確だと思いますが、大臣の見解、改めて確認したいと思います。

新藤大臣 消防救急無線のデジタル化、これは通信基盤の強化のため推進しております。一方で、消防の広域化については、これは消防体制の確立、消防力の拡充のために推進していると。
 この二つの政策は互いに独立した政策でございます。しかし、共に消防体制の強化を目的としておりまして、できる限り双方とも速やかに進めることは望ましいと、このようには考えております。そして、広域化を行う消防本部がデジタル化に円滑に対応できるように、当該消防本部がデジタル化を行う場合には所要の経費に対する補助金を優先配分することとして財政措置も充実させていると、こういうこともあります。
 今後とも、消防救急無線のデジタル化と消防の広域化、これは二つの独立した重要政策でありますが、これをできる限り円滑に移行するように、円滑に進むように取り組んでまいりたいと、このように考えております。

山下よしき 基本は別物であって、市町村の自主的判断だということですね。市町村が両方やろうと思えばやれるんだということですけれども、国がそういうことを推奨しようとしている意向は分かりましたけど、市町村がやっぱり自分のところでそれで安全、安心が確保できるのかどうかをまず判断するというのが原則だということだと思います。それは大臣もうなずいておられますので確認ができると思いますが、期限の決まっているデジタル化をてこにして首長さんや消防組合の議会、町議会の意向をないがしろにして広域化を押し付けようとしている、そんなことは許してはならないと思いますので、大臣としても注視されることを要望して、終わります。

淡路島地震被害 政府の対策をただす 
【議事録】 2013年5月29日 参議院災害対策特別委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。先月、4月13日に発生した兵庫県淡路島を震源とする地震被害について質問したいと思います。
 最大震度六弱を観測し、淡路市、洲本市、南あわじ市の淡路島3市を中心に多数の被害が生じております。地震当日から、我が党市議団、地元党組織も救援活動や生活相談に取り組み、私の事務所スタッフも二度ほど現地に入って聞き取りを行ってまいりました。宅地のひび割れ、住宅被害、農地やガラス温室、ブロイラー、漁業施設の被害、そして店舗や商品の損害が発生しております。また、観光や特産品である淡路の瓦産業への風評被害対策も求められております。特に住宅被害が深刻だということを感じております。
 現在、住宅の被害数、どうなっているでしょうか。

原田保夫内閣府政策統括官 お答え申し上げます。
 4月13日に発生した淡路島付近を震源とする地震による住家被害につきまして申し上げますと、全壊6棟、それから半壊66棟及び一部破損8千棟ということでございまして、特に洲本市、南あわじ市、淡路市の三市で住家被害の99.5%を占めているというような状況でございます。

山下よしき 震災から1か月たってその淡路島がどうなっているか。5月13日付け神戸新聞の見出しですが、「淡路島地震1カ月 増え続ける「一部損壊」」、こうあります。13日付け読売新聞、淡路島住宅再建遠く、生活元どおりへのめどなし23%、11日付けの朝日新聞、「淡路島復旧、住宅悩み 高齢化「震災過疎」懸念」、こうやって、やっぱり住宅再建の遅れが報じられているわけであります。
 私のスタッフが洲本市の炬口、塩屋、それから淡路市の生穂の地域で直接お話を伺ってまいりました。
 屋根をブルーシートで覆って取りあえずの応急措置をしているお宅がたくさんありました。資料の1枚目と2枚目にそのときの写真を掲示しておりますが、先ほど御報告があったように、ほとんどが一部損壊の扱いとなっているんですが、一部損壊であっても屋根瓦がずれたり落ちるなどしたお宅では修理しないと雨が漏りますので、住み続けることはできません。ここに載せているAさん、このお宅も屋根がずれておりまして、四人家族のうち娘さんと息子さんはもう出ていって遠いところの場所から職場に通わざるを得なくなっていると。それから、2枚目のBさんも、介護の必要な親御さんがおられるので、これは雨漏りしますので、借家住まいに今はなっておられると。それから、Cさんも、アパートを確保して、もうここには住めないということで、自ら借家住まいになっておられるということで、これは一部損壊でもこうして住めない状況が多々見受けられました。
 それから、屋根を直すだけでも100万円から200万円掛かると。さらに、崩れたりひびが入った部屋の壁、あるいは家がゆがんで開かなくなった戸などを一緒に直せば数100万円掛かるということでありました。したがって、この修理費用が出せないことから、避難したまま自宅に戻る見込みが持てない世帯も少なからずあるという状況でありました。
 皆さん共通して口にするのは、淡路ではこの間3度の大きな災害による被災を被ったというんですね。一つは、先ほどお話のあった阪神・淡路大震災であります。それから2回目は、2004年の台風23号水害であります。そして今度の地震被害。18年間で3回大きな被災を受けて、もう直すお金がないという言葉も聞きました。加えて、洲本市の高齢化率は30%、所得200万円以下が61%です。それから、淡路市の高齢化率は35%で、所得200万円以下が73.6%ということもありまして、そういう下で生活の基盤である自宅の再建や補修が思うようにできない状況が今現れてきているわけですね。
 大臣に認識を伺いたいんですが、私は、地震から1か月過ぎたわけですが、全半壊の戸数が先ほどあったようにそれほど多くないために災害救助法も被災者生活再建支援法も適用されていない中で、しかし被災者の置かれている状況は厳しいものがあると私思ったんですが、古屋防災担当大臣、御認識いかがでしょうか。

古屋圭司防災担当大臣 1か月半経過して、その生活再建についての所感は、どう感じているかという趣旨の質問だと思いますけど、確かに今回の地震では全壊の住家は少ないですよね。一部破損の住家が多くあるということで、そういう意味では、被災者に心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 その上で、今回の災害に対しては、兵庫県とか地元において、こうした被害を被った住家に対して災害援護金や見舞金の支給、ひょうご住宅災害復興ローンの貸付けや金利負担の軽減、修繕費用や解体、撤去費用の補助といった被災者支援対策が講じておられて、そういった支援により適切な対応が取られているのかなと、こういうふうに認識をいたしております。
 国の支援制度としては、住家による被害を受けた被災者に対して災害復興住宅融資制度による貸付制度がございます。また、国や地方税において、所得税、固定資産税、個人住民税等の税制における減免等の措置を設けているところでございまして、今後とも、そういった被災自治体と連携をして適切に対応していくということが必要だというふうに思っています。

山下よしき ローンとか貸付けということもあったんですが、先ほど紹介したように、高齢化で所得が非常に少ない方ですから、もう今更ローンは借りられないという声も随分聞きました。
 そこで、災害救助法の適用について質問しますが、災害救助法は何か一定規模以上の全壊、半壊の被害世帯がないと適用できないかのような一部の新聞で報道もされているんですが、そうではないと思います。災害救助法の適用について、どうなっているか確認したいと思います。

西藤公司厚労大臣官房審議官 お答えいたします。
 災害救助法の適用につきましては、各市町村の人口規模に対する家屋の全半壊世帯数により判断を行う以外に、当該市町村において多数の者が生命又は身体に危害を受け又は受けるおそれが生じ、避難して継続的に救助を必要とされる場合にも都道府県知事の判断で可能ということになってございます。
 厚生労働省といたしましては、都道府県の全国会議などにおいてこの災害救助法の適用の考え方について周知するとともに、災害発生時にも当該都道府県に対して助言しているところでございます。

山下よしき 今御説明あったように、かつては厚生労働大臣と協議が必要だったんですが、今は都道府県知事の判断で適用が可能というふうになっております。適用されれば、災害救助法にある救助メニュー、全壊、半壊世帯には住宅応急修理ですとか借家を仮設住宅として提供したりすることもできるわけですので、今ある制度をフル活用していくことが私は求められていると思っております。
 次に、住家の被害認定基準とその運用について質問をします。
 現地を訪ねて被災者のお話伺いますと、一番多かったのは住宅の被害認定に対する不満、判定員や役所の対応に対する憤りでありました。
 屋根が駄目になって雨で布団も敷けない状態なのに半壊にもならなかったという声、それから、この写真でも紹介しておりますけれども、家がゆがんで戸が開かなくなったり、壁のすき間から外が見えるようになってお風呂が使えなくなった状態でも、これ一部損壊なんですね。一体どこを見て決めているのかとか、もう住めないから部屋を借りた状態なのに何で一部損壊なのかとか、役所は冷たい、厳し過ぎるなどの声が出ております。これは当然の声だと私は思いました。
 内閣府の災害の被害認定基準、住家、平成13年6月28日では、住家の全壊とは、住家がその居住のための基本的機能を喪失したもの云々とあります。半壊については、居住のための基本的機能の一部を喪失したもの云々となっております。つまり、住み続ける上で、その機能がどの程度失われているかを見て被害認定の判断をするべきだというのが基準ではあるんですが、古屋防災大臣、屋根が駄目になってもう住めないのに半壊にもならないというのはおかしいと思いませんか。

古屋防災担当大臣 住家の被害認定については、もう委員御指摘のように、災害の被害認定基準において全壊あるいは半壊の具体的な基準は定めています。
 半壊については、今御指摘があったように、住居がその居住のための基本的機能の一部を喪失したもの、すなわち住家の損壊が甚だしいけれども、修復をすれば元どおりに再使用できる程度のもの、具体的には、住家の主要な構成要素の経済的被害を住家全体に占める損害割合で表して、その住家の損害割合が20%以上で50%未満のもの等としています。
 屋根については、災害に係る住家の被害認定基準運用指針がございますけど、これで住家全体の10%を構成するというふうになって、屋根瓦が崩壊していることのみをもって半壊とはなりにくいわけですけど、しかし、外壁だとか建具だとか天井等、屋根以外の部位についても被害が生じている場合は、家の内部の被害も丁寧に調査をすることで半壊等と認定をされることもあります。
 平成25年の4月13日付けで、国から県を通じまして、市町村に対して適切な被害認定の実施について通知をさせていただきました。
 今後とも、こうやって丁寧に被害認定を行うように、地方公共団体に対しては適切に指示をしてまいりたいと思っております。

山下よしき 丁寧な被害認定は非常に大事ですよね。一次調査というのはもう外見から見ると、スピーディーさが要求されるという、災害時においてはですね、そういう面も、仕方がない面もあると思いますが、それで納得できなければ二次調査、三次調査と。中に入って被災者の皆さんの声をよく聞いて丁寧にと、大臣おっしゃるとおりですが、そのとき、屋根が全部壊れていても10%だという部分部分を積み上げるやり方では、先ほど大臣もおっしゃった居住のための基本的機能が喪失されているという実感と、まるで固定資産税を評価するような経済的損失の積み上げでは、どうも、住めないのに何で10%なのという声が出ておりますので、柔軟な判定と併せて、この被害認定基準の運用指針も私はこれは見直していくべきではないかなと、こういう思いはありますが、今その答えは求めません。求めませんが、今大臣からあったように、そういう形で丁寧な対応をしていくということ、これが非常に大事だということは申し上げておきたいと思います。
 その上で、その丁寧なということに関して、資料3枚目の裏表のチラシをちょっと見ていただきたいんです。これ、洲本市が被災世帯に配布したチラシです。兵庫県が独自に見舞金を出すことになったことをお知らせする内容ですが、全壊20万円、半壊10万円、半壊に至らない一部損壊でも損害割合が10%以上なら50,000円の見舞金を出すということになっております。
 このチラシには損害割合が10%以上と思われる方は市役所まで申し出てくださいとあるんですが、問題だと私が思ったのは、裏面の写真入りの説明なんです。これ見ますと、10%とはこのぐらいの損傷ですよという写真を見ると、こんなに壊れていないと駄目なのかとなるわけですね。この裏の方ですね、この10%の写真ですね。
 もう屋根瓦は全部落ち、壁ももう本当に大変な損害を受けているような、これで10%という写真が付いているわけで、こんなに壊れていないと駄目なのかと、これでは私のところは駄目だと落胆して、二次調査を依頼することも諦めている方が、行きますと、おられました。このチラシを見ながら、そう言っておられました。
 更に問題だと思ったのは、二次調査を依頼しに行った役所の窓口で、この資料を使って、損害割合10%というのはこういうことですよと、これほどの被害受けていますかと、こう説明されて、窓口で二次調査の依頼を諦める人もおられるということになっておりました。
 先ほどあったように、外見でしか判断しない一次調査では分からない、行政が立ち入って詳しく調査する二次調査が必要なわけですが、残念ながら、それがこのチラシによって非常に狭められているということが実際としてあるんですね。
 資料4枚目見ていただいたら、その結果どうなっているかという数字が表れております。淡路市と洲本市の家屋被害認定調査の実施状況ですが、淡路市は、一次調査件数2,478件、二次調査済みは2,323件で、二次調査率98%。これに比較して洲本市は、一次調査件数3,425件と淡路市より多いんですが、二次調査の件数は752件、二次調査率21%と非常に低い状況になっております。
 こういうチラシが影響しているんじゃないかと私は現地に行った声を聞いて感じたわけですが、いろいろな事情が洲本市にはあると思いますが、一か月たって被害者から、被災者から不満の声や諦めの声が上がっているわけですので、是非、政府として洲本市の実情をよくつかんでいただいて必要な助言をしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

古屋防災担当大臣 今御指摘のあったように、一次調査を実施をした住家の被害者が、申請があると、二次調査として外観目視調査に加えて内部立入調査を行うということになっています。また、二次調査実施後、判定結果に対する再調査の申立てがあった場合には再調査を行う、こういう立て付けになっておりまして、洲本市では御指摘のチラシが配られたということは承知をいたしていて、このチラシ見てみますと、誤解を生じないよう、ほかにも基礎だとか柱だとか天井、床、建具なども認定の対象になるというふうに書いてありましたので、上記の全ての部位の損害割合を合計して被害の程度を計算しますというふうに書いてありますので、やはりそこをしっかり御覧になっていただく必要があります。
 だからこそ、このチラシのみによらず、被害世帯一戸一戸に声を掛けて丁寧に説明をして回っているというふうに私たちは伺っているところでありまして、第二次調査であるとか再調査は被災者にとって非常に重要な機会でありますので、こういった点はしっかり徹底してまいりたいと思っております。

山下よしき 役所に聞くとそういう答えに多分なるんだと思いますが、私は被災者に聞きましたので、これで相当もう二次調査の依頼を諦めたという方が出ていますので、この写真を見て。これは大臣、もう一度善処を、被害者の声も含めて聞いていただいて、ちゃんと丁寧にやられていたらいいんですよ、しかし明らかに差がありますから、洲本と淡路では。これちょっと、そういうことを問題提起しています。

古屋防災担当大臣 今答弁申し上げましたように、チラシのみではなくて一軒一軒丁寧に説明をするということを伺っていますので、やっぱりそれをしっかり徹底をしていくということが大切だと思っておりまして、そういったことはしっかり私どもの方からも徹底をしてまいりたいと思っております。

山下よしき じゃ、また現場でどうなっているかは引き続き私も聞いていきたいと思います。
 最後に、ため池、農地被害の支援について聞きます。
 淡路島には大小2万3千の農業用ため池があります。このうち一部は堤防の亀裂や漏水など被害が報告されておりますが、ちょうど田植の時期を控えておりますので、水を抜くわけにはいかないで、全体の被害を確認することも被害査定を行うことも今できないでおります。また一方で、貯水量や亀裂が大きい五か所のため池では、万が一決壊して下流の住宅に被害を出さないために、兵庫県が水位を下げるように要請しているところもあると聞いております。ただ、そうすると、水が必要な農家は、これから、非常に心配の声を上げておられます。
 そこで二点要請したいと思いますが、一つは、応急的な修理、それからよそから水を引いてくるくみ上げポンプ、そのための燃料代などを、災害復旧事業の査定前着工制度というものを活用すればできるということになっているはずですが、これを周知していただきたい。それから二点目、被害査定の時期も田植が終わってからやっていくこともできるんじゃないかと、柔軟に対応していただきたい。この二点、いかがでしょうか。

稲津久農水大臣政務官 お答えさせていただきます。
 淡路島の今回のこの地震によるため池の災害の査定と応急復旧の制度の周知ということになると思いますが、お答えさせていただきたいと思います。
 議員から今御指摘のとおり、現在、この淡路島の地域は田植の時期になってきておりまして、田植やその後の営農に支障が生じることのないようにしていくことが必要でございますが、この査定前着工の制度を活用すれば、査定前であっても対応の概要を報告していただければ、これは応急復旧、また応急ポンプの設置、それからポンプを運転するための燃料代等について災害復旧事業の対応の措置として含むことができるとしているほかに、査定のこの実施の時期につきましても、営農等の状況を考慮して、被災農家、また地元の自治体と相談した上で適切な時期に実施ができることとなっているところでございます。
 以上のような制度の仕組みについて、議員からも御指摘ありましたが、兵庫県及び関係市町村に十分周知をして活用していただけるよう引き続き努めてまいりたいと考えております。
 以上です。

山下よしき 終わります。

地方公共団体情報システム機構法案に対する反対討論 
【議事録】 2013年5月23日 参議院総務委員会

 私は、日本共産党を代表して、地方公共団体情報システム機構法案に対する反対討論を行います。
 本法案は、現在、住基ネットワークを管理運営している財団法人地方自治情報センターを衣替えして地方公共団体情報システム機構を設置するものであります。この機構は、住民基本台帳番号に基づいて個人の共通番号を生成する機関となるものです。機構の共通番号情報が総務省に設置される情報提供ネットワークシステムによって国や地方の行政機関に提供されることになります。このように、機構は、共通番号制度に不可欠な基盤の運営を担うものです。
 本法案と一体である番号法案は、国民一人一人に原則不変の個人番号を付番し、個人情報を容易に照合できる仕組みをつくるものです。個人のプライバシーが容易に集積され、プライバシーの侵害や成り済ましなどの犯罪が常態化するおそれがあります。政府は、成り済まし犯罪などの対策として、利用範囲の限定、番号の変更などを挙げています。ところが、番号法案では、適用範囲の拡大が検討され、番号を変更しても、民間企業が保有するものまで自動的に切り替わるものでもないことが審議を通じて明らかになりました。このように、犯罪などの対策は最初から空文化しているのであります。
 また、番号システムは、初期投資が三千億円という巨額プロジェクトであるにもかかわらず、その具体的なメリットも費用対効果も示されないままであります。さらに、共通番号で所得の把握が正確になるかのように言われています。しかし、民主党政権の大綱でも、番号を利用しても事業所得などの把握には限界があるとされていました。
 一方、この制度は、税や社会保障の分野では徴税強化や社会保障給付の削減の手段とされかねないものであります。個人のプライバシーが関係のない第三者によって集積され、個人の人格まで丸裸にされる、その情報が売買されたり不正利用されるなど犯罪が多発する、この制度の導入によってそんな気味の悪い社会をつくっていいのでしょうか。
 このように、番号制度には、憲法が保障する基本的人権の侵害にも直結しかねない重大な問題が含まれています。我が党は、個別分野での番号利用自体を否定するものではありませんが、今回の共通番号制度導入は将来に重大な禍根を残すものであります。
 以上、指摘しましたように、番号法案と一体である本法案には反対であることを述べて、討論を終わります。

憲法が保障する基本的人権の侵害にも直結しかねない重大な問題が含まれている—マイナンバー法案 
【議事録】 2013年5月21日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 地方公共団体情報システム機構法案は番号法案と一体のものであります。衆議院の審議では、政府の答弁でも、成り済ましなどの犯罪を完全に防ぐことはできないことが明らかになりました。そこで、番号法案の第7条2項には、漏えい等により不正に使用されるおそれがあるときには、市町村長は職権により、又は本人の申請により、それに代わる番号を出すことができるという規定があって、個人番号は変更できるということになっております。
 しかし、成り済ましなどの犯罪が社会問題になっているアメリカでも番号を変更できるということになっておりますけれども、アメリカのFTC、連邦取引委員会は、番号を変更しても役所や企業は元の番号を保管し続けるので、新しい番号は新スタートを保障するものではないと、こう言っております。
 個人番号を変更できたとしても、番号を保有している役所や企業が保有している番号も同時に変更できなければ、番号を変更しても新しい生活を保障できないのではないか。大臣、いかがでしょうか。

新藤義孝総務大臣 それは衆議院の委員会で赤嶺委員から御質問されたその一環ということでよろしゅうございますか。
 私がこの間お答えいたしましたのは、まず、順序立てて申し上げます。個人番号のこの7条2項において、市町村長は、個人番号が漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められたときは、政令で定めるところにより、その者の請求又は職権により個人番号を変更する、これが規定されたわけですね。その場合に、個人番号が変更されたときには、市町村において変更された個人番号を住民基本台帳に記録することになるわけです。
 この当該情報は住基ネットによって都道府県知事を通じて機構に通知されることになります。この住基ネットの全国センターである機構に保存されている情報がその時点で、変更された時点で更新されるわけであります。この更新された番号に基づいて、今度は、個人番号を利用する行政機関は住基ネットを利用することが、行政機関は住基ネットを活用しますから、そうすると、個人から行政機関に対して給付の申請があった時点で、機構に対して住基ネットを通じての当該の個人番号の確認を行うことになるんです。その時点では、変更された番号で確認されることになるわけでありますから、一度番号を変えれば、今度は次の行政機関が何か手続をするときは当然確認に行かなきゃいけない機構の番号が変わっておりますから、一々それをその他の役所に連絡しなくても変わっているんですよと、大丈夫なんですよ、電子の世界ではそれができるんですよということをこの間赤嶺議員に私は説明したと、こういうことでございます。

山下よしき そこで、番号法案では、個人番号を利用する機関というのは、今大臣がおっしゃった情報ネットワークシステムを利用する行政機関だけには限りません。
 政府は、個人番号関係事務実施者、すなわち実際に共通番号を扱う団体や企業数は150万を超えると、特に多いのが企業がその雇用する従業員に関して税務署に提出する源泉徴収票だと、これらの法定調書については個人番号が付けられて提出されると。現在の法定調書の提出実績を踏まえますと3億件を超えるというふうに言われております。この個人番号はすなわち雇用をしている民間企業にもあふれることになるわけですね。源泉徴収票には住所、氏名、生年月日、役職、給料、税額、扶養親族、老人や障害者の有無、社会保険料、生命保険、住宅借入金など多くの個人情報が記載されております。
 さらに、法定調書の現状という資料を見ますと、オープン型証券投資信託収益の分配の支払調書、これ証券会社がこの法定調書を出す、配当、剰余金の分配及び基金利息の支払調書、これは株式会社が出す、さらには、生命保険契約等の一時金、年金の支払調書は生命保険会社が出す等々、こういうふうに民間の会社にもこの個人番号が広く活用されることになるわけですが、こうした個人情報が流出されたり悪用されたら重大ですけれども、これらの番号をどのように変更することになるんでしょうか。

山際大志郎内閣府大臣政務官 基本的にはというか、第一弾としては、その番号が変更されたことを、変更した個人が、今申し上げたような例えば納税のときに使うような会社あるいは証券会社等々に申告をしていただいて、そしてまた、その民間の業者が今度その納税を果たすときにその新しい番号になったものを提出していただくというプロセスになると思います。

山下よしき 結局、これ個人がやらなあかんということなんですよ。いっぱいありますよ、そういう相手が。本当にそれできるんだろうかと。しかも、だから、それ一気に変わるという保証がないわけですよ、個人が言わなければならない。
 それから、この番号法案の附則第六条では、3年をめどにして利用範囲の拡大を検討するということになっていますから、これ、情報提供ネットワークシステムでの利用拡大とともにシステム以外でも番号の利用拡大が検討されることになる。そうすると、個人が変更をもういっぱいの企業に一々報告しなければならない。そんなことできるのかと。
 税・社会保障共通番号を導入しているアメリカにも番号を変更できる規定はありますが、それがなかなか徹底できないんですね。だから、深刻な被害が発生しております。先ほど藤末さんからあったように、2006年から3年間で、他人の番号を不正に入手し偽のクレジットカードを作るなど、お金をだまし取る事件が相次いで、1170万人、被害総額は年間500億ドル、5兆円に上っております。
 ですから、今アメリカでは個人番号による不正利用の被害を防げないので、その分野にしか通じない個別番号の導入が行われているというふうに聞いております。要するに、世界の先進国は、先行国は、各分野にまたがる一つの共通番号というやり方からその分野にしか通じない個別の番号へと、言わば元に戻す流れがもう生まれ始めている。セキュリティー上その必要が生じたからであります。
 大臣、これ逆行する方向じゃないでしょうか。

新藤大臣 これは、まずシステムを設計しているのは内閣府ですから、そちらからお答えしなきゃいけないんです。私は、親切にこの間は、赤嶺さんが全然なかなか理解ができないものですから私説明をしたのであります。私の理解で申し上げますと、それは結局、間違った番号で何かをやろうとすれば大本ではねられちゃうんだということであります。
 それから、今回の日本の仕組みというのは、アメリカの場合は社会保障番号がそのままダイレクトにその番号で何か手続をするようになっています。でも、我々のマイナンバーというのは、マイナンバーという便宜的に作られたナンバーと、それからその下に別の住基ネットの番号があって、そしてかつ行政機関で何か処理する場合にはそっちの先のまた別の番号があるわけであります。この違う種類の番号を電子的に突合させて本人確認しながら手続を進めていくという意味においては、ダブルチェック、またその次のチェックもできるような仕組みになっていると。
 ですから、物事には完璧なことはないと思いますし、現実に、それは成り済ましやいろんな犯罪行為というのは、日進月歩、イタチごっこの中でやらなきゃなりません。これは、社会のルールとそして知恵を使って乗り越えなきゃいけないものでありますから、完璧だ、絶対大丈夫だなどと私どもは言うつもりはありませんが、しかし、いろんなことを参考にしながら、日本の仕組みは遅れて始まりますから、その分いろんな工夫がなされているんではないかなと、このように私は認識をしております。

山下よしき もう一つ角度を変えて聞きたいんですけれども、共通番号だと本人の確認がしやすくなると。これは、便利であると同時に、逆にこれがリスクになるという面があると思うんですよね。
 すなわち、個人番号が漏れた場合、その漏れた個人番号が検索キーになって、流出した個人情報の名寄せが極めて容易になるということになると思います。利用範囲が広がれば広がるほど番号に付随する個人情報が多岐多量に及び、例えば金もうけ目当てによる名寄せ事件が多発する。必ず漏れると思うんですね、民間にどんどん利用が広がれば。後で又市委員からいかに漏れたかという資料がもうこれ配られるようですから。
 だから、これ漏れるんですよ。漏れた際、今までだったら、例えばサイトウさんという個人名があったとします。サイトウさんという漢字はどういう漢字になるのか、もう全くこれ、その一つのサイトウさんというだけでも個人を特定するのは大変なこれはいろんな作業が要るでしょう。しかし、その個人に特定するナンバーが振られた情報が漏れるとすると、いろんな漏れたところからこのある個人を特定して、共通して情報集積するというのが極めてたやすくなるということになるわけですね。
 そうすると、これは不正利用による犯罪を完全には妨げることができない上に、そういう新たな不正利用を安易にするということになって、これは国民の理解が得られないんじゃないかと。そういうことが起こるんだということまで国民の皆さんに知らせないと駄目だと思うし、これ知らされれば、それはちょっと待ってよということになるんじゃないかと思いますが、大臣、いかがでしょう。

新藤大臣 これまた本来はお答えすべき人がいるんでございますが、御指名いただいておりますから。
 もし犯罪が起きたときには、その方は、犯罪者はペナルティーを受けることになりますね。そして、この世の中に今犯罪というのはあってならないことでありますし、起きてもらいたくないけれども、犯罪が起きて、しかしそれはペナルティーがあって、そして抑止力となるわけであります。世の中のルールと、それから国民のそういう意識を高めることによって、もうこういったことは許されないんだと、ルールを守ってみんなで便利な暮らしをつくるんだと、こういうことを私は前進していくべきだというふうに思っています。
 ですから、危険性がないわけではありませんから、そのことはきちんと国民に知らせるべきだと思います。しかし、それを超えるのは、やはりみんなでルールを守るということと、犯罪は許されない、事前の規制を厳しくして、そのまま、縦割りのままで、しかも効率の悪い状態をずっと続けていった方がいいのか、それとも共通ルールを作った中で、しかし何か起きたときにはその方は報いを受けると。こういう社会、そして事後のチェックをきちんとやりながら、ペナルティーを科しながら犯罪を予防する、こういう流れをつくっていく必要があるんではないかと。最終的には国民の意識を高めていくことが極めて重要だというふうに思いますし、政府の不動の姿勢が大事だと、このように思います。

山下よしき 事後のペナルティーということでいいのかなというふうに私は思うんですね。
 最近韓国で起きた事例ですけれども、これは四月八日、朝鮮日報です。韓国のサイバー世界は北朝鮮ハッカーの手のひらの上にあると言ってよいほど完全に露出した状態にあった。違法に流出した1億4000万件に上る個人情報は全て北朝鮮に流れた可能性が高く、また韓国国内のインターネットサイトは北朝鮮のキャッシュカウ、収入源となっていることも分かった。検察に摘発、逮捕されたC容疑者28歳のパソコンには、資金が行き来する韓国国内のウエブサイトのほぼ全ての分野が網羅されていた。それらは、経済・金融、教育・外国語、出身校、よくアクセスするコミュニティーサイトなどを基に細かく分類されていたと。
 こういうことが後から分かって、ペナルティーだということでいいのかということですね。やはり個人のプライバシーが個人と関係のない第三者によって個人の知らないうちに集積され、個人の人格までが丸裸にされる、その情報が売買されたり不正に使用されたり犯罪に使用されたりする、そんな気味の悪い社会をつくっていいのかと。憲法が保障する基本的人権の侵害にも直結しかねない重大な問題が含まれているということだけ問題提起して、引き続く審議を求めて終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

学童指導員の配置に財政的裏づけを 
【議事録】 2013年5月16日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 今日は、学童保育の設置運営基準について質問したいと思います。
 学童保育というのは、共働き、1人親家庭の小学生の放課後などの生活と遊びの場を保障し、それを通して親が働き続けることを保障する、なくてはならないものであります。厚労省の調査でも、全国で2万1000か所、85万人の子供たちが利用をしております。放課後や土曜日、学校休業日を合計しますと、学校にいる時間よりも長い時間を学童保育で過ごしていることになります。潜在的なものも含めますと50万人の待機児童がいるとされております。
 学童の子供の1日の様子をちょっと紹介しますと、学校の授業が終わるとランドセルを背負ってただいまと学童保育に帰ってくる、親に代わって指導員がお帰りと迎える。学校であった嫌なこと、けんかしたこと、うれしかったこと、友達のことなどを親に話すようにぶつけてくると。
 小学校1年生から現在6年生まで利用するようになっておりまして、様々な成長段階の子供たちが放課後の生活を過ごしているわけであります。毎日の遊びや宿題、おやつ、それから塾通いする子もいます。学校の夏休みには合宿やキャンプ、卒業の時期には集大成の出し物など、季節ごとのイベントを自分たちでつくる。それを通じて、学年の下の子供たちは年上の子供たちを格好いいと目標にしていくなど、学年の違う子供たちが指導員や保護者などとのかかわりの中で成長、発達していく大切な場所、それが学童だと思います。その中で保護者同士の子育て交流が深まるというのも一つの役割だと思います。
 新藤大臣に伺いますが、学童保育は市町村の公的サービスとして大切な業務だと思いますが、大臣の御認識、いかがでしょうか。

新藤義孝総務大臣 これは大変重要な施設であると、そしてまた、この学童の、放課後児童クラブをこれを運営する、そういう熱心な人たちがいて、それによって支えられているものだと、このように考えています。

山下よしき そういう重要な役割を果たしている学童なんですが、長い間、法律上の根拠も基準もありませんでした。全国の保護者などの粘り強い運動で、ようやく1997年に放課後児童健全育成事業として児童福祉法に法制化され、法的根拠を持つようになりました。
 その後、設置運営基準を求める声も大きくなる中で、厚労省は2007年10月に、放課後児童クラブガイドラインを定めました。そして、昨年、児童福祉法の改定で、学童保育について初めて国が従うべき基準と参酌基準を作ることになったわけです。これは今、作られようとしているわけですね。実施主体である市町村は、この国の基準に基づいて、あるいは踏まえて、設置運営基準を条例でこれから定めることになるわけです。
 今回、従うべき基準になったのは指導員の配置基準のみであります。私たちは、面積基準ですとか安全面での配慮規定など、ほかにもきっちり最低基準を設けて公的な責任、国の責任を明らかにするべきだと考えてはおりますが、しかし、今までなかった法的根拠を持った従うべき基準が定められるということは学童保育にとっては一歩前進だと思っております。だからこそ、いい基準にしてほしい、学童保育が拡充される内容となるようにしてほしいという声が関係者から出されていると思うんですね。
 そこで、今日は厚生労働副大臣に来ていただいておりますが、どういう心構えでこの基準作りに当たるのか。私は、改定された児童福祉法第34条八で、こうある。「その基準は、児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な水準を確保するものでなければならない。」。要するに、子供たちの発達のために必要な水準を確保するものである。それに加えて、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準、これ省令だと思いますけれども、この中に、厚生労働大臣は設備運営基準を常に向上させるよう努めるものとすると、こうあります。要するに、基準というのは、社会の発展に応じて、やはり子供たちにより良いものを提供する観点から常に向上させる必要がある、こういう観点でこれまでの基準を更にこの際引き上げていく、底上げしていく、そういう構えで国の基準作りに当たる必要があると思いますが、厚労副大臣、いかがでしょうか。

秋葉賢也厚労副大臣 山下委員から御指摘もいただきましたとおり、子ども・子育て三法によりまして児童福祉法が改正をされまして、放課後児童クラブの設備や運営につきましては、国が政令で定める基準を踏まえまして市町村が条例を定めることとされたわけでございます。
 法律に根拠を置いたという点では一歩、二歩前進したというふうに私どももとらえているところでございまして、この基準の具体的な内容につきましては、今後、社会保障審議会児童部会を中心にしっかりと御議論をいただきたいと思っております。この際には、この事業をより良いものにしていくためにも、様々な御意見や各種調査など、いろいろな陳情、調査の結果が出ております。こういったものを十分配慮しながら検討していく必要があるというふうに認識しているところでございます。

山下よしき 様々な調査を十分配慮してという御答弁でしたので、資料に様々な調査は載せております。
 1枚目に表がありますけれども、従うべき基準とされている指導員の配置基準を見ますと、現在の厚労省のガイドラインはこの中身がないんですね、ありません。現在のガイドラインは集団の規模、児童のですね、これはおおむね40人程度までとする、最大規模は70人程度としております。ただ、実際には70人を超える、例えば大阪でも90人規模のマンモス学童というのも幾つもあります。こういうことで、集団の規模はあるんですが、指導員の配置基準は書かれていません。
 そこで、いろんな研究調査がやられておりまして、例えばその右隣、全国学童保育連絡協議会の提言には、指導員の配置基準として、開設中は常時複数とする、児童数20人までは指導員3人以上を配置し、21人から30人までは4人以上の配置とすると基準を示しております。それから、その右隣、国民生活センター、何で国民生活センターがこういう調査するのかといいますと、残念ながら、学童でいろいろ事故も起こったんですね。事故のないようにということで調査をして、安全に関する調査報告を提言されておりますが、ここでは指導員の配置基準は具体的に書かれておりませんが、報告の中で、子供の安全対策、危機管理は現場で対応する指導員の対応によるところが大きいとし、指導員の過少配置や専門資格や研修の欠如が子供の安全に大きな影響を与えると分析し、この資料にあるように、安全、安心に責任を持つ職員として、専任で常勤の指導員が常時複数配置されることが必要としております。いずれも、指導員は常時複数配置が必要だというのが提言に共通した中身になっております。
 保育所など他の児童福祉施設では、保育士のほかに嘱託医とか、お医者さんとか調理員とか看護師、そういう方が配置されておりますけれども、学童保育は指導員だけで全てをこなすわけですので、障害を持っている子供さんもいらっしゃれば、病気になって病院に連れていかなければならない場合もあると、家庭へのサポートも要る子供さんもいると。何かあったときのことを考えると、やはり3人は欲しいというのが現場からの声でありました。
 放課後の生活の場、遊びの場として、児童の発達が保障され、安全、安心が保障されるにふさわしい基準を作るためには、この学保連だとか国民生活センターの提言も踏まえた指導員配置基準にすることが必要だと思います。
 向上をこの機会にやはりするべきだと思いますが、いかがでしょうか。

秋葉副大臣 問題意識は、山下委員と同様の問題意識を持っているわけでございまして、先ほども申し上げましたとおり、今後、社会保障審議会の児童部会を中心にしっかり御議論いただくというふうに思っております。
 放課後の児童指導員は、子供の基本的な生活習慣の習得に向けた援助など、また、先ほど御指摘もありましたとおり、放課後をそこで大半を過ごすという子供たちもおりますことから、やはり留守家庭の子供の健全な育成を支援する上で大変重要な役割を担っているというふうに認識しているわけでございまして、先ほども申し上げましたとおり、子ども三法を踏まえた改正の趣旨を十分生かして、この放課後児童クラブに従事する者について、資格や員数に関する基準を定めることとしているところでございます。

山下よしき 2枚目に、厚労省のガイドラインの抜粋として、指導員の役割について載せてあります。
 非常に多岐にわたって、しかも深いこれは仕事が求められていると思います。子供の人権の尊重と子供の個人差への配慮ですとか、遊びを通しての自主性、社会性、創造性を培うことですとか、児童虐待の早期発見に努めなども求められているわけですね。かなり専門性が求められる仕事だと思います。そういう役割を発揮してこそ、子供たちにすばらしい影響を与えることができる。
 あるお母さんからいただいた手紙を少し紹介したいと思います。ちょっと長いですが、読み上げます。
 1年生の11月、待ちに待った学童への入所が決まりました。障害があるので保留となり、半年間利用できませんでした。
 学童に入ってからは、1年生から6年生までの異年齢集団の中で息子はいろんな経験をし、いろんな人とかかわり、身をもって物事を学び、発達してきました。いいことばかりの発達ではありませんでしたが、生きていく上で経験しなければならないことです。そのたびに指導員の先生方も支援の方法を聞いてくださり、親の私に代わって支援してくださいました。その指導員の先生方の姿を見て、子供たちも息子へのかかわり方を学んでくれました。1年生の女の子は、将来Tちゃんみたいなお友達のお手伝いをする仕事がしたいと言ってくれました。息子も、自分自身が受け入れられているという安心感の下、たくさんの経験と体験を積み重ねてきました。同級生のいたずらに、何々ちゃん嫌いと初めて言葉を発したこと、大好きなお姉ちゃんに本を読んでとおねだりすることができるようになったこと、お片付けをする習慣が付いたこと、お友達に通じる言葉が増えたことなどなど、私たち夫婦2人だけでは経験させてやれないたくさんのことを学び、経験することができました。
 人とかかわりながら成長することが障害を持つ子たちには特に必要です。大人から支配された空間ではなく、子供たちが子供同士で大人の愛情ある見守りの中で過ごすことができる学童は、息子にとっても私たち夫婦にとってもなくてはならない居場所ですと。
 この子供さんは、高学年になったら、この学童ではみんなで御神楽を踊るそうですけれども、みんなのように十分ではなかったけれども、一生懸命踊っているTちゃんのことをみんな受け止めてくれて、一緒にステージに立ったことがこの子の大きな自信につながったということも書かれてありました。
 こういうことを本当に異年齢集団の中でコーディネートしてこういうふうにつくり上げていこうと思ったら、やはりこれは高い専門性と、そして経験の蓄積と、そしてヒューマニズムが私は求められるのが学童の指導員だと思いますが、その点いかがでしょうか。

秋葉副大臣 大変今貴重な親御さんの御感想のお披瀝拝聴しまして、本当に国民の皆さんの学童保育に対する期待の高さというものを改めて認識させていただいた気がいたします。
 本当にトータルな人間性も含めた多様な能力が求められる、やはりこれからも資質の高い指導員をしっかり教育していくことの重要性を再認識させていただいた次第でございます。

山下よしき ただ、現状は、その指導員の実態どうなっているかといいますと、指導員の経験年数は1年目から3年目までの人が44.8%、つまり半数近くが3年で辞めてしまうんですね。子供たちや親にとってみれば、6年間の間に先生が何人も替わってしまう。これは子供の安定した生活のためにも良いとは言えません。指導員も経験が蓄積、これではされません。
 何で働き続けられないのか、現場の指導員の皆さんに聞いてみますと、例えば、学童で育った経験から憧れの指導員さんを目指したとか、保育士などの資格を取ってやっと指導員になったなど、多くの若い指導員さんが夢を持っておられました。しかし、この給料では生活できない、結婚もできない、指導員を続けたいがいつまで続けられるか不安、働き続けられる環境にしてほしい、研修も自前の持ち出しなので大変など、切実な声が寄せられました。
 年収は200万から150万未満という方が半分だというふうに聞いております。早急にこの処遇の改善を行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。

秋葉副大臣 学童保育の場合には、大概は午後3時とか、時間が短時間であるとか、そういった限られているというような背景もございますけれども、しかし、基本的にはやはり処遇の充実に向けてしっかり取り組んでいくことが大事だという認識を持っているところでございまして、昨年の8月に成立いたしました子ども・子育て支援法の附則の中におきましては、幼稚園の教諭、保育士、放課後児童健全育成事業に従事する者の、つまり指導員の処遇改善に資するための施策の在り方等について検討を加え、必要があると認めるときには所要の措置を講ずるというふうに規定をされてきたところでございます。
 今般の子育て支援の新制度、消費税率の引上げによる恒久財源の確保というものを前提といたしまして、子育て支援施策の質、量共に拡充を図ることといたしております。今後、放課後児童指導員の処遇につきましてもしっかりと検討してまいりたいと考えております。

山下よしき 済みません、あともう一問だけで終わります。
 市町村が実施主体ですけれども、本当に今副大臣がおっしゃったように、国民のニーズにこたえる基準を作って職員を配置しようと思いましたら、やっぱり財政的な裏付けがなければできません。これは市町村だけではできません。やはりこれから条例を作ろうというときですから、いい条例を作っていい環境をつくろうと思えるだけの国の財政的支援がなければ、なかなかこの条例を作る機会がそういうふうにならないわけですから。
 単価がまだまだ低過ぎる実態あります。水準を引き上げられる、意欲の湧く財政保障が必要ではないか、これ、最後に伺いたいと思います。

松あきら総務委員長 秋葉厚生労働副大臣、御簡潔にお願いいたします。

秋葉副大臣 はい。
 本当に大事な課題だというふうに認識しております。国民生活センターの調査などを見ましても、常勤指導員の月給の平均が20万、特に非常勤の先生方では8円ぐらいということで、こうしたやはり十分とは言えない処遇の状況というのをしっかりと踏まえて検討してまいりたいと考えております。

山下よしき 終わります。

若者を使いつぶす=ブラック企業の規制緩和するな 
【議事録】 2013年5月14日 参議院予算委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 ブラック企業について質問します。
 かつては暴力団のフロント企業という意味で使われたブラック企業という言葉ですが、今は違います。新卒の若者を正社員として大量に採用し、過大な業務を与え、長時間労働やパワーハラスメントなどで短期間のうちに企業に極端に従属する人間に変えてしまう、その過程で若者は選別され、精神を病むなどして大量に退職に追い込まれる、そういう企業を若者たちがブラック企業と呼ぶようになっています。そのブラック企業が今や有名企業にまで広がっています。
 私は、3月の代表質問で、政府としてブラック企業の実態を調査すること、背景にある長時間労働を規制することを求めました。総理は、厳正に対処すると答弁されました。
 総理、その後どんな対策を取られましたか。

安倍晋三首相 労働基準法の違反などが疑われる企業には調査に入り、長時間労働の抑制を指導し、重大な法違反については厳正に対処するなど取り組んできたところであります。
 特に、過重労働が疑われる事業場への重点的な監督指導を労働基準監督署に改めて徹底をするなど、そうした対応をしているわけでございますが、引き続きしっかりと取り組んでいきたいと、このように考えております。

山下よしき 今やブラック企業は社会問題になりつつあります。就職活動中の学生はもちろん、その親たちも子供の就職先がブラック企業ではないかと不安を抱くようになっています。ですから、これ早急な対策が必要だと思うんですね。
 ブラック企業と言われている企業で、若者たちはどんな働かされ方をしているか。4月23日、朝日新聞は、大手衣料品販売店ユニクロの柳井正会長のインタビューとともに、ユニクロで働く若者たちの実態をリアルに報じました。
 ユニクロでは、新卒社員が入社後3年以内に退社する割合が50%に達しています。休職している人のうち42%がうつ病などの精神疾患だといいます。ある20歳代の男性元社員。会社が決めた勤務時間の上限ではとても仕事を消化し切れず、サービス残業の毎日、繁忙期の勤務は月300時間を超えた、周囲にはうつ病になって突然出社できなくなる同僚がいた、このままでは自分も精神状態がもたないと退社を決めた。別の20歳代の元店員。膨大な仕事量と店長代理の資格試験の重圧に押し潰されそうだった、休日も厚さ十センチほどのマニュアルの勉強に費やし、入社8か月後にうつ状態と診断され退社したなどの例が載っております。
 わが党も独自に調査をいたしました。
 ある20歳代のユニクロの元店長は、去年の4月に入社をし、9月に店長に合格をしました。大学を卒業して僅か半年で、店舗の売上目標達成からアルバイトの管理まで過酷な労働が強いられました。12月にはうつ状態となって休職し、3月に退職をしています。学生時代、彼と同じ部活動だった友人たちは、あの人、人間変わっちゃったね、前はもっといい人だったのにと、その変貌ぶりに驚いていました。
 ユニクロだけじゃありません。大手居酒屋チェーン店、IT関連企業等々でも同様の事態が広がっております。高校、大学と一生懸命勉強し、多額の費用を掛けてようやく卒業し、正社員として就職できた若者が、家族にも良かったねと喜んでもらった若者が、何年もたたないうちにうつ病などで退職に追い込まれる。若者の能力を生かすのではなくてすり潰す、若者を育てるのではなくて人間を壊す、私はこんなことを許す社会であってはならないと思いますが、総理の認識、いかがでしょうか。

安倍首相 それはまさに私もそのとおりだと思うわけでございまして、人材として若者を採用した以上は、経営者も責任を持ってそうした人材を育てていくという姿勢が求められているだろうと、このように思います。

山下よしき 大事な御答弁だったと思います。
 ブラック企業と言われる企業で働いていた元社員の若者に是非実態を聞かせてほしいと連絡を取りますと、その多くは是非聞いてくださいと、こう言うんです。しかし、実際、当日になると、体調が悪くて家から出られません、こうなる人が多いんですね。会社のことを思い出すと苦しくなるんでしょう。いつまでも尾を引いている。まさに人間が壊され、人生が壊されていると、そう思いました。
 私は、ブラック企業根絶のために二つの緊急提案をしたいと思います。
 一つは、政府として、各企業の新入社員の離職率を調査し、離職率の高い企業については企業名を公表すること。もう一つは、企業が採用募集する際に、現在、賃金、勤務時間、勤務場所、休日などを明示することが義務付けられていますが、それに加えて新入社員の離職率の明示を義務付けること、これだけでも学生の皆さんには大事な情報提供になると思います。
 総理、このくらいはやらなくちゃ駄目なんじゃないでしょうか。

安倍首相 先ほど答弁させていただきましたように、違反が疑われる企業には調査に入って長時間労働の抑制を指導し、また過重労働が疑われる事業場に対する重点的な監督指導を行い、重大な法違反については厳正に対処しているわけでありますが、一方で、御提案について申し上げると、若者の離職率に対する調査によれば、若者が離職する理由には、仕事上のストレスが大きい、あるいは労働時間が長いといったものがある一方で、給与に不満、会社の将来性、安定性に期待が持てない、あるいはまたキャリアアップするためなど、様々な理由があるのも事実でございます。
 御提案は、言わば雇用する際に離職率を学生たちに対して示すという御提案なんだろうと、このように思うわけでございますが、単に離職率が高いことをもって労働関係の法違反が生じていると考えることはなかなか難しいわけでございますが、一方、今御提案にあった、若者たちが就職する際に様々な情報をあらかじめ取得をして、その上で参考にしながら就職をするということについては研究をさせていただきたいと、このように思います。

山下よしき 是非早急に検討いただきたいと思います。
 若者を大量に採用した上で使える者だけを選別して、残りは自己都合退職に追い込む、僅か数年間で体力を消耗し尽くし退職していくことを織り込んで労務管理を行う、あたかも摩耗した部品を交換するように新しい若者に取り替える、こういうやり方の企業経営が成り立つのはなぜか。代わりは幾らでもいるからなんですよ。今や若者の2人に1人は非正規雇用となり不安定で低賃金な働き方を強いられておりますが、それが新卒の若者たちを正社員を目指す過酷な競争に駆り立てております。
 歴代政府の規制緩和によって非正規雇用が増大したことがブラック企業が広がる土壌となっている、総理、そういう認識はありますか。

安倍首相 自民党政権においては、経済産業構造の変化に対応して必要な労働分野の改革を行ってまいりました。こうした中で、非正規雇用については、近年、労使双方のニーズによりこれは増加をしているわけでありますが、厳しい経済状況の中、我が国の失業率の上昇を抑えたという側面もあるということは指摘されているところでございます。また、労働規制については、現在、産業競争力会議や規制改革会議の場で、それぞれの設置目的に沿って自由闊達に議論をいただいているところでございます。
 政府としては、関係各層の御意見も踏まえながら、その適否を含めて今後検討をしていきたいと、このように考えております。

山下よしき 労使双方のニーズという言葉がありましたけど、とんでもないですよ。多くの非正規で働く若者は、正社員になりたくてもなれないから今派遣や期間社員で働いているんですよ。
 自民党政権の労働の規制緩和によってどうなったか。1990年50万人だった派遣労働者が2008年には400万人、8倍に増えております。こういう下で新卒の若者たちが正社員を目指す苛烈な競争に駆り立てられ、いつでも代わりはいるんだという事態をつくっているんですよ。あなた方がつくったという自覚を私は持つ必要があると思います。
 重大なことは、安倍内閣の下で新たな労働の規制緩和が検討されていることです。パネルにいたしました。(資料提示)
 もう時間ないので特徴だけ言いますけれども、解雇を自由化し、残業代ゼロで長時間労働を野放しにし、非正規雇用を増大させる、こういうメニューがずらっと並んでおります。こんな労働の規制緩和を進めたら、ブラック企業根絶どころか、逆にますます拡大することは明らかじゃありませんか。総理、やめるべきじゃありませんか。

安倍首相 これは、誤解されたらいけないんですが、安倍政権が進めていることではありません。解雇自由化なんということは全く考えてはおりませんし、当然、残業代ゼロ、長時間労働野放し、こんなことも全く考えていないわけでございますし、非正規雇用増大、こんなことも全く考えてはいないわけでございまして、我々は今、経済の状況が大きく変化をしていく中において、グローバルな競争に我が国の企業も勝ち残っていかなければならないというのが現実でございます。
 この現実の中において、これは労使双方の中においてニーズに対応する中において、日本の企業が生き残る中において何とか雇用を確保していきたいと、こう考えているわけでございまして、しかし、その中においても、非正規雇用者の方々が正規に移っていきたい、そういう希望を持っておられる方々がそういう希望を達成できるような、そういう夢を達成できるような道はしっかりとこれは広くしていく必要があるだろうと、このように考えているところでございます。

山下よしき 全く考えていないとおっしゃいますけど、安倍内閣の下で産業競争力会議や規制改革会議に参加している委員の皆さんが、これ資料として出しているんですよ。そこにこういうメニューがずらっとあるんですよ。それはどうなるかというと、解雇自由であり、残業代ゼロ、長時間労働野放し、非正規雇用増大になるようなメニューがいっぱいあるんですね。
 私は、一企業の目先の利益のために若者たちを使い潰す、そんなことを許す社会には未来はないと思います。実効あるブラック企業対策を緊急に実施すること、そしてブラック企業を更に拡大する雇用の規制緩和を中止することを強く求めて、質問を終わります。