山下芳生事務所 の紹介

日本共産党参議院議員。香川県善通寺市出身。県立善通寺第一高校、鳥取大学農学部農業工学科卒業。市民生協職員、民主青年同盟北河内地区委員長・大阪府副委員長。95年大阪府選挙区から参議院議員初当選。13年参議院議員選挙で比例区に立候補3期目当選。14年1月より党書記局長。内閣委、国家基本政策委に所属。

私学助成拡充求める 
すすめる会が衆参両院に署名528万人分提出

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 私学の教職員や保護者でつくる全国私学助成をすすめる会は2月15日、参院議員会館で私学助成全国署名提出・私学の学費負担解消求める集会を開催し、528万7855人分の署名を衆参国会議員に提出しました。署名は、私学経常費助成と就学支援金制度の拡充を求めるものです。

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子どもの健康に格差ノー 
医療費無料 国の制度に 市民・医師ら国会内で集会

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 子どもの医療費助成を行う自治体への補助金減額措置(ペナルティー)の完全廃止、国の制度による子ども医療費無料化を求めて、市民や医師らは2月7日、国会内で集会を開きました。署名約1万6千人分を国会議員が受け取りました。 
 「子どもの健康に格差が生まれることはあってはなりません」との集会アピールを採択しました。主催は「子ども医療費無料制度を国に求める全国ネットワーク」。

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「新基地容認ではない」  
BSフジ番組で討論

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 5日のBSフジ番組「プライムニュース」で、沖縄県名護市長選の結果などについて自民党幹部と議論し、市民は決して基地建設を認めたわけではなく、米軍新基地建設反対の市民多数の民意に政府与党がきちんと応えるべきだと主張しました。
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2018年新春 山下よしき国会報告ができました! 
この間の活動のハイライトを紹介

このほど、「2018年新春 山下よしき国会報告」ができあがりました。

参院本会議、予算委員会などで、「森友・加計疑惑」「沖縄基地問題」「過労死問題」など安倍政権を鋭く追及する質問ハイライトや、昨年末参院議長とともにヨルダン・エジプト・ギリシャ3カ国訪問の手記も掲載。

是非ご一読ください。

以下のリンクからダウンロードできます(PDFファイル、2.20MB)。

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NHK記者過労死/労働時間把握せず/参院総務委で追及 
2017年12月7日 参議院総務委員会

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 NHKの「プロフェッショナル」という番組があります。11月20日は過労死事件と向き合ってきた弁護士を取り上げ、娘や息子が過労死した御遺族の声が幾つも紹介されました。

 大手広告会社勤務の娘24歳を過労自殺で失った母。私は娘を助けられなかった、守れなかったという自責の念でずっと来た。彼女が弱かったから自殺したんじゃないかと思われるのは不本意。彼女の尊厳を守りたいと弁護士を頼った。娘の尊厳を守ることができ、私が今生きていられる。

 システムエンジニアの息子27歳を失った母。なぜこんなことになってしまったのか合点がいかなかった、一生懸命育ててきた子ですから。息子は、おかん、俺のことあれからどうなったときっと聞くと思って、あの子に説明してやれることをきちんと持ってからあの子に会いに行こうと。こんなことは私だけで十分、繰り返されてはならない。

 胸が潰れる思いで聞きました。共通しているのは、なぜ我が子は死ぬほどまでに働いていたのか、なぜそのようなことになったのか原因を知りたい、そして、二度とこのようなことはあってほしくないという思いであります。

 野田大臣、こうした御遺族の声を踏まえるなら、私は労働者が働き過ぎが原因で死んでしまうことなど絶対にあってはならないと思いますが、大臣の認識、いかがでしょうか。

野田聖子総務大臣 委員のおっしゃるとおりです。私も母親の一人として、子供が働き過ぎで亡くなるということは絶対あってはならないことだと思います。

山下よしき 番組では、冒頭、NHKで起きた過労死を取り上げました。2013年7月、首都圏放送センターに配属されていた31歳の佐戸未和さんが、都議会議員選挙、参議院選挙の取材など連日の過酷な労働の中、参院選の投票日の2日後に寝室で携帯を持ったまま鬱血性心不全で亡くなり、翌年5月に過労死認定されました。

 上田会長、NHKの職場でこのようなことが起こったことについてどう受け止めていますか。

上田良一NHK会長 お答えいたします。
 若く未来のある記者が亡くなったことは痛恨の極みです。我が子を失った御両親の思いは察するに余りあるものがあります。

 過労死の労災認定を受けたことは大変重く受け止めています。公共放送を共に支える大切な仲間を失うようなことは二度とあってはならず、命と健康を守ることを最優先として、長時間労働の是正などの働き方改革に不断に取り組んでまいります。

山下よしき 番組では御両親の声も紹介されていました。佐戸未和記者の母、恵美子さん。毎日毎日、娘の遺骨を抱きながら娘の後を追って死ぬことばかり考えていました。本当に宝物だったんですね。それが本当に志半ばで、本人が一番無念だったと思います。私も主人も無念だけど、何より本人が無念だったと思います。父、守さん。未和の過労死の事実を踏まえて、その原因なりを含めて働き方改革を進めていただいて、二度と未和のような過労死が発生しないようにしていただきたいと。重い言葉だと思います。

 ジャーナリストの先輩として学生時代の佐戸未和さんを指導した下村健一さんは、あんなにエネルギッシュで、ヒマワリの花のような笑顔を振りまいていたみわっちが突然いなくなった、こんな理不尽な人生の打ち切られ方があっていいのか、NHKがどんなに前途有望な若き報道人を死なせたか知っていただきたいと、追悼記事を書いておられます。

 佐戸未和記者はどのような働き方をしていたのか。2005年に入局後、鹿児島放送局で勤務し、2010年から首都圏放送センターに勤務となり、主に東京都政の担当となりました。

 お母さんは、4回ほど鹿児島に行ったけど一度も会えなかったこと、都庁担当となった頃、1回だけ実家に泊まりに来たが、夕食をまるで飲み込むように平らげ、ささっとカラスの行水、ヨガを済ませるとすぐお布団へ、余りのスピードぶりにぽかんとしたこと、都庁近くのホテルで昼食をごちそうしてくれたときも、ばたばたっと来て、さあっと職場に戻っていったことなどを記者会見で紹介されています。

 表彰を2回ほど受けるなど、仕事はしっかりとしていた。責任感も力もある人でした。

 その佐戸記者が、2013年6月の都議選、7月の参院選の取材に当たる中、遺族と弁護士の調査によると、時間外労働が6月は188時間、7月は209時間にも上り、鬱血性心不全で亡くなりました。6、7月で休みは僅か3日、日付をまたいで25時、27時まで働く日も何日も続き、徹夜状態でほぼ24時間働いていたこともありました。

 上田会長にお聞きします。なぜこのような長時間、休日なしの労働を止められなかったのか、若い優秀な記者の死をなぜ防ぐことができなかったんでしょうか。

上田会長 当時、記者には事業場外みなし労働時間制を適用していましたけれども、勤務時間はタイムレコーダーの記録や記者自身がシステムに入力、勤務の始まりと終わり時間を上司が承認する形で把握いたしておりました。

 制度上、時間外労働時間という概念はありませんでしたけれども、労働基準監督署が労災認定のために算出した直近一か月の時間外労働時間はおよそ159時間と聞いております。休みについては、当時の勤務記録では、6月が3日、7月が22日まで1日だけだと把握しております。佐戸さんが亡くなり、労働基準監督署から過労死と認定されたことは痛恨の極みで、重く受け止めています。

 当時の記者の勤務制度であります事業場外みなし労働時間制は、勤務状況に応じた十分な健康確保措置がとることができませんでした。その後、記者については、働き方プロジェクトを立ち上げまして長時間労働の改善などに取り組んできたほか、今年4月からは勤務制度を抜本的に見直して、専門業務型裁量労働制を導入し、休日をきちんと確保するとともに、勤務状況に応じて段階的に健康確保措置を講じています。

 NHK会長として、佐戸未和さんの過労死を重く受け止め、今後二度と過労死を出さないよう、不断に働き方改革に取り組んでまいります。

山下よしき 今会長からあったように、佐戸記者が亡くなった当時、NHKでは記者に対し事業場外労働に関するみなし労働時間制を適用していました。事業場外みなし労働時間制というのは、事業場の外での業務のために労働時間の把握ができないということで、例えば八時間なら八時間働いたとみなすという制度であります。

 確認しますけれども、2014年5月、渋谷労働基準監督署がNHKに指導文書を発出しております。内容はNHKから聞きましたけれども、記者に係る事業場外のみなし労働時間制の適用について、記者の業務に通常必要となる時間を調査検討し、必要に応じて見直しを図ること、また記者の働き方にふさわしい労働時間制度について必要に応じて見直しを図ること、こういう指導だったこと、間違いありませんね。イエスかノーかで。

上田会長 受けております。

山下よしき 要するに、事業場外みなし労働時間制が記者にふさわしい制度だったのかということを指摘されたということであります。

 しかし、じゃ、事業場外みなし労働時間制度を導入すれば、実際の労働時間、時間外労働が100時間あるいは200時間でも問題ないのかというと、そんなことありません。労基法1条、労働条件は労働者が人たるに値する生活を営むための必要を満たすべきものでなければならない。労安法3条、事業者は労働者の安全と健康を確保するようにしなくてはならないとあります。

 厚労省に確認しますが、たとえどのような働き方であっても、仮に事業場外みなし労働時間制であっても、使用者は労働時間を適正に把握すべきであり、必要な健康確保措置を講ずるべきではありませんか。

土屋喜久(厚生労働大臣官房審議官) お答え申し上げます。
 労働基準法におきましては、労働時間、休日、深夜業などにつきまして規定を設けておりますことから、使用者は労働時間を適正に把握するなど、労働時間を適切に管理する責務を有しております。事業場外みなし労働時間制などが適用される労働者につきましても、健康確保を図る必要から使用者は適正な労働時間管理を行う責務があるということでございます。

 また、労働安全衛生法におきましては、事業場外みなし労働時間制などが適用される労働者を含めまして、全ての労働者を対象に、時間外・休日労働時間数が百時間を超える労働者から申出があった場合には事業者が医師による面接指導を行うということを義務付けております。

山下よしき 上田会長、そういうことなんですよ。先ほど上田会長は事業場外みなし労働時間制だったら労働時間を把握なかなかできないとさらっとおっしゃいましたけど、違うんです。事業場外みなし労働時間制であっても、労働時間を把握し、適切な健康管理措置をしなければならないんです。また、望ましいと、そういうふうに指導されているんですね。ところが、NHKはそれをやっていなかったんですよ。

 先ほどありましたが、私、先日、NHK職員の方に何人か直接聞きました。当時、記者は、さっきおっしゃったように、タイムカードを打刻しているんですね、確かに。しかし、それは事業場外ですから、当日じゃなくて後刻ですね、後日、本局に本人が行ったときに出勤時刻と退勤時刻を自己申告で打刻することになっていた。自己申告する場合は、本人が自分の手帳などに記録しているメモに基づいて打刻する。その頻度は1月に1回程度のこともあったというんですよ。これでは、幾ら健康管理をしようと思っても上司はできないですね。だって、適切なタイミングで正確な時刻、時間を把握できないんですから。

 ここに問題があったと、本来はやらなければならぬことをできていなかったと、そう受け止めなければならないんじゃないですか、上田会長。

上田会長 お答えいたします。
 当時、今御指摘ありましたように、記者は事業場外みなし労働時間制を適用していましたが、勤務時間はタイムレコーダーの記録や記者自身がシステムに入力して勤務の始まりと終わりの時間を上司が承認する形で把握していました。

 事業場外みなし労働時間制は、事業場の外にいるので労働時間の算定が困難という前提の下、労働時間をみなす制度でありますけれども、当時、この制度では勤務状況に応じた十分な健康確保措置をとることができていませんでした。その後、記者につきましては、働き方プロジェクトを立ち上げまして、長時間労働の改善などに取り組んできたほか、今年の4月からは勤務制度を抜本的に見直して、専門業務型裁量労働制を導入し、休日をきちんと確保するとともに、勤務状況に応じて段階的に健康確保措置を講じております。

山下よしき もっと亡くなったことに対して胸の痛みを感じる必要が僕はあると思いますよ。みなし制度だから仕方がなかったという認識じゃ駄目なんですよ。

 大体、佐戸未和さんは、亡くなる二か月前、選挙の報道の取材でしたよね。だったら、都庁クラブに詰めていたというんですよ、情勢分析するんだったら一人でやるはずないんですよ、チームで集団でやっていたはずなんです。気付かない、人がいない、いなかった、止める人がいなかったということが私は重大な問題だと思います。

 一つ紹介したいと思いますが、佐戸記者の御両親は、NHKの職員から、記者は裁量労働制で個人事業主のようなものだとか、お母さんが娘は家族のエースだったと言ったことに対して、要領が悪く時間管理できずに亡くなる人はエースではないと言われたということです。亡くなった御遺族にこんなことを言うこと自体が信じられないんですが、そういうことを言われたそうですよ。事業場外みなし労働制の下で職場の認識がこんな状態、とりわけ直属の上司がこんな認識だったら、これだと忙しい時期に真面目な使命感、責任感の強い労働者は働き過ぎになりますよね。

 私は、上田会長、自己責任じゃないと思います。労働時間を把握し、健康管理を確保しなければならない使用者、経営陣、あるいは上司に当たる人たちがこういう認識でいたから佐戸記者を守ることができなかった、ここはしっかり受け止めるべきじゃありませんか。制度があったから、そういう制度だったから仕方がないではないんじゃありませんか。

上田会長 今の御指摘は、会長として私の方でしっかりと受け止めたいと思います。

山下よしき 野田大臣に伺います。
 NHKでの記者の過労死は、これは二度とあってはならないと思います。今回明らかになったNHKの事例は、放送あるいは新聞などメディア業界に共通する労働環境がもたらしたものとも言えると思います。放送の現場では一般的に、時間を掛ければ掛けるほど良い番組制作や取材につながるという経験論も根強くあると聞いております。しかし、それでいいのかと、過労死が起こるほど労働者が疲れ果てていて本当に良い仕事ができるのかという指摘もあります。

 過労死防止法では、国の責務として、過労死事案についてその原因などを調査、検証、分析しなくてはならないとされています。同様のことをメディア業界で二度と起こさないために、今回の事例を含め、国として調査、分析、検証して今後の教訓にすべきだと私は思いますが、野田大臣から厚生労働大臣にそういうことを進言すべきじゃないでしょうか。

野田総務相 過労死等防止対策推進法に基づく調査研究等については、今後、厚生労働省の中の過労死等防止対策推進協議会での議論を経て決められるというふうに聞いているところです。

 いずれにしても、今御指摘のように、NHKのみならず、各放送事業者においても、過労死等防止対策推進法の趣旨をしっかり踏まえて、是非とも過労死の防止に全力で取り組んでいただきたいと私は考えています。

山下よしき NHKで根絶するとともに、メディア業界全体で根絶しなければ過労死ゼロ社会は実現できません。大臣の役割は大きいということを申し上げたいと思います。

 上田会長、NHKは4月から専門業務型裁量労働制度を導入したということですが、これで佐戸記者のような事態は絶対にないと言い切れますか。

上田会長 お答えいたします。
 今御指摘ありましたように、今年4月に導入いたしました専門業務型裁量労働制は、労働状況を把握して健康確保措置を実施すること等が導入の条件になっております。記者に求められる自律的な働き方を担保しながら、法的裏付けのある措置を実施することにより、記者の健康確保を図ることとしています。

 この制度導入により、記者の働き方への意識改革が進み、勤務管理や健康確保の強化が図られたと考えていますが、会長として、ササキ未和さんの過労死の事実を重く受け止め、今後二度と過労死を出さないという思いを職員全員と共有するため、働き方改革に関する決意ともう一段の踏み込んだ取組を公表して徹底したいと考えています。その上で、私が先頭に立ち、NHKの業務に携わる全ての人の命と健康を守ることを最大の目標として、働き方改革を加速してまいります。

山下よしき 私、NHKさんから昨日、専門業務型裁量労働制適用者に対する健康確保措置というペーパーをいただきました。これによりますと、第一段階から第四段階まで健康管理時間に対応した健康確保措置を行うということが示されています。

 この健康管理時間とは何かといいますと、出勤時刻と退勤時刻の間の時間を暦月積算した時間(休憩等を含む)というふうにあります。この健康管理時間が何時間以上になったらこういう措置をとりますよということなんですが、この中身見て驚いたのは、労基署の認定した佐戸未和記者が亡くなる前一か月の総拘束労働時間、これは始業時刻から終業時刻までの時間の積算でありまして、NHKの言う健康管理時間と同じですが、実はこれ、佐戸記者が亡くなる前一か月は、この総拘束労働時間は349時間だったんです。このNHKさんの昨日いただいた基準に合わせますと、これ第一段階にとどまって、第二段階にも満たない基準になっていると。

 第一段階というのは何するかというと、出退勤画面での注意喚起メッセージの表示、労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリストによる自己診断及び産業医による面接指導の勧奨でありまして、メールで気を付けてくださいよということが伝わったり、自己チェックリストでチェックするだけなんですね。だから、第二段階になっても、まだ医師にちゃんと診てもらうということが強制されるわけじゃないんですよ、上司と共有するというだけでね。第四段階になって初めて産業医による面接指導の原則実施ということになるんです。

 これで実際に第一段階の時点で亡くなった未和さんの教訓が踏まえられていると言えますか。

根本佳則(NHK理事) お答えいたします。
 今先生御指摘のように、まだまだ記者の勤務の在り方につきましては改善をするべき点があると思いますので、見直しをできる点につきましては速やかに検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

上田会長 委員長、済みません。

竹谷とし子総務委員長 上田会長。

上田会長 先ほど私の答弁で固有名詞を間違って申し上げまして、佐戸未和さんというのを間違って言ったようで、訂正させてください。

山下よしき もう一つ心配なことがあります。局内全体で未和さんの過労死のことが共有化されていないのではないかということです。

 御両親は、未和のことが知られていない、教訓化されていないのではないかということで会見開かれている。だからNHKに公表してくださいということを申し入れたんだと思いますが。

 上田会長、私は、二度と過労死を生まないためには、佐戸記者の過労死がなぜ起こってしまったのか、なぜ防げなかったのか、その認識の共有化と一体に進めてこそ可能になるんではないかと思いますが、その点、いかがでしょうか。

上田会長 お答えいたします。
 御両親の思いを重く受け止めまして、また真摯に受け止めて、これから、御両親のお力添えも頂戴したい、頂戴しながら、再発防止と働き方改革ということに私を先頭にして取り組んでまいりたいと考えています。

山下よしき 時間参りましたので終わりますが、佐戸さんの死を経営陣とそれから全職員の皆さんが各々の胸に痛みとして刻まなければ、どんな制度をつくっても絵に描いた餅になるし、仏作って魂入れずになると思います。二度と起こさないということだったら、これまで十分周知されていなかったと聞きます、公表との関係もあったでしょう。しかし、もう公表されたんですから、未和さんの死はなぜ起こったのか、なぜ防げなかったのか、それを共有化してこそ制度に魂が入るんだということを申し上げて、質問を終わります。

国民の怒り突きつけ暴走ただす/再稼働は論外/原発ゼロ迫る/ 
2017年11月22日 参院本会議

 日本共産党を代表して安倍総理に質問します。

森友・加計疑惑―いつまでも逃げ続けることは許されない

 総理は、森友・加計疑惑について、「丁寧に説明する」と繰り返しながら、所信表明では一言も語りませんでした。しかし、総理夫妻の「お友達」のために、行政がゆがめられ、国政が私物化されたのではないかという重大な疑惑です。いつまでも逃げ続けることは許されません。

森友疑惑―行政側からの値引き提案の異常究明は行政トップの総理の責任

 国民の財産である国有地が8億円も値引きされ、タダ同然で森友学園に払い下げられたカラクリが、音声データの生々しいやりとりで明らかになりました。 まず森友疑惑について聞きます。

 近畿財務局の職員が「いくらなら買えるのか」と籠池理事長に尋ね、籠池氏が「1億6000万円」と応じ、財務局職員は「それに近いところまで努力しています」などと述べていた。深さ9・9メートルまでゴミが埋まっていたことにして土地を値引きするというストーリーがつくられ、それが財務省の側から提案されていたのです。

 総理、政府の側から値引きがもちかけられたことは異常だと思いませんか。総理の責任で、事実の究明を行うべきだと考えますがいかがですか。

 大幅値下げ実現の背景に、安倍昭恵氏の存在があったとの疑いはいよいよ強くなりました。総理は「妻はだまされた」と言っていますが、園児に教育勅語を暗唱させていた幼稚園を「素晴らしい」と絶賛し、小学校建設予定地を籠池氏と一緒に視察するなど、一連の過程に積極的にかかわっていたのが昭恵氏ではありませんか。

 籠池氏も昭恵氏の名誉校長就任で「神風」が吹き、大幅値下げが実現したと国会で証言しました。真相究明のためには、安倍昭恵氏に国会に来ていただき、真実を語ってもらう必要があると考えますが、総理の見解を求めます。

加計疑惑―獣医学部新設のデタラメ「認定」は国家戦略特区議長の総理に重大な責任 

 次に加計疑惑です。

 「獣医師の数は足りている」として52年間認められなかった獣医学部の新設が、加計学園に認められたのは、今年1月、その計画が、国家戦略特区に「認定」されたからであります。政府は、認定理由について、(1)「新分野での具体的な需要が明らか」などの「4条件を満たしている」、(2)競合する他の大学の計画よりも「熟度が高い」と説明してきました。

 ところが、この説明にはまったく根拠がなかったことが明らかになりました。今年5月、文部科学省の大学設置審議会は、加計学園の計画に対し、(1)新分野の具体的な需要が不明である、(2)教員が高齢層に偏り、実習を補助する助手もおらず、カリキュラムの実現可能性に疑義がある、などとして「警告」を発していたのです。

 「4条件」についてまともに検証されず、「熟度が高い」どころか設置基準の最低ラインさえ到達していない計画だった―要するに、1月の特区「認定」がデタラメだったということであります。認定したのは国家戦略特区諮問会議。その議長は安倍総理です。総理、あなたの責任は重大だと考えますが、いかがですか。

 大学設置審・専門委員会のある委員は、「しんぶん赤旗」の取材に対し、「4条件はアンタッチャブルだった」「設置審の審査は、答えを教えながら何回も試験するようなものだ。だから最終答申では『合格』に至った。忸怩(じくじ)たる思いだ」と証言しています。

 こんなずさんな計画がゴリ押しされたのはなぜか、加計学園の理事長が総理の「腹心の友」だったからではないか、とのあらたな疑問が起こっています。

 総理、加計学園の特区「認定」プロセスについて、しっかり検証すべきではありませんか。真相究明のためには、加計孝太郎氏も国会にきていただき、本当のことを話してもらう必要があると考えますが、いかがですか。

北朝鮮問題―対話拒否の異常な立場では解決できない

 次に、北朝鮮問題について、総理の認識、基本姿勢を伺います。

 北朝鮮の核・ミサイル開発は断じて許されません。同時に、破滅をもたらす戦争だけは絶対にひきおこしてはなりません。

 トランプ大統領の日本、韓国、中国歴訪の際、中国と韓国の首脳はいずれも、この問題について「対話による平和的解決」を表明しました。これに対し安倍総理は、「いまは対話の時でない」と北朝鮮との対話を拒否する姿勢を示すとともに、「すべての選択肢がテーブルの上にあるとのトランプ大統領の立場を一貫して支持する」と表明しました。この選択肢の中には軍事的オプションも当然含まれます。

 「対話による解決」を求める中国と韓国、さらに、同じ姿勢を示すドイツやフランスなどと比べ、安倍政権の立場は異常なものと言わねばなりません。

 いま、もっとも危険なことは、米朝両国の軍事的緊張が高まる下で、双方の意思に反して偶発的な衝突が発生し、それが戦争に発展してしまうことです。秋山昌廣元防衛事務次官は、米朝の対立が進めば「誤解や誤算による偶発的な軍事衝突の可能性が高まる。第二次朝鮮戦争に発展し、韓国のみならず日本にも悲惨な戦禍をもたらす」と警告しています。

 ところが総理は、トランプ氏との首脳会談後の会見で、「偶発的な軍事衝突をさけるためにどのような対応が必要か」と問われ、「誰も紛争など望んでいない」と答えるのみでした。そんなことは当然です。しかし、望んでなくても偶発的な衝突が発生する危険が高まっていると内外の専門家が共通して指摘しているんです。その点について、政府は対応策を持っていないのですか。危機を打開し戦争を回避するためには、米朝が直接対話することがどうしても必要だと考えますがいかがですか。

 国際社会が一致して経済的制裁の圧力を強めることは必要です。しかし、それだけでは問題を解決することはできません。制裁強化と一体に「対話による平和的解決」をはかることこそ唯一の解決策です。そのために日本政府が積極的な役割をはたすべきではありませんか。真剣に考えていただきたい。

 さらに、米国による先制的な軍事力行使への懸念もあります。それがどのような深刻な事態をもたらすか。米統合参謀本部は、北朝鮮の核兵器を完全に破壊する唯一の方法は陸上侵攻だとする文書を発表しました。これに対し、退役軍人である民主・共和両党の米上下両院議員16人が共同声明を発表し、「何十万、あるいは何百万人もの人命が、最初の数日の戦闘で失われることすら意味する」「北朝鮮問題で有効な軍事選択肢というものはない」と強調しています。

 韓国の大統領は先日の施政方針演説で、「いかなる場合にも朝鮮半島で武力衝突はあってはならない」と述べ、一方的な軍事行動には同意しない立場を改めて示しました。国民の生命と安全に責任を持つ為政者として当然の見識です。

 総理、「日本を守りぬく」というのなら、日本にも大きな被害をもたらすことになる、先制的な軍事力行使は絶対にやるべきではないと米国に提起すべきではありませんか。答弁を求めます。

原発問題―世論に背き被害者を愚弄する再稼働に未来はない

 東京電力・福島第1原発事故から6年8カ月。総理は、所信表明で、福島では「帰還困難区域を除き、ほぼ全ての避難指示が解除された」と述べました。また、今年3月、避難指示の解除を決めた際には「本格的な復興のステージを迎える」と述べました。

 しかし、福島の現実は、避難指示解除が「本格的な復興」に直結するような状況ではありません。医療・介護をはじめ、除染、住宅の整備、雇用など、まさに課題山積です。そもそも原発事故は収束していない。だからこそ、いまだに6万8千人の方が、故郷や元居た場所に「帰れない」あるいは「帰らない」という事になっているんではないでしょうか。総理にこの認識はありますか。

 しかも、安倍政権は、自主避難者への住宅提供を今年3月末で打ちきり、精神的苦痛への賠償は来年3月末で終了するとしています。絶対に許されません。「復興加速」の看板のもとに、被害者切り捨てをすすめる安倍政権こそ、復興の最大の障害だといわなければなりません。すべての被害者が生活と生業(なりわい)を再建できるまで、国と東京電力が責任をもつことは当たり前ではありませんか。総理の認識を伺います。

 政府の「長期エネルギー需給見通し」では、2030年度の電力に占める原発の割合を20~22%にするとしています。全国で約30基もの原発を再稼働することになります。

 しかし、これは国民の世論に真っ向から反するものです。どの世論調査でも、再稼働に「反対」が「賛成」の約2倍となっています。

 他方、財界は原発の再稼働を強く求め、原発事故を起こした東電の柏崎刈羽原発まで再稼働しようとしています。政府も「稼ぐことが福島事業への貢献」などとして、柏崎刈羽を再稼働させようとしていますが、福島を口実に再稼働を正当化するなど言語道断、被害者を愚弄(ぐろう)するものです。

 再稼働にひた走る道に未来はありません。原発事故後、約2年にわたって「稼働原発ゼロ」となり、日本社会が原発ゼロでやっていけることも証明されています。ただちに「原発ゼロ」の政治決断を行い、再稼働を中止し、再生可能エネルギーの本格的普及へと道を切り替えるべきではありませんか。

社会保障―選挙が終われば「全世代」の切り捨ては国民だまし討ち

 総理は、今回の解散・総選挙にあたり、2019年に消費税を10%に引き上げるとともに、「全世代型の社会保障」への改革を行うと宣言しました。ところが、選挙が終わるやいなや、政府が打ち出してきたのは、医療費の窓口負担の引き上げ、介護保険の在宅サービスの給付外し、子育て世帯の生活保護費削減など、「全世代」を対象にした社会保障の切り捨てです。国民をだまし討ちにするにも程があると言わねばなりません。

 これらがどんな影響を与えるか。たとえば、認知症の高齢者は462万人、軽度認知障害のある人も400万人いると推計されています。高齢者の3~4人に1人は認知症か軽度認知障害という状況です。ところが、現行の介護保険では利用できるサービスに限度があり、“認知症のお世話はもっぱら家族任せ”という高齢者が膨大な数にのぼっています。

 にもかかわらず、安倍政権は、「要支援1・2」に続き、「要介護1・2」の在宅介護サービスを保険給付から外すことを検討しています。こんな事をやれば、政府が提唱している「認知症の早期発見、早期対応」に逆行する事態を政府自らつくることになるではありませんか。介護を必要とする多くの人に影響する在宅介護サービスの保険給付外しは中止すべきです。

 「認知症の人と家族の会」のみなさんは、「認知症になったとしても、介護する側になったとしても、人としての尊厳が守られ日々の暮らしが安穏に続けられなければならない」という理念を掲げ奮闘されています。こうしたすばらしい理念に現実社会を近づけることこそ政治の役割だと考えますが、総理の認識はいかがですか。

 所得の低い人ほど負担が重くなる、社会保障財源として最もふさわしくない税金が消費税です。10%への増税はきっぱり中止し、応能負担の原則に立って、アベノミクスで大もうけした大企業と富裕層に応分の負担を求めるべきではありませんか。

「働き方改革」―無期雇用への転換を妨げる脱法行為を今すぐやめよ

 安倍政権は、「働き方改革」と称して、労働時間規制がかからない労働者をつくりだす「残業代ゼロ制度」を導入しようとしています。さらに、月80~100時間という過労死ラインの残業を合法化しようとしています。とんでもありません。これでは、長時間労働と過労死がいっそうはびこることは明らかです。

 総理も演説でふれた、電通で過労自死した高橋まつりさんの母、幸美さんは、「過労死遺族の一人として全く納得できません。政府は働く人の健康と命を守るために法律改正を行ってください」と訴えています。総理、この訴えにどう答えますか。

 働き方にかかわって喫緊の課題について質問します。

 政府は昨年、通算雇用期間が5年以上になる有期雇用労働者のうち、希望する労働者はすべて無期転換―すなわち期間の定めのない雇用にきりかえるとの目標を掲げました。

 ところが、改正労働契約法に基づく無期転換権が生ずる来年4月を前に、トヨタ自動車やホンダなど大手自動車メーカーは、雇用契約更新の際、6カ月の空白期間を設ける契約への変更をすすめています。無期雇用にしないためです。あきらかな脱法行為です。

 こんなことが許されたら無期転換権を行使できる労働者はだれもいなくなってしまうではありませんか。“5年たったら無期雇用”ではなく“5年以内で雇い止め”―これでは、雇用の安定化どころか、大量の失業者を生み出すことになります。多くの国立大学、独立行政法人でも同様の動きが顕在化しています。有期雇用労働者1500万人に関わる重大な問題です。

 政府は、自動車大手に対する調査を行っているといいますが、具体的にどのような手だてをとるつもりですか。このような脱法的なやり方はいますぐやめるべきではありませんか。しかとお答えください。

憲法9条改定―自衛隊明記なら日本社会の姿形を軍事優先に変える

 最後に、憲法について質問します。

 5月3日、総理は、憲法9条を変えると宣言しました。

 しかし、憲法9条は、日本国民310万人、アジアの人々2000万人もの犠牲をもたらした、日本が起こした戦争への深い反省から生まれたものです。「戦争はしない」「戦力は持たない」と決意した9条には、内外の犠牲者の無念、残された者の平和への願いが刻まれています。

 9条は、その後、国民のなかに広く定着し、日本社会の姿形を規定する根幹となりました。

 軍事では、自衛隊の海外派兵を制限する最大の「歯止め」となり、自衛隊員が海外で「殺し、殺される」ことのない状態をつくりました。

 経済では、軍事費を抑制することにより、民生分野を中心とする経済成長を促し、国民生活を向上させる力となりました。

 学術・文化では、戦前のような軍事優先と決別し、科学と文化が、わが国の平和的復興と人類の福祉増進のために貢献する基礎となりました。

 総理は、こうした憲法9条の生い立ちと働きについて、どのような認識をお持ちですか。しっかりお聞かせください。

 総理は、憲法に自衛隊を明記すると主張しています。

 仮にそれが実現すれば、「新法は旧法を改廃する」という法の原則によって、「戦力は持たない」とした9条2項が空文化し、「歯止め」のない海外派兵に道が開かれます。経済でも学術・文化でも軍事が優先され、いま述べた日本社会の姿形が大きく変わります。それが総理のねらいではありませんか。

 そのようなことを断じて認めるわけにはいきません。

 いま変えるべきは、憲法ではなく、憲法をないがしろにする政治であることを訴えて、質問を終わります。